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「眼圧」がどうなると「緑内障」を発症しやすくなる?【医師監修】

 公開日:2026/03/14
眼圧と緑内障

目の健康に関心が高まるなか、眼圧や緑内障という言葉を耳にすることが増えています。特に40代以降では、緑内障と指摘される方も少なくありません。本記事では、眼圧と緑内障の関係について解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「眼圧」がどうなると「緑内障」を発症しやすくなる?眼圧を下げる方法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

栗原 大智

監修医師
栗原 大智(医師)

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2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。

眼圧と緑内障の関係

眼圧と緑内障の関係

緑内障とはどのような病気ですか。

緑内障(りょくないしょう)とは、目と脳をつなぐ視神経が障害されることで見える範囲(視野)が徐々に狭くなっていく病気です。多くの場合、眼圧の上昇など何らかの原因で視神経に慢性的なダメージが加わり、網膜から脳への情報を伝える神経線維が減少していきます。その結果、自覚しないうちに視野の欠けが広がり、進行すると視力自体も低下していきます。緑内障は日本では頻度の高い病気で、40歳以上の5%(20人に1人)が発症しているとされています。年齢とともに有病率は高くなり、日本の中途失明の原因第1位ともなっています。ただし、早期に発見し適切に治療を受ければ、一生涯にわたって視力・視野を保つことも可能な病気です。

眼圧と緑内障の関係を教えてください

眼圧の高さは緑内障に深く関係しています。一般に眼圧が高いほど視神経への負担が大きくなり、緑内障を発症しやすくなることがわかっています。眼圧が正常より高い状態(高眼圧)は視神経を圧迫し、網膜の神経細胞やその軸索(情報を伝える線維)を傷つけてしまうため、時間とともに視野が欠けていきます。しかし、緑内障は眼圧だけですべてが決まる病気ではありません。視神経の血流の状態や個人の神経の強さなど、眼圧以外の要因も関与すると考えられています。そのため、人によっては正常な眼圧であっても、その方の視神経にとっては負担が大きすぎて緑内障を発症してしまう場合があります。眼圧が高いほど緑内障のリスクが上がるのは確かですが、それ以外の要素も含め総合的に評価することが大切です。

眼圧が正常でも緑内障になることはありますか?

はい、眼圧が正常範囲であっても緑内障になることがあります。実際に、日本人の緑内障患者さんの約7割は正常眼圧緑内障といって、眼圧が統計上は高くないタイプの緑内障だということが知られています。正常眼圧緑内障では眼圧が正常でも、その方の視神経にとってはその圧力でも高すぎるために視野障害が進行してしまいます。このタイプの緑内障は眼圧検査だけでは見逃される恐れがあるため、眼底検査や視野検査が診断に重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

眼圧は目の中の圧力であり、適正に保たれることで眼球の形や視力が維持されています。眼圧が高くなりすぎると視神経を傷つけて緑内障を招く原因となり、逆に低すぎても目の状態に支障をきたします。緑内障は40歳以上では決して珍しくない病気ですが、早期発見と適切な治療で進行を食い止めることができます。ポイントは、眼圧をしっかりコントロールして視神経を守ることです。そのためには定期的な眼科検診で眼圧や視野をチェックし、異常があれば早めに治療を始めることが重要です。

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