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女性に多い「急性胆嚢炎」の症状とは?受診の目安や原因も医師が解説!

 公開日:2026/01/27
女性に多い「急性胆嚢炎」の症状とは?受診の目安や原因も医師が解説!

急性胆嚢炎は、胆嚢にできる急性の炎症です。胆嚢は、消化液である胆汁を一時的に貯める袋であり、胆嚢に炎症が起こるとさまざまな症状が現れます。

軽症は手術などで治りやすいですが、治療開始が遅れて病状が進むと、重症化して重篤な合併症を引き起こしてしまう場合もあるので注意が必要です。

この記事では、急性胆嚢炎を引き起こす原因・症状なども詳しく解説していきます。

※この記事はメディカルドックにて『「急性胆嚢炎」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

急性胆嚢炎の原因と症状

診察をする女性の医師イメージ

急性胆嚢炎はどのような病気ですか?

急性胆嚢炎とは、胆嚢に急性の炎症が起こる病気です。胆嚢は、肝臓で作られる胆汁を一時的に貯める袋です。胆汁は大切な消化液であり、食物(特に脂肪)の消化を促します。しかし、さまざまな原因で胆汁の流れに障害が起きたり、胆嚢に感染が起きたりした場合には炎症が起きてしまいます。
その原因の多くは胆石です。急性胆嚢炎の多くは、早期に治療を開始して、手術をすることで治ります。しかし、時には腹膜炎・敗血症などの重篤な合併症を起こしてしまうので注意が必要です。
状態が悪化すると手術ができなくなったり、治療が長引いたりするので、早めに医師の診察を受けることが重要となります。

どのような症状がみられますか?

急性胆嚢炎の症状で最も多いのは、上腹部痛です。痛みは主に、みぞおちから右わき腹にかけて強く出現し、吐き気・嘔吐を伴う場合もあります。また、炎症が悪化すると発熱がみられます。
同じような症状は胆石症にもみられますが、症状が断続的です。一方、急性胆嚢炎では炎症で胆嚢が腫れてしまうので、症状もしばらく続きます。
これらの症状が出た場合は早めに受診し、医師による正確な診断・適切な治療を受けることが重要です。

急性胆嚢炎を発症する原因を教えてください。

発症する原因の約85〜95%は胆嚢結石です。胆石が胆管にあると、狭窄・閉塞を起こして胆汁流れが悪くなります。胆嚢内に胆汁が滞ると、胆嚢粘膜が刺激されて傷つき、炎症を引き起こしてしまうのです。
また、細菌感染も原因の1つとして挙げられます。食事・腸管・血液などから細菌が運ばれて胆嚢に侵入して増えると、炎症をきたす場合があります。その他の原因には、胆嚢の機能低下・血行障害・アレルギー反応などがあるので、加えて注意が必要です。
発症全体の約17%は重篤化する可能性がありますが、その原因としては高齢・糖尿病などが挙げられます。

女性が急性胆嚢炎になる原因を教えてください。

急性胆嚢炎における女性の発症率は、男性に比べて約2倍だとわかっています。先述したように、急性胆嚢炎の原因の多くは胆石です。女性は男性より胆石の発症が多いことが分かっていますので、胆石の発症に比例して、急性胆嚢炎の発症も増えると考えられます。
胆石は女性ホルモンの影響・肥満・過食・不規則な食生活などが原因です。まず、女性ホルモンの影響としてはエストロゲン・プロゲステロンが関わっています。エストロゲンは胆汁中にコレステロールを排泄する働きを持ちますが、コレステロールが過剰に排泄されてしまうと、胆汁が固まりやすくなり胆石になるのです。
また、プロゲステロンの作用で胆嚢の機能低下が起こった場合にも胆石が起こりやすくなります。妊娠中の胆嚢炎の原因には、これらの女性ホルモンの影響が考えられています。
次の原因としては、ストレス・ダイエットなどによる食生活の乱れです。食生活が乱れた結果生じた胆石が原因となって急性胆嚢炎を発症します。過食になると、その大量の食べ物を消化しようとして胆汁の分泌量が増えるため、胆嚢を過剰に刺激し炎症を起こします。
また、妊娠中の急性胆嚢炎の原因の多くは胆石であるとの報告はありますが、妊娠により急性胆嚢炎のリスクが高まるかは分かっていません。

編集部まとめ

パソコンを使う白衣姿の女性
急性胆嚢炎の症状・原因・治療方法・注意点などについて詳しくご紹介しました。

胆嚢に炎症が起こってしまう急性胆嚢炎は、治療を受けることで完治が期待できる病気で、特徴的な症状は右上腹部・みぞおちに生じる突然の痛みです。

超音波検査・CT検査などで診断でき、手術で胆嚢を摘出する治療が一般的です。治療効果も高く予後もよいですが、合併症などがあると重症化しやすいので注意してください。

食事・生活習慣を改善し、胆石など原因を早めに取り除くことで予防できます。今回ご紹介した原因に心当たりがある方は、早めに対処して予防に努めましょう。

この記事の監修医師

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