「緑内障のリスクを高める生活習慣」はご存知ですか?予防法も解説!【医師監修】

緑内障(りょくないしょう)は、目の奥にある視神経が障害されることで視野が狭くなり、進行すると視力を失う恐れのある病気です。日本では40歳以上の約20人に1人が緑内障で、中途失明原因の第1位にもなっています。しかし、緑内障自体で失明に至るケースは適切な治療でかなり抑えられており、早期に発見し治療を受ければ生涯にわたって視野・視力を維持できます。本記事では、緑内障のリスクを高める生活習慣と予防法などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「緑内障の原因」はご存知ですか?発症しやすい人の特徴も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
栗原 大智(医師)
目次 -INDEX-
緑内障のリスクを高める生活習慣と予防法

緑内障になる可能性が高まる生活習慣はありますか?
喫煙
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素の作用で血流が悪くなり、視神経を障害する恐れがあります。喫煙そのものが直接の原因とはいえませんが、緑内障を悪化させる要因になりうるため注意が必要です。
逆立ちやヨガの姿勢
頭を心臓よりも下にする姿勢は眼圧を上昇させることが知られています。そのため、長時間の逆立ちやヨガの特定の姿勢は眼圧を上げる恐れがあります。
運動不足
有酸素運動は血流を促し、眼圧を安定させます。息を止めて力む激しい運動は眼圧を上げるため、ウォーキングなど適度な運動習慣を心がけましょう。
これら生活習慣に注意をすることで、緑内障になる確率を少しでも減らしましょう。
喫煙や飲酒は緑内障のリスクを高めますか?
緑内障を予防するためにできることを教えてください
定期的な眼科検診
40歳を過ぎたら年に一度は眼科で検査を受けましょう。自覚症状がなくても、検診で視神経や眼圧の異常を早期に見つけることで将来の視野障害を防ぐことができます。
生活習慣・持病の管理
喫煙・過度の飲酒・運動不足・睡眠不足などの習慣を改善し、糖尿病や高血圧などの持病がある方は適切に治療しましょう。全身の健康を保つことで目の血流も維持され、緑内障の進行を遅らせる助けになります。
目を守る
長時間の近距離作業ではこまめに休憩をとり、暗い場所での読書や画面作業は避けましょう。スポーツや作業時には保護メガネを着用し、目の外傷を防ぐことも大切です。
編集部まとめ

緑内障は決して珍しくない病気であり、特に中高年の方は誰でも発症しうるものです。しかし早期に発見し適切に治療を行えば、多くの場合で視野障害の進行を最小限に抑えることができます。自覚症状がないからと油断せず、40歳を超えたら定期的に眼科検診を受けて視神経や眼圧のチェックを欠かさないようにしましょう。大切な視力を守るため、緑内障のリスク要因がある方はもちろん、そうでない方も予防のつもりで目の健康診断を受けましょう。