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50代に多い難病「シャイ・ドレーガー症候群」の症状とは?原因も医師が解説!

 公開日:2026/02/02
50代に多い難病「シャイ・ドレーガー症候群」の症状とは?原因も医師が解説!

シャイ・ドレーガー症候群をご存じでしょうか?多系統萎縮症の1つで、症状の進行に伴って歩行に支障が出ることがあります。

多系統萎縮症は神経細胞が崩壊していく病気で、30歳以降に発症することが多いです。症状の特徴によって3種類に分かれ、自律神経に障害が出現するものをシャイ・ドレーガー症候群と呼びます。

シャイ・ドレーガー症候群は進行性病変とされており、進行すると立ち上がりや歩行などに支障が出てくる病気です。

この記事では、シャイ・ドレーガー症候群について症状について解説します。

指定難病であるシャイ・ドレーガー症候群に関する知識と理解を深めていきましょう。

※この記事はメディカルドックにて『「シャイ・ドレーガー症候群」の特徴や初期症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

シャイ・ドレーガー症候群の特徴と症状

説明をするドクター

シャイ・ドレーガー症候群の特徴を教えてください。

シャイ・ドレーガー症候群の特徴は病気の進行に合わせて様々な形で現れます。初期症状としては自律神経の異常がみられ、尿漏れ・失神などが顕著になります。
病状が進行すると、ふるえ・筋固縮などのパーキンソン病に似た症状のほか、立ち上がり・歩行などに支障がみられるようになるのもシャイ・ドレーガー症候群の大きな特徴です。
冒頭で述べたように、シャイ・ドレーガー症候群は多系統萎縮症の1つで、萎縮・脱落により細胞が崩壊していく病気です。
多系統萎縮症には、ほかにも線条態黒質変性症・オリーブ橋小脳萎縮症があります。それぞれ病状の進行のしかたなどにより病名が決まりますが、共通する症状は自律神経症状やパーキンソン病に似た症状が確認されることです。

どのような症状がみられますか?

先述したとおり、シャイ・ドレーガー症候群では主に尿漏れ・失神などの症状がみられます。特に失神は多くの場合、立ち上がりのときに起こりやすい症状です。立ち上がり時の失神は起立性低血圧とも呼ばれます。
起立性低血圧は立ち上がりをした際、脳に供給される血液の量が一気に低下することで起こるため転倒などに注意が必要です。健常な人であれば自律神経の機能により血圧を維持できますが、シャイ・ドレーガー症候群では自律神経による調整が困難になります。
そのほか、発汗の減少・睡眠時無呼吸などの自律神経に関わる異常もシャイ・ドレーガー症候群の代表的な症状です。また、病状が進行するとパーキンソニズムといったパーキンソン病に似た症状も加わり、歩行時のすくみ足などが顕著になる可能性もあります。進行性の病気であるため、パーキンソン病と同じく徐々に歩行困難となり、最終的には車椅子生活を余儀なくされます。

発症の原因を教えてください。

シャイ・ドレーガー症候群の直接的な発症原因は未だ解明されていません。ただし多くの患者では異質なタンパク質の集合体が確認されています。そのほか、発症と関連性のあると思われる遺伝子も確認されています。
しかしながら原因の解明にはつながっていないため、研究が進行中です。

シャイ・ドレーガー症候群はどのような方がなりやすいですか?

シャイ・ドレーガー症候群は50代に多いとされており、パーキンソン病の特徴に似ています。パーキンソン病では年齢を重ねるほど発病率が上がるとされています。そのため40歳以下で発症する若年性パーキンソン病と区別するのが通例です。
なお、多系統萎縮症のうち15%がシャイ・ドレーガー症候群に該当するとされており、全国で約1700人の患者が存在します。

編集部まとめ

楽しそうな女性2人
この記事ではシャイ・ドレーガー症候群について症状・検査・治療方法・余命・遺伝などについて解説しました。

シャイ・ドレーガー症候群は多系統萎縮症の1つで、指定難病です。

主な初期症状には尿漏れ・失神などがみられ、進行するとパーキンソン病のような症状がみられるようになります。

シャイ・ドレーガー症候群は進行性のため、早期発見が重要です。検査はMRIなどにより小脳・脳幹の異常がないかをチェックします。

シャイ・ドレーガー症候群になる原因は特定されていませんが、50代が最も発症例の多い年代です。また、遺伝はしないと考えられています。

治療方法は確立されておらず、発症から10年ほどが平均的な余命とされています。現時点では症状に対する対症療法や症状を遅らせる努力などが最善策です。

この記事がシャイ・ドレーガー症候群の理解の一助となれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございます。

この記事の監修医師

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