「軽度知的障害」はどんな病気かご存知ですか?男女別の割合も解説!【医師監修】

人との会話がうまくかみ合わない、同じ失敗を繰り返してしまう、などの悩みを抱えている一方で、周囲からは特に違和感を持たれず、普通に見られることで戸惑いを感じる女性がいます。もしかすると、その背景には軽度知的障害があるかもしれません。
軽度知的障害とは、IQが平均よりやや低い水準でありながら、外見や日常生活ではわかりにくい困難を抱える状態を指します。特に女性の場合は、周囲に合わせる力が高いため、障害の兆候が見逃されやすく、必要な支援につながりにくい傾向があります。
本記事では、軽度知的障害の基本知識を解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「女性が軽度知的障害」を発症するとどんな「特徴」が現れるかご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
前田 佳宏(医師)
軽度知的障害の基礎知識

軽度知的障害とはどのような状態ですか?
具体的には、抽象的な思考や複雑な判断が苦手なことが多く、学習に時間がかかる、日常生活の段取りがうまくできない、人とのやりとりに戸惑いを感じるなどといった困りごとが生じる場合があります。ただし、言葉を用いたコミュニケーションや、身の回りのことを自分自身でこなす力は備わっているため、外見上は障害があるとは気付かれにくいこともあります。
一方で、初めての作業や複雑な手続き、人との距離感をうまく取ることが難しいこともあり、生活や仕事の場面では、周囲の理解と環境の工夫が重要になります。
軽度知的障害の方の割合を男女別に教えてください
この差には、生物学的な要因(X染色体に関連する遺伝的な特徴、男性脳の発達の脆弱性など)が関係している可能性があると指摘されています。また、女性の場合は周囲に合わせる力が高く、軽度知的障害の状態が気付かれにくいことから、統計上少なく出る傾向があるとも考えられています。
軽度知的障害かどうかを自分で確かめる方法はありますか?
インターネット上には自己診断ツールもありますが、医学的な根拠に乏しいものも多く存在するため、参考程度にとどめましょう。
編集部まとめ

軽度知的障害のある女性は、見た目や話し方だけでは気付かれにくいものの、日常生活や対人関係、仕事などでさまざまな困難を抱えていることがあります。時間管理や金銭のやりくり、抽象的な表現の理解などが難しく、誤解を招いたり孤立につながったりしてしまうこともあります。
こうした困難に対しては、具体的で丁寧な説明や視覚的なサポート、肯定的な声かけなどが有効です。また、失敗を責めるのではなく、できたことに注目して環境を整えることが、本人の自信や意欲につながります。
本人の特性を丁寧に理解し、温かく寄り添った関わりを意識することで、自立した暮らしを送るための支えになります。