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「乗り物酔いしやすい人」が乗車前に「食べてはいけない食べ物」はご存知ですか?

 公開日:2025/11/05

旅行やドライブ、船釣りなど楽しい移動の時間も、乗り物酔いをしてしまうと台無しになってしまいます。実は、乗車前や乗車中の食事内容は、乗り物酔いの発症に大きく影響します。脂肪分の少なくない揚げ物やクリーム料理、乳製品、柑橘類、消化の悪い卵や濃い味付けの食べ物は、胃に負担をかけて酔いやすくなるため注意が必要です。また、食べ過ぎや空腹も酔いの原因となるため、適度な量で消化のよい食事を心がけましょう。

※この記事はメディカルドックにて『「乗り物酔いしやすい人」が乗車前に「食べてはいけない食べ物」はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 規絵

監修医師
伊藤 規絵(医師)

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旭川医科大学医学部卒業。その後、札幌医科大学附属病院、市立室蘭総合病院、市立釧路総合病院、市立芦別病院などで研鑽を積む。2007年札幌医科大学大学院医学研究科卒業。現在は札幌西円山病院神経内科総合医療センターに勤務。2023年Medica出版社から「ねころんで読める歩行障害」を上梓。2024年4月から、FMラジオ番組で「ドクター伊藤の健康百彩」のパーソナリティーを務める。またYou tube番組でも脳神経内科や医療・介護に関してわかりやすい発信を行っている。診療科目は神経内科(脳神経内科)、老年内科、皮膚科、一般内科。医学博士。日本神経学会認定専門医・指導医、日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医、日本老年医学会専門医・指導医・評議員、国際頭痛学会(Headache master)、A型ボツリヌス毒素製剤ユーザ、北海道難病指定医、身体障害者福祉法指定医。

乗り物酔いしやすい人が乗車前に食べてはいけない食べ物

乗り物酔いしやすい人が乗車前に食べてはいけない食べ物

乗り物酔いを誘発させる食べ物はありますか?

乗り物酔いを誘発しやすい食べ物には、脂の強い料理揚げ物乳製品ゆで卵などの消化に時間がかかるものが挙げられます。これらは胃に負担をかけ、乗り物の揺れによって症状が悪化しやすくなります。また、柑橘類(オレンジやレモンなど)は胃酸の分泌を促し、胃の働きを活発にするため、乗り物酔いを誘発する可能性があります。さらに、アルコールや臭いが強い食べ物も酔いやすくなる原因となるため、乗車前は控えるのが望ましいです。

乗り物酔いになりやすい飲み物を教えてください

乗り物酔いになりやすい飲み物として注意が必要なのは、柑橘系ジュース(オレンジジュースやグレープフルーツジュースなど)です。これらは胃酸の分泌を促進し、胃の働きを活発にしてしまうため、乗り物酔いの症状を悪化させることがあります。また、炭酸飲料でも柑橘系フレーバーのものは避けた方がよいです。さらに、アルコール飲料も三半規管の働きを鈍らせ、平衡感覚を乱すため、酔いやすくなります。コーヒーや濃いお茶などカフェインを多く含む飲み物も、利尿作用による脱水や胃への刺激が強いため、体調によっては症状を悪化させることがあります。乗車前や乗車中は、ミネラルウォーターや無糖の炭酸水、ペパーミントティー、生姜ドリンクなど刺激の少ない飲み物を選ぶのが無難です。

お酒を飲むと乗り物酔いになりやすいですか?

お酒を飲むと乗り物酔いになりやすくなります。アルコールは三半規管の働きを鈍らせ、平衡感覚が乱れるため、乗り物酔いの症状が起こりやすくなります。また、アルコールの分解過程で生じる有害物質アセトアルデヒドが嘔吐中枢を刺激し、吐き気を強めることもあります。さらに、飲酒によるほろ酔い状態は脳の反応を変化させ、乗り物に乗った際に急激に酔いが回ることが少なくないようです。そのため、乗車前や乗車中の飲酒は避けるのが望ましいです。

編集部まとめ

編集部まとめ

乗り物酔いを防ぐためには、食事内容に注意が必要です。避けるべき食べ物は、脂肪分や乳製品、揚げ物など消化に時間がかかるもの、胃に負担をかける料理、そして柑橘類です。これらは胃の働きを活発にし、酔いを誘発しやすくなります。また、食べ過ぎや空腹も酔いやすくなる原因となるため、適度な量の消化のよい食事を心がけます。乗車前は白米やパンなど軽めの炭水化物を選び、食後すぐの乗車は避けるのが理想的です。加えて、睡眠不足や体調不良も酔いやすくなる要因なので、事前に体調を整えることも大切です。自分に合った対策を見つけ、快適な移動を目指します。

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