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「緑内障のリスクを高める生活習慣」はご存知ですか?予防法も解説!【医師監修】

 公開日:2025/12/08

緑内障(りょくないしょう)は、目の奥にある視神経が障害されることで視野が狭くなり、進行すると視力を失う恐れのある病気です。日本では40歳以上の約20人に1人が緑内障で、中途失明原因の第1位にもなっています。しかし、緑内障自体で失明に至るケースは適切な治療でかなり抑えられており、早期に発見し治療を受ければ生涯にわたって視野・視力を維持できます。本記事では、緑内障のリスクを高める生活習慣と予防法などを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「緑内障の原因」はご存知ですか?発症しやすい人の特徴も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

栗原 大智

監修医師
栗原 大智(医師)

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2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。

緑内障のリスクを高める生活習慣と予防法

緑内障のリスクを高める生活習慣と予防法

緑内障になる可能性が高まる生活習慣はありますか?

はい、日々の生活習慣のなかにも緑内障リスクに関わると考えられるものがあります。以下のような習慣は眼圧の上昇や視神経への血流悪化につながり、緑内障の発症・進行リスクを高める可能性があります。

喫煙
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素の作用で血流が悪くなり、視神経を障害する恐れがあります。喫煙そのものが直接の原因とはいえませんが、緑内障を悪化させる要因になりうるため注意が必要です。

逆立ちやヨガの姿勢
頭を心臓よりも下にする姿勢は眼圧を上昇させることが知られています。そのため、長時間の逆立ちやヨガの特定の姿勢は眼圧を上げる恐れがあります。

運動不足
有酸素運動は血流を促し、眼圧を安定させます。息を止めて力む激しい運動は眼圧を上げるため、ウォーキングなど適度な運動習慣を心がけましょう。

これら生活習慣に注意をすることで、緑内障になる確率を少しでも減らしましょう。

喫煙や飲酒は緑内障のリスクを高めますか?

喫煙は緑内障にとって明らかに悪影響です。タバコの有害物質が血流を阻害して、視神経を障害することで緑内障が進行する恐れがあります。また、喫煙はさまざまな疾患リスクとなります。それが間接的に緑内障を引き起こす可能性もあります。飲酒については、適量であれば眼圧に大きな影響を与えないとされていますが、長年の多量飲酒は高血圧や糖尿病を招き、結果的に緑内障リスクを高める恐れがあります。タバコは禁煙を、飲酒も適量を飲むように心がけましょう。

緑内障を予防するためにできることを教えてください

確実に緑内障の発症を防ぐ方法は残念ながらありません。しかし、リスクを減らし早期発見につなげるために次のような対策が有効です。これらの対策を心がけることで、緑内障になりにくい目になり、たとえ緑内障になったとしても、進行を止めるために有効です。

定期的な眼科検診
40歳を過ぎたら年に一度は眼科で検査を受けましょう。自覚症状がなくても、検診で視神経や眼圧の異常を早期に見つけることで将来の視野障害を防ぐことができます。

生活習慣・持病の管理
喫煙・過度の飲酒・運動不足・睡眠不足などの習慣を改善し、糖尿病や高血圧などの持病がある方は適切に治療しましょう。全身の健康を保つことで目の血流も維持され、緑内障の進行を遅らせる助けになります。

目を守る
長時間の近距離作業ではこまめに休憩をとり、暗い場所での読書や画面作業は避けましょう。スポーツや作業時には保護メガネを着用し、目の外傷を防ぐことも大切です。

編集部まとめ

編集部まとめ

 緑内障は決して珍しくない病気であり、特に中高年の方は誰でも発症しうるものです。しかし早期に発見し適切に治療を行えば、多くの場合で視野障害の進行を最小限に抑えることができます。自覚症状がないからと油断せず、40歳を超えたら定期的に眼科検診を受けて視神経や眼圧のチェックを欠かさないようにしましょう。大切な視力を守るため、緑内障のリスク要因がある方はもちろん、そうでない方も予防のつもりで目の健康診断を受けましょう。

この記事の監修医師

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