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「急性胆嚢炎」で手術した場合の入院期間は?検査法も医師が解説!

 公開日:2026/01/28
「急性胆嚢炎」で手術した場合の入院期間は?検査法も医師が解説!

急性胆嚢炎は、胆嚢にできる急性の炎症です。胆嚢は、消化液である胆汁を一時的に貯める袋であり、胆嚢に炎症が起こるとさまざまな症状が現れます。

軽症は手術などで治りやすいですが、治療開始が遅れて病状が進むと、重症化して重篤な合併症を引き起こしてしまう場合もあるので注意が必要です。

この記事では、急性胆嚢炎の検査方法・治療方法を詳しく解説していきます。

※この記事はメディカルドックにて『「急性胆嚢炎」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

急性胆嚢炎の検査方法や治療法

説明する医師

受診するべき初期症状はありますか?

受診するべき初期症状として、「痛み」が挙げられます。痛みは、右上腹部・みぞおちに突然現れることが多く、持続的です。背中痛が生じる場合もあります。
また、胆汁の流れが悪くなることで、吐き気・嘔吐を引き起こしてしまいます。特に、食後に起こりやすいのが特徴です。そして炎症がある場合の反応として発熱もみられます。これらの症状が現れたら、すぐに受診をすることをおすすめします。
重症化を防ぐためにも、早めに受診して診断を受け、適切な治療を受けましょう。

何科を受診すれば良いでしょうか?

急性胆嚢炎の心配がある場合、消化器内科・消化器外科を受診しましょう。消化器科医は、急性胆嚢炎に対して専門的な知識・技術があるため、正確な診断・適切な治療においても期待できます。
病院によっては、特に肝臓・胆道・膵臓を専門とする肝胆膵外科などもあるので、症状が出た場合はすみやかに受診するようにしてください。自力で専門医がみつからない場合には、まずかかりつけ医に相談し、専門医の紹介を受けることも可能です。
合併症・持病を持っていたり、全身状態が悪かったりした場合には、他の科を連携して、チーム体制で治療にあたるケースも多くあります。

急性胆嚢炎の検査方法を教えてください。

診断・病態把握のための検査方法には、診察・血液検査・画像検査などがあります。触診・打診などで痛みの部位・痛みの程度・腫大・圧痛などの症状が確認できます。特に右上腹部の腫れを触知でき、自発痛・圧痛については、「急性胆道炎・胆嚢炎診療ガイドライン(2018年)」においても診断基準として重要なポイントです。
血液検査では、白血球・CRP値を調べて炎症反応の有無・程度を確認します。また、肝胆系酵素(ALP・γ-GPT・ AST・ALT・ビリルビンなど)の値から機能状態を調べます。画像検査には、超音波検査・CT検査などがあり、どちらも診断に有効です。
胆嚢の腫大・胆嚢壁肥厚・胆嚢結石・周囲の体液貯留などが急性胆嚢炎の特徴所見なので、注意深く読影します。これらの検査は、医師が正確な診断を行い、適切な治療方法を選択するために大変重要です。

どのような治療を行いますか?

急性胆嚢炎の治療は手術が一般的です。手術適応・手術時期を決定する前の初期治療として、絶食・点滴に加え、抗菌剤・鎮痛剤の投与を行います。
症状が出現し診断を受けてから、なるべく早期の手術がよいとされていますが、重症度・合併症・全身状態を考慮して慎重に検討することが重要です。緊急を要して直ちに手術・ドレナージを行うケースもあれば、症状・全身状態が安定してから手術を行うケースもあります。
手術は、腹腔鏡下胆嚢摘出術が標準です。腹腔鏡下胆嚢摘出術は、腹部に小さな穴を開けて行うので、開腹に比べて痛みが少なく済みます。
また、手術時間が短く術創も小さいので体に対する負担が最小限で済み、早期退院が可能です。発症の原因が胆石の場合は、胆石を除去する処置を行う場合もあります。これらの治療方法は、急性胆嚢炎の重症度・合併症・全身状態などを考慮して決定します。

手術をした場合の入院期間を教えてください。

急性胆嚢炎で手術をした場合の入院期間は、患者の状態によって変わります。一般的には、腹腔下胆嚢摘出術では術後3〜4日開腹時術では術後5〜7日で退院退院となる場合が多いです。
しかし、術後の経過には個人差があります。特に、炎症が強い場合・合併症を伴っている場合・全身状態が安定していない場合などは、状態が落ち着くのを待って退院します。
したがって、入院期間も通常よりは長くなり数週間に及ぶケースも少なくありません。また、術前の初期治療が長引いた場合などは、全体的にみると入院期間が長くなります。

編集部まとめ

パソコンを使う白衣姿の女性
急性胆嚢炎の症状・原因・治療方法・注意点などについて詳しくご紹介しました。

胆嚢に炎症が起こってしまう急性胆嚢炎は、治療を受けることで完治が期待できる病気で、特徴的な症状は右上腹部・みぞおちに生じる突然の痛みです。

超音波検査・CT検査などで診断でき、手術で胆嚢を摘出する治療が一般的です。治療効果も高く予後もよいですが、合併症などがあると重症化しやすいので注意してください。

食事・生活習慣を改善し、胆石など原因を早めに取り除くことで予防できます。今回ご紹介した原因に心当たりがある方は、早めに対処して予防に努めましょう。

この記事の監修医師

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