「コーヒーを飲むと高血圧」になるの?コーヒーが血圧に与える影響も解説!

コーヒーを習慣的に飲む人は高血圧になる、こういった話を聞いたことがある方もいると思います。コーヒーと血圧の関係は今も研究が続いており、これまでの研究結果もさまざまです。この記事では、現在考えられているコーヒーと血圧の関係を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「コーヒーは高血圧」のリスクを減らせる?高血圧の方が飲んではいけない飲み方も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
上田 莉子(医師)
目次 -INDEX-
コーヒーと高血圧の関係

コーヒーを飲むことは血圧にどのような影響を与えますか?
そのほかには、カフェインは交感神経を活性化させる作用があり、心拍数や血圧を上昇させる働きもあります。これらの作用以外にも、カフェインには、副腎髄質やノルアドレナリンの放出促進などの作用もあり、血圧を上昇させるといわれています。
健康診断の前にコーヒーを飲まないように指示された経験がある方もいると思いますが、これもカフェインの作用により正確な血圧が測定できなくなるためです。しかし、この血圧上昇に関しては一時的(約3時間程度)なものであり、摂取後時間とともに元の血圧へと戻ります。
高血圧症の人は、コーヒーを飲むことによる一時的な血圧上昇はリスクと考えられ避けるべきといわれることもありますが、一方で、高血圧症の方が1日2~4杯のコーヒーを摂取する方は、摂取しない方と比べて、血管機能によい影響をもたらす研究結果もあります。
これは、コーヒーに含まれるポリフェノールの効果と考えられています。ポリフェノール中にはクロロゲン酸と呼ばれる物質が含まれており、このクロロゲン酸には抗酸化作用があり、高血圧の原因である活性酸素を除去すると考えられているためです。
コーヒーを飲む人は高血圧になりやすいといわれてきた理由を教えてください
コーヒーを飲むと慢性的な高血圧になりますか?
また、コーヒー摂取後の一時的な血圧の上昇は約3時間程度で通常の血圧に戻る傾向にあります。ただし、個人差があることには注意が必要です。カフェインの代謝速度は個々人によって大きく異なり、代謝が遅い人では血圧への影響が長く続く可能性があります。また、すでに高血圧がある人や、カフェインに敏感な体質の人では、より慎重な摂取が必要です。
編集部まとめ

コーヒーと血圧の関係は、長年研究されているテーマです。コーヒーが高血圧によいか悪いかは、一概にはいえません。適量のコーヒーの摂取は精神的なリラックス効果や、血管へのよい影響があるといわれてます。一方で、過量な摂取は身体へのリスクとなります。嗜好品の一つであり、自分にとって適切なコーヒーとの付き合い方を見つけていくといいでしょう。