高くなった「眼圧を下げる」にはどうしたらいい?【医師監修】
公開日:2026/03/15

目の健康に関心が高まるなか、眼圧や緑内障という言葉を耳にすることが増えています。特に40代以降では、緑内障と指摘される方も少なくありません。本記事では、眼圧を下げる方法について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「眼圧」がどうなると「緑内障」を発症しやすくなる?眼圧を下げる方法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
栗原 大智(医師)
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2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。
眼圧を下げる方法

高くなった眼圧を下げる治療法を教えてください
緑内障の治療では眼圧を下げることが重要です。主な治療法には薬物療法(点眼薬や内服)、レーザー治療、手術の3つがあります。一般的にはまず点眼薬による治療から始めることが多いです。緑内障の目薬には房水の産生を抑えて眼圧を下げるタイプや、房水の排出を促進して下げるタイプなど複数の種類があり、患者さん一人ひとりで効き目や副作用の出方が異なります。医師が患者さんの症状に合わせて適切な点眼薬を選び、毎日継続的に使用して眼圧を目標値まで下げていきます。
1種類の点眼で効果不十分な場合は作用の異なる点眼薬を2剤3剤と併用することもあります。点眼薬だけで眼圧コントロールが難しい場合や、病状の進行が見られる場合にはレーザー治療や手術も検討されます。レーザー治療や手術治療にはさまざま種類が登場しており、点眼治療を続けても眼圧が下がらない場合や進行が止まらない場合の有効な手段となります。医師と相談して、自分の目に合った治療法を選んでいきましょう。
眼圧が下がると緑内障は完治するのですか?
残念ながら、眼圧を下げても緑内障そのものが完全に治るわけではありません。緑内障で一度傷んでしまった視神経はもとには戻らず、失われた視野も回復しないのです。眼圧を下げる治療の目的は、これ以上視神経がダメージを受けないようにして病気の進行を止める・遅らせることにあります。したがって、眼圧を十分下げることで緑内障の進行を食い止めることは期待できますが、治療が不要になるわけではないのです。
眼圧が高く緑内障と診断された場合に自分で治すことはできますか?
自己判断で緑内障を治すことはできません。必ず眼科医の診断と治療に従う必要があります。緑内障は前述したように完治しない病気ですが、適切な治療と自己管理で進行を抑えることができます。自己流で目薬を中断したり、市販のサプリメントやマッサージだけで治そうとしたりするのはとても危険です。視野の損傷は放置すると進む一方で、取り返しがつかなくなってしまいます。必ず定期的に眼科を受診し、医師の指導のもとで治療を継続してください。
編集部まとめ

眼圧は目の中の圧力であり、適正に保たれることで眼球の形や視力が維持されています。眼圧が高くなりすぎると視神経を傷つけて緑内障を招く原因となり、逆に低すぎても目の状態に支障をきたします。緑内障は40歳以上では決して珍しくない病気ですが、早期発見と適切な治療で進行を食い止めることができます。ポイントは、眼圧をしっかりコントロールして視神経を守ることです。そのためには定期的な眼科検診で眼圧や視野をチェックし、異常があれば早めに治療を始めることが重要です。