「白内障手術後」にやってはいけないことはご存知ですか?【医師監修】
公開日:2025/12/12

白内障は、カメラのレンズの役割をする眼の水晶体が、濁って見えにくくなる病気です。ほとんどが加齢に伴って発症するため、誰にでも起こる可能性があります。
しかし、短時間の手術で改善できるため、手術を受ける方が増えている病気です。本記事では白内障手術後の注意点について解説します。
何となく視界がぼやけると感じる方は、白内障の可能性があります。白内障が心配な方は、参考にしていただければ幸いです。
※この記事はメディカルドックにて『「白内障手術」の費用や術後にやってはいけないことはご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
柳 靖雄(医師)
プロフィールをもっと見る
東京大学医学部卒業。その後、東京大学大学院修了、東京大学医学部眼科学教室講師、デューク・シンガポール国立大学医学部准教授、旭川医科大学眼科学教室教授を務める。現在は横浜市立大学視覚再生外科学教室客員教授、東京都葛飾区に位置する「お花茶屋眼科」院長、「DeepEyeVision株式会社」取締役。医学博士、日本眼科学会専門医。
白内障手術後の注意点

白内障手術後に行ってはいけないことはありますか?
白内障の手術後は注意事項がいくつかあります。基本的には感染の予防と切開創の保護に注意する点で、具体的な事項は以下のとおりです。
- 強く眼を閉じたり周囲をこすったりしない
- 点眼薬は指示どおりさし続ける
- 眼を頻繁に動かさない
- 洗顔と洗髪は1週間避ける
- 当日は入浴しない・翌日以降は入浴後に抗菌薬を点眼
- 力仕事は1週間休む・軽労働や家事は翌日から可能
- 激しい運動は1ヶ月控える
- 化粧は1週間控えアイメイクは1ヶ月控える
- 車の運転は視力0.7以上なら医師と相談のうえ可能・距離感の変化に注意
- 新しいメガネの作成は手術後1ヶ月経過してから行う
手術後は当分の間上記の注意事項を守って、注意深く穏やかな生活を心がけましょう。
白内障手術後すぐに視力は戻りますか?
白内障手術の翌日に眼帯を外せば、明るい視野で見えるようになります。ただ、安定した視力に戻るまでには個人差があり、おおむね1〜2ヶ月ほどです。
直後の見え方も個人差があり、多くの方でまぶしさを訴える例が見られます。これは濁りが取れて眼に入る光の量が増えたためで、時間とともに軽減するものです。
ほかにも視界が青みがかって見える現象や糸くず、幕のようなものが見える場合もありますが、やがて慣れて気にならなくなります。
いずれも濁りで見えなかったものやレンズの反射光が見えている現象です。また手術の超音波で一時的に生じた角膜の曇りや、多焦点レンズの見え方に脳が慣れない現象でも視力が落ちますが、しばらくすると回復します。
直後の見え方も個人差があり、多くの方でまぶしさを訴える例が見られます。これは濁りが取れて眼に入る光の量が増えたためで、時間とともに軽減するものです。
ほかにも視界が青みがかって見える現象や糸くず、幕のようなものが見える場合もありますが、やがて慣れて気にならなくなります。
いずれも濁りで見えなかったものやレンズの反射光が見えている現象です。また手術の超音波で一時的に生じた角膜の曇りや、多焦点レンズの見え方に脳が慣れない現象でも視力が落ちますが、しばらくすると回復します。
編集部まとめ

白内障の手術は少し前まで入院して行うものでしたが、現在では日帰りが主流です。その手術の概要や一連の流れ・レンズの選び方・費用・注意点などを解説しました。
眼の水晶体を取ってなかにレンズを入れるのは、実は大変繊細で高度な手術です。しかし、医療技術の進歩により、負担が少なく短時間で受けられる手術になりました。費用も保険適用で少ない負担で受けられます。
眼がかすむ・ぼやけるなどの変調を感じたら、近くの眼科で診察を受けることをおすすめします。白内障を手術することで、明るい日常が取り戻せるでしょう。