「腎細胞がん」の余命はご存知ですか?【医師監修】
公開日:2025/02/24

腎細胞がんという病気をご存じでしょうか。がんといえば肺がんや胃がん、女性であれば乳がんを思い浮かべる方も多いかもしれません。
腎細胞がんは日本の人口10万あたり男性が約28人、女性が約13人と比較的男性に多い病気です。また高齢になるにつれて発生頻度も高くなります。
そのため早期発見・早期治療が大切です。しかし、初期症状がほとんどなくみつけるのが困難な病気でもあります。
そこで今回は、腎細胞がんの予後や余命などについてご紹介します。
※この記事はMedical DOCにて『「坐骨神経痛」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)
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長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科
目次 -INDEX-
腎細胞がんの予後と余命
腎細胞がんは治りますか?
腎細胞がんは進行度に合わせて適切な処置を行うことで治療が可能です。早期に発見するほど治癒率は高くなります。
腎細胞がんは初期症状がほとんどないため早期発見が難しい病気ですが、画像検査の進歩により発見率は向上しています。尿検査や血液検査では異常を感知できない場合が多いため、エコー検査やCT検査による画像検査を受診しましょう。定期的な検診が早期発見・早期治療につながります。
腎細胞がんは初期症状がほとんどないため早期発見が難しい病気ですが、画像検査の進歩により発見率は向上しています。尿検査や血液検査では異常を感知できない場合が多いため、エコー検査やCT検査による画像検査を受診しましょう。定期的な検診が早期発見・早期治療につながります。
腎細胞がんは転移しやすいのでしょうか?
腎臓は血管が多い臓器であるため、脳・肺・骨・リンパ・肝臓といった組織に転移する可能性があります。特に肺・骨・リンパへの転移が多いです。
転移した組織によって治療法が異なり、主に外科手術・薬物治療を中心とした治療が行われます。また骨や脳に転移した場合には、まれに放射線治療が実施されるケースもあります。
転移した組織によって治療法が異なり、主に外科手術・薬物治療を中心とした治療が行われます。また骨や脳に転移した場合には、まれに放射線治療が実施されるケースもあります。
腎細胞がんと診断された場合の余命を教えてください。
腎細胞がんの5年生存率は腎臓にとどまる早期の段階であれば、約90%と高い確率で治癒が可能です。しかし、進行が進み各組織へ転移するたびに生存率は低下していきます。
がんが脳や全身に転移した際には手術療法による手術が行えなくなるため、放射線治療や手術が危険な状態には対症療法や緩和ケアが施されるでしょう。
がんが脳や全身に転移した際には手術療法による手術が行えなくなるため、放射線治療や手術が危険な状態には対症療法や緩和ケアが施されるでしょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
腎細胞がんは進行が進み転移が増えるごとに生存率が低くなる病気です。そのため早期発見・早期治療が重要です。
血尿・貧血などの自覚症状が出た場合には検査を受けましょう。健康診断などでも発見される可能性があるため、定期的に検診を受けることをおすすめします。
血尿・貧血などの自覚症状が出た場合には検査を受けましょう。健康診断などでも発見される可能性があるため、定期的に検診を受けることをおすすめします。
編集部まとめ
腎細胞がんは初期段階では自覚症状がほとんどないため、日常生活の中では発見が難しい病気です。
血尿・貧血・発熱といった症状が出た際には、大きな病気を抱えていない状態でもなるべく検査を受けるようにしましょう。
肥満・喫煙・高血圧などが見込まれる方も腎細胞がんを発症するリスクが高いため、注意が必要です。
早期発見による早期治療が生存率を高めることにつながります。なるべく定期的な検診を心がけましょう。
参考文献