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「食道胃接合部がん」の手術は難しい? ”進行度で変わる治療法”を医師が解説!

 公開日:2026/02/09
「食道胃接合部がん」の手術は難しい? ”進行度で変わる治療法”を医師が解説!

食道胃接合部がんとは、食道と胃の境目付近である接合部に発生するがんのことです。日本人の胃がんは減少傾向にありますが、手間にある食道から胃に通じる部位にがんが増えてきました。そして食道胃接合部がんは世界的に増えているがんのひとつです。

発症の要因としては、喫煙・過度の飲食・不規則な食生活・ストレスなどが挙げられます。食道と胃は異なる粘膜細胞からなっているため、食道胃接合部がんは、食道がん・胃がんのそれぞれの特徴による症状があります。

この記事では、食道胃接合部がんの診断方法・治療法など詳しく解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「食道胃接合部がん」の症状や原因はご存知ですか?ステージについても解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

食道胃接合部がんの治療と手術

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食道胃接合部がんはどのように診断されますか?

従来、食道がんあるいは胃がんとして分類されていた経緯から、これまでは食道と胃のどちらに偏っているのかの判断や、組織的にどちらの細胞からがんが発生しているのかの判断によって、食道がんまたは胃がんと判断されていました。
しかし転移の仕方をみるとできた場所が大きく影響することがわかってきています。日本では、西の定義により、食道胃接合部の上下2cmの範囲にがんの中心部がある場合に食道胃接合部がんと診断されます。

治療方法を教えてください。

症状が軽く早期の状態で発見された場合であれば、内視鏡による切除で対応できますが、通常は、一般的に行われる外科手術を行います。
手術で行うのは、がんの発症部を中心にした、食道・胃・その周りのリンパ節の切除です。また、進行状況によっては手術の前後に化学療法を用いた抗がん剤治療を行うこともあります。今のところ食道胃接合部がんに特化した抗がん剤治療というものはありません。そのため、がんの組織型から判断したり、食道と胃のどちらの細胞から発生してるかなど細かい状況から判断したりして治療を行っていきます。

食道胃接合部がんの手術は難しいのでしょうか?

早期段階であれば、内視鏡によって行われますので、さほど難しい手術とはいえません。しかし、進行していた場合はその周りの組織への移転が考えられるため、手術範囲の広くなり、その分難易度が上がります。がんの範囲によっては、全体または一部の食道・胃を切除します。その後行われるのが、残された食道・胃の再建や腸を使った食道と胃の再接合です。
場合によっては腹腔鏡やロボット支援手術などの技術を使って、手術の負担を減らすことも検討されます。ざまざまな状況が考えられる食道胃接合部がんの手術は、一般的に高度で複雑な手術です。がんの進行度・大きさ・周りの組織への転移・担当医師の技術など多くの条件が加味されます。

食道胃接合部がんのステージについて教えてください。

食道胃接合部がんのステージは、食道がん・胃がんのステージ判定に合わせて行われています。ステージは、TMN分類の組み合わせで判断されますが、部位によっても判断が複雑に変わります。簡単にいえば、0期では内視鏡による検査などで粘膜内にがん細胞がある状態です。I期ではがんが粘膜下層あたりまで浸潤し、II期は深部組織に浸潤しています。
III期は、食道胃接合部周囲の組織・他の臓器にまで影響している状態です。IV期は、がんが食道胃接合部以外の部位に転移している状態になります。しかし前述したように、実際のステージの判断は食道胃接合部がんの部位により胃がんと扱うか食道がんと扱うか異なるため、大変複雑な判断となります。

編集部まとめ

女性
これまで、食道がん・胃がんとして治療されてきた食道胃接合部がんは、別の部位として判断され治療され始めています。

症例や対処では、早期発見で生存率も高くなり重症化も防げるので、少しでも気になることがあったらかかりつけ医にご相談にください。

この記事の監修医師

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