「知的障害の原因」はご存知ですか?症状や特徴も解説!【医師監修】
知的障害は予防や治療の方法がわかっておらず、患者さん自身が社会生活を送るうえでも大きな影響を及ぼすことが少なくない障害です。
この記事では知的障害の概要や原因のほか、混同されることがある発達障害との違いや、知的障害と診断された場合に利用できる制度・窓口などについて解説します。
身近に知的障害の患者さんがいる方だけでなく、知的障害について知りたいと思っている方も、ぜひ参考にしてください。
※この記事はMedical DOCにて『「知的障害の原因」はご存知ですか?症状や特徴も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
目次 -INDEX-
知的障害の原因や特徴・症状
知的障害の原因について教えてください。
- 低酸素状態での出生
- 早産
- 頭部外傷
- 脳炎や髄膜炎
その他に、母体の健康状態が知的障害の発症リスクを高める可能性があります。例えば、妊娠中に風疹や麻疹などの感染症に罹患した場合や、母体の栄養不足、アルコールの摂取も原因になることがあるため注意が必要です。ただし、複数の要因が影響しあって発症する場合もあり、知的障害の原因が断定できるケースは多くありません。
知的障害の特徴について教えてください。
知的障害の症状にはどのようなものがありますか?
- 記憶力や学習能力の遅れ
- 注意力や集中力の不足
- 言語発達の遅れ
- 問題解決や判断力の低さ
- 日常生活動作の拙さ
- 自己管理能力の低さ
また、社会的なスキルにも影響が出ることが多く、他者とのコミュニケーションや対人関係の構築に困難を抱えることがあります。同じ知的障害のなかでも障害の重さは幅広く、また個人の特性により抱える困難にも差があります。
知的障害と発達障害の違いについて教えてください。
編集部まとめ
知的障害を抱えている方は、ほかの人が日常的に行っていることや何気なくできていることにも大きな困難を感じていることも多いでしょう。
また、発症に先天的要因が関わっていることや患者さんの自立した生活が難しいことから、知的障害がある方の兄弟や親が大きな負担を抱えている場合もあります。
こうした背景のなかで、周囲の人たちが知的障害の特性や支援の在り方について理解を深めることは、患者さん本人や家族の負担を和らげることにつながるかもしれません。