「ADHDの方への接し方」はご存知ですか?子ども・大人それぞれ解説!【医師監修】
公開日:2025/12/11

ADHD(注意欠如・多動性障害)は、集中力の維持の難しさ・衝動的な行動・多動性が目立つなどの特徴を持つ発達障害の一つです。
その症状は子どもから大人まで幅広い年齢層にみられ、学業や仕事、人間関係に影響を及ぼすこともあります。
親として子どもの成長に不安を抱えることがある一方で、本人は自分の症状に気づきにくく、周囲との違いや困難を自覚しづらいことも少なくありません。
本記事では、ADHDの方への接し方などについてわかりやすく解説します。ADHDへの理解を深め、よりよい支援ができるような一助になれば幸いです。
※この記事はメディカルドックにて『「ADHDの症状」はご存知ですか?子どもと大人の症状に違いについても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
ADHD(注意欠如・多動性障害)の子ども・大人への接し方

ADHDの子どもへの接し方を教えてください。
ADHDの子どもに対して、まずは子どもに寄り添い理解しましょう。丁寧に話を聞くことで、一緒に考えることができます。一緒に考え、振り返ることにより気づきを促し、その後に他者理解を促します。子ども主体の問題解決方略を行うことで、子どもの自尊感情を尊重する関わりを心がけましょう。本人を直接指導する場合も、行動のみを指摘して子ども自身を否定しない自尊感情への配慮がとても重要です。
ADHDの大人への接し方を教えてください。
ADHDの大人に対して、ADHDによる症状でうまく対応ができないときもあることを知っておきましょう。できない本人を責めるのではなく、できないことへの配慮やうまくできるようになるにはどのようにしたらよいのか話し合うなどするとよいでしょう。一緒に一つひとつの課題に適した方法で解決できるだけでなく、日常生活での困難さを軽減することにつながります。また、医療機関に相談することや同じ悩みを抱える自助グループへの参加もよいでしょう。自分一人だけで悩まず、同じ悩みを持つ方々と話をすることで抱えている問題解決の糸口を見つけることができるかもしれません。
編集部まとめ

ADHDは、不注意や多動性・衝動性を主な特徴とする発達障害です。
学業や友人関係の困難さ、大人では仕事や対人関係など日常生活にも支障をきたしてしまうこともあります。
専門の医師による診断が必要で、治療方法には薬物療法のほかに作業療法士・言語聴覚士によるリハビリテーションが行われます。
また、大人のADHDでは同じ悩みを抱える自助グループへ参加することで抱えている問題を解決するヒントを見つけることができるかもしれません。