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「末期腎不全」になる原因はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2026/03/20
末期腎不全

末期腎不全とは、腎臓の機能がほとんど失われ、老廃物や水分、電解質を排出できなくなる状態です。初期には自覚症状が乏しいですが、進行するとむくみや倦怠感、高血圧、電解質異常などが現れ、最終的には透析や腎移植などの治療が必要になります。治療を行わなければ尿毒症や多臓器不全により命に関わることもあります。本記事では、末期腎不全の原因や進行過程を詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「腎不全の末期症状」はご存知ですか?危険な末期症状も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

佐藤 浩樹

監修医師
佐藤 浩樹(医師)

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北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科(循環病態内科学)卒業。循環器専門医・総合内科専門医として各地の総合病院にて臨床経験を積み、現在は大学で臨床医学を教えている。大学では保健センター長を兼務。医学博士。日本内科学会総合専門医、日本循環器学会専門医、産業医、労働衛生コンサルタントの資格を有する。

末期腎不全の基礎知識

末期腎不全の基礎知識

末期腎不全になる原因を教えてください

末期腎不全は、長期間にわたる腎機能の低下が進行した結果として起こります。主な原因は糖尿病性腎症で、血糖コントロールの不良が腎臓の血管を傷つけ、徐々に機能を損ないます。

次に多いのが高血圧性腎硬化症で、長年の高血圧が腎血管を圧迫し、腎臓への血流を悪化させることで障害を引き起こします。また、慢性糸球体腎炎や多発性嚢胞腎、膠原病、腎盂腎炎などの慢性疾患も原因です。上記の疾患が適切に治療されないまま経過すると、腎機能が徐々に低下し、最終的に末期腎不全に至ります。

どのような経過を経て末期の腎不全になりますか?

末期の腎不全に至るまでには、長期にわたり徐々に腎機能の低下が進行します。はじめは腎機能の軽度な低下(ステージ1〜2)で、特に自覚症状はほとんどありませんが、血液検査や尿検査で異常が見つかることがあります。その後、腎機能がさらに低下すると(ステージ3)、倦怠感やむくみ、高血圧などの症状が現れ始めます。ステージ4になると老廃物の排出能力が著しく低下し、貧血や電解質異常、骨代謝の異常、吐き気などがみられやすくなります。そして、最終段階のステージ5(末期腎不全)では腎臓の機能がほぼ失われ、体内の老廃物や水分を排出できなくなるため、透析や腎移植などの治療が必要になります。

末期腎不全になったときの身体や腎臓の状態を教えてください

末期腎不全では、腎機能が著しく低下し、血液中の老廃物や余分な水分を排出できなくなります。その結果、尿毒症、浮腫、貧血、高血圧、呼吸困難などが現れます。腎臓自体は硬く萎縮し、機能の大半を失っている状態です。血液検査ではクレアチニンや尿素窒素の値が極めて高く、日常生活に大きな支障が出ます。この段階では透析や腎移植などの治療が必須です。

編集部まとめ

編集部まとめ

末期腎不全は、腎機能が著しく低下し、体内の老廃物や水分を排出できなくなる重篤な状態です。原因は長期にわたる慢性腎臓病の進行で、初期は無症状でも、やがて倦怠感やむくみ、高血圧、電解質異常などが現れ、最終的には尿毒症、心不全、多臓器不全に至る危険があります。
症状では、吐き気、食欲不振、かゆみ、意識障害、致死性不整脈などが見られ、特に高カリウム血症や肺水腫は命に関わります。治療では、透析療法や腎移植が必要で、透析は腎機能を代替する手段であり、腎臓の回復は望めないものの、症状の緩和と生命維持が可能です。腎移植は根本的治療となる可能性がありますが、適応には厳しい条件が伴います。透析によって日常生活の質を改善できるため、継続的な治療と管理が不可欠です。

この記事の監修医師

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