「馬尾症候群」の症状・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?【医師監修】
馬尾症候群はどんな病気なのかご存じですか?
本記事では馬尾症候群について以下の点を中心に紹介します。
・馬尾症候群とは
馬尾症候群について知るためにぜひ最後までお読みください。
※この記事はMedical DOCにて『「馬尾症候群」の症状・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
馬尾症候群とは?
馬尾症候群とはなんですか?
馬尾は脊椎の下方から延び、足の感覚や運動に関与する神経を含んでいます。
この症候群は、脊椎の損傷、腫瘍、椎間板ヘルニア、感染などが原因で起こります。
馬尾症候群では、圧迫された馬尾によって足の感覚や運動の障害が生じます。
症状には、腰痛、脚のしびれや弱さ、尿や便の制御の困難、性機能の障害などがあります。
重篤な場合には、排尿や排便の不能、下半身の麻痺などが現れることもあります。
馬尾症候群は緊急を要する状態であり、早期の診断と手術治療が必要です。
適切な治療をしないと、持続的な神経障害や重大な機能障害が残る可能性があります。
症状が現れた場合は、速やかに医師の診断を受けることが重要です。
馬尾症候群とはどんな症状ですか?
腰部から始まる強い痛みがあります。しばしば、脚にまで放散します。
下肢の感覚異常:
足や下肢にしびれやチクチク感、ピンと刺すような痛みが生じる場合があります。
下肢の筋力低下:
足や下肢の筋力が低下し、歩行や動作の困難さを引き起こします。
排尿・排便の障害:
尿や便の制御が難しくなる場合があります。
頻尿、尿漏れ、便秘、排尿や排便の困難などが見られることもあります。
性機能の障害:
馬尾の圧迫により、性機能に問題が生じる場合があります。
これらの症状が馬尾症候群の特徴であり、重篤な場合には排尿・排便の不能や下半身の麻痺が発生することもあります。
馬尾症候群は緊急を要する状態であり、早期の診断と適切な治療が必要です。
症状が現れた場合は、速やかに医師の診断を受けることが重要です。
馬尾症候群になりやすい人の特徴はなんですか?
脊椎の損傷、腫瘍、椎間板ヘルニアなど、脊椎に直接的な問題を抱えている人は、馬尾症候群のリスクが高まります。
遅発性の病変:
脊椎の病変が進行していく過程で、馬尾にかかる圧力が増大することで症状が現れる場合があります。
外傷や事故の歴史:
脊椎への外傷や事故の経験がある人は、馬尾症候群の発症リスクが高まる可能性があります。
感染症:
脊椎に感染症が広がると、周囲の組織が炎症を起こし、馬尾に圧迫が生じる可能性があります。
先天的な異常:
脊椎や神経組織の先天的な異常がある場合、馬尾症候群の発症リスクが高まる可能性があります。
これらの要素は、馬尾症候群の発症リスクを示唆するものであり、個々の状況や病歴に応じて評価されます。
症状やリスク要素がある場合は、医師による適切な評価と診断が重要です。
編集部まとめ
馬尾症候群はどんな病気なのか紹介しました。要点は以下の通りです。
馬尾症候群は、脊椎の下部、馬尾という神経根の集まりが圧迫されることによって引き起こされる病気で、腰痛、下肢の感覚異常、下肢の筋力低下、排尿・排便の障害などの症状を呈する
馬尾症候群の治療法として外科手術やステロイドの投与などがあり、症状の改善や回復が見込まれる
馬尾症候群の予防として正しい姿勢の維持や、腰部への負担軽減など、生活習慣の改善が大切
これらの情報が、馬尾症候群がどんな病気なのか知りたい方の参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。