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「尿管結石」を予防するために「控えた方がよい食べ物」はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/02/26

突然下腹部に激痛が走ることがあったり、血尿が出たりする人は要注意です。もしかしたらそれは尿管結石かもしれません。

尿管結石とは字のごとく尿管に結石ができることをいいます。

中年以降の男性に発症しやすい傾向ですが、最近では女性や若い男性にも増えている病気でもあります。

放置しておくと腎機能の低下のリスクや再発のリスクが高いともいわれており、注意が必要です。

今回は尿管結石の予防方法について詳しく解説しますので是非参考にしてください。

※この記事はMedical DOCにて『「尿管結石」の症状・原因・予防法・控えた方がよい食べ物はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

平澤 陽介

監修医師
平澤 陽介(東京医科大学病院)

プロフィールをもっと見る
2008年3月 北海道大学医学部医学科卒業
2010年3月 横浜労災病院 初期研修修了
2011年4月 慶應大学病院 泌尿器科 助教
2014年4月 東京医科大学病院 泌尿器科 助教
2018年4月 東京医科大学病院 泌尿器科 助教・医長 医学博士取得
2019年5月 Cedars Sinai (アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス)にResearch fellowとして留学
2021年4月 東京医科大学病院 泌尿器科 講師

尿管結石の予後と予防

鮭の和食・朝食・Japanese

痛みはいつまで続くのでしょうか?

尿管結石の痛みの程度や期間は、患者さんによって異なります。一般的には症状が現れてから数時間から数日で痛みがピークに達し、その後徐々に緩和されていくことが多いです。
痛みの期間は、結石の大きさ・位置・個人の痛みの感じ方によって異なります。尿管結石の痛みは結石が排出されるまで持続する場合がありますが、場合によっては手術が必要となることもあります。痛みが強い場合は、速やかに病院で適切な治療を受けるようにしましょう。

尿管結石は自然に排出されますか?

尿管結石は自然に排出されることがあります。それは結石が排尿の際に排出される場合です。
ただし、尿管結石が大きくて排出が困難な場合・尿管の狭い部分に詰まってしまった場合は排出されないことがあります。結石が尿管に長時間留まると、尿管に炎症を引き起こす可能性があり、痛みや感染症などの症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。
結石が排出されない場合は、早めに医療機関で治療を受けるようにしましょう。

予防方法や食べてはいけないものを教えてください。

尿管結石の予防方法には、以下のようなことが挙げられます。

  • 十分な水分を摂取する:日常的に水分を十分に摂取して尿の量を増やすことで、尿中の成分を希釈して尿管結石の発生を予防できます。
  • 食生活の改善:食事によって尿管結石のリスクを減らせます。カルシウムやビタミンDを含む食品の過剰な食事は控えましょう。
  • 飲酒や喫煙を避ける:飲酒や喫煙は尿管結石の発生につながる可能性があるため、控えることが望ましいです。
  • 適度な運動をする:適度な運動で代謝を促進することで尿中の成分を排出しやすくなり、尿管結石の発生を予防できます。

上記に注意して予防に努めましょう。また食べるのを控えた方がいいものについては以下のものがあります。

  • 塩分の高い食品:高塩分の食品を摂取すると、尿中に塩分が過剰に排泄され、尿管結石の発生リスクが高まる可能性があるので気を付けましょう。
  • 高タンパクな食品:過剰なタンパク質の摂取は尿酸値の上昇やカルシウムの増加に繋がり、尿管結石の原因になる可能性があります。バランスの取れた食事を心がけてください。
  • オキシレートを含む食品:オキシレートを多く含む食品は、尿管結石の原因になることがあります。オキシレートを多く含む食品は、ほうれん草やビーツなどがあります。
  • 砂糖や加工食品:砂糖や加工食品を摂取し過ぎると、体内にカルシウムや尿酸が蓄積されることがあり、尿管結石の原因となる可能性があります。特に加工食品は塩分も高いものも多いので控えるようにしましょう。

上記の食べ物には注意をしましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

これまで解説してきたように、食生活や運動習慣の改善によって尿管結石になる確立を下げられます。特に尿管結石は尿路結石の中でも強い痛みを経験する人もいるため、毎日できる習慣から改善していくよう心がけましょう。

編集部まとめ

ランニングする男女
激痛が伴うこともある尿管結石には誰も経験したくないでしょう。しかし尿管結石は早期発見できれば手術をすることもなく治療を行えます。

血尿が出たり腰痛があったりするなどの前表がある際は、早めに泌尿器科で診察してもらいましょう。また、結石かと思っていたら大動脈解離であったなどの怖い病気が隠れていることもあるので、痛みなどの症状がある場合にはなるべく早く病院を受診して、CT検査などの踏み込んだ検査を受けて医師の診察を受けてください。

また、一度尿管結石を経験すると再発リスクが非常に高いので、運動・正しい食生活・こまめな水分補給を取り入れることで、未然に防ぐことが大切です。

まずは発症しないように普段から気を付けて予防をすることが一番のおすすめです。

この記事の監修医師

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