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「白内障手術」はどんな治療を主流に行われる?【医師監修】

 公開日:2025/12/23

70歳以上の方のなかには、白内障手術の具体的な費用や眼内レンズの種類についてご存じでない方も多いのではないでしょうか。

白内障手術で使用される眼内レンズには単焦点と多焦点の2種類があり、それぞれ異なる視力のニーズに応じて選択可能です。

本記事では、白内障手術の特徴と眼内レンズの種類について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

※この記事はメディカルドックにて『70歳以上で受ける「白内障の手術費用」はご存知ですか?手術費用を抑える方法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

柳 靖雄

監修医師
柳 靖雄(医師)

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東京大学医学部卒業。その後、東京大学大学院修了、東京大学医学部眼科学教室講師、デューク・シンガポール国立大学医学部准教授、旭川医科大学眼科学教室教授を務める。現在は横浜市立大学視覚再生外科学教室客員教授、東京都葛飾区に位置する「お花茶屋眼科」院長、「DeepEyeVision株式会社」取締役。医学博士、日本眼科学会専門医。

白内障手術の特徴と眼内レンズの種類

白内障手術の特徴と眼内レンズの種類

白内障治療の手術方法を教えてください。

白内障手術は、視力が良好な症例でも手術を行うケースが増えています。手術適応は水晶体混濁と視機能から決定されます。手術は濁った水晶体を超音波で砕きながら吸い出して、人工の眼内レンズと入れ替える超音波乳化吸引術が主流です。この手術は、日帰り手術が可能という大きなメリットがあります。この手術には、すべての工程を医師が手作業で行うマニュアル手術とリスクの高い工程をレーザーで行うレーザー手術の2つがあります。

白内障手術で用いる眼内レンズの種類を教えてください。

白内障の手術では、症状やライフスタイルに合わせて適切なレンズを選ぶことが大切です。主に使用されるものに、下記の単焦点レンズと多焦点レンズの2種類があります。

  • 単焦点レンズ
  • 多焦点レンズ

単焦点レンズは、近くもしくは遠くのどちらかしか焦点が合いません。そのため、手術後は必ずメガネが必要になります。一方で多焦点レンズには、2焦点眼内レンズ(マルチフォーカルレンズ)と3焦点眼内レンズ(トリフォーカルレンズ)があります。2焦点レンズは遠方・近方に焦点が合い、3焦点レンズは遠方・中間・近方の3つの距離に対応しているというのがそれぞれのレンズの特徴です。また、白内障と老眼を同時に治療できるという利点もあります。その他にも、多焦点レンズは手術後にメガネをかける頻度が低減されるというのも大きな利点です。

術後のリスクはありますか?

術後に大きな問題になるのは、合併症です。特に手術後は感染症のリスクが高いため、保護用メガネをするなどの対応が必要です。就寝時には、保護用眼帯を装着することも推奨されています。また、手術後数週間は眼を強くこすったり、水や異物が入らないよう注意が必要です。定期的な診察を受け、異常があればすぐに医師に相談しましょう。視界のかすみや違和感が続く場合も、早めの受診が重要です。

編集部まとめ

リビングでパソコンを使うシニアの女性

白内障の、手術費用について解説しました。70歳以上の方は通常2割負担となりますが、高額療養費制度を利用すれば、一定の負担額を超えた部分については払い戻しが受けられます。

さらに、医療保険や生命保険の手術給付金、自治体の助成制度を活用することで、経済的な負担をより抑えることが可能です。

手術を受ける前に費用面やレンズの種類を十分に比較し、自分に適切な治療法を選びましょう。

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