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「シェーングレン症候群」を発症すると「寿命」にどれくらい影響がある?【医師監修】

 公開日:2025/12/11

目や口腔内の乾きが続き、「もしかしてシェーグレン症候群かも…」と不安を感じていませんか?この病気は自己免疫疾患の一つで、慢性的な症状が日常生活に影響を与えることもあります。どのように日常生活を送ればよいのか、寿命への影響はあるのか、不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

本記事では以下の点を中心にご紹介します。

  • シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群の寿命への影響について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

※この記事はメディカルドックにて『「シェーングレン症候群」を発症すると「寿命」にどれくらい影響がある?症状・原因も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群はどのような病気ですか?

シェーグレン症候群は、免疫の異常により唾液腺や涙腺に炎症が起こり、口腔内や目の乾燥といった症状が現れる自己免疫疾患です。膠原病のひとつに分類され、特に中高年の女性に見られることが多い傾向にあります。

主な症状はドライマウスやドライアイですが、人によっては皮膚、肺、腎臓などの臓器にも影響を及ぼすことがあります。この病気は、関節リウマチなどほかの膠原病を併発する”二次性シェーグレン症候群”と、それらを伴わない”一次性シェーグレン症候群”に分けられます。

進行の速さには個人差があり、症状が安定している方もいれば、長期的に全身症状が進行する方もいます。稀に悪性リンパ腫などの合併症を引き起こす場合もあるため、早期発見と継続的な経過観察が大切です。

シェーグレン症候群の患者さんはどのくらいいますか?

シェーグレン症候群は稀な病気とされていますが、実際には多くの患者さんが存在すると考えられています。
1993年の調査では年間の受療患者数は約1万7,000人で、2002年には約7万8,000人に増加しました。
しかし診断されていない潜在的な患者さんも少なくなく、専門家の間では日本国内の患者さんは30万人以上にのぼる可能性があると推測されています。関節リウマチの患者さんの約20%に二次性シェーグレン症候群が見られることや、原発性の患者さんの方がさらに多いとされています。

発症率はおよそ2,000人に1人で、特に40代から60代に多く、男女比は1:14と女性に多い傾向があります。症状に気付いた際には早期に医療機関を受診することが大切です。

シェーグレン症候群の発症は寿命に影響しますか?

シェーグレン症候群を発症しても、寿命に大きな影響が出ることは少ないとされています。この病気は主にドライアイやドライマウスなどの乾燥症状を中心に現れ、多くの患者さんは普段どおりの生活を続けることができるとされています。
ただし、間質性肺炎や腎障害、リンパ腫などの合併症を伴う場合には、健康な方と比べて寿命が短くなる可能性があります。

また、ほかの膠原病に続いて発症する二次性シェーグレン症候群でも、予後に影響を及ぼすことがあります。そのため、症状の変化や臓器障害の兆候を見逃さず、定期的に診察を受けることが重要です。

予後はおおむね良好とされているため、医師と連携しながら体調管理を行うことで、長期的な生活を見据えた対応が可能になるとされています。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでシェーグレン症候群の寿命への影響についてお伝えしてきました。要点をまとめると以下のとおりです。

  • シェーグレン症候群は免疫異常により唾液腺や涙腺が炎症を起こし、口腔内や目の乾燥などさまざまな症状を引き起こす自己免疫疾患である
  • シェーグレン症候群はドライアイやドライマウスをはじめ、関節痛や皮膚症状、全身の倦怠感などの症状が現れる自己免疫疾患である
  • シェーグレン症候群は乾燥症状の検査と対症療法が中心で、生活管理や定期的な診察が安定した日常を支える鍵となる

シェーグレン症候群と診断されると、不安を感じる方も多いかもしれません。
しかし、適切な治療とセルフケアを続けることで、日常生活を大きく損なうことなく過ごすことができるとされています。
大切なのは、症状を我慢せず、医師と相談しながらご自身に合ったケアを続けていくことです。

この記事が、少しでも前向きな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修医師

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