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「菊池病の予後」はご存知ですか?完治する可能性の解説!【医師監修】

 公開日:2024/08/09

菊池病とは、首のリンパ節の腫れが起こるリンパ節炎です。

あまり馴染みのない病気ということもあり、リンパ節の腫れと聞くと悪性のリンパ腫などを思い浮かべる方もいるでしょう。

しかし、この病気は良性のリンパ節炎であり治すことも不可能ではありません。ご自分がかかった時に備えるためにも、正確な病気の情報を把握しておくことが大変重要です。

そこで本記事では、菊池病の症状とはどのようなものかを解説します。原因・受診する科・治療方法・完治するのか・再発するのかも詳しく解説するので、参考にしてください。

※この記事はMedical DOCにて『「菊池病」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

菊池病の予後

白衣

菊池病は完治するのでしょうか?

菊池病の完治は不可能ではありません。この病気は無治療でも自然に治ることが多く、1カ月~1年程度で改善するといわれています。
しかし、発熱や痛みが伴うケースが多いため、その症状を緩和するために対症療法を行います。ただし、ごく稀に重症化しているケースがあり、その場合は無治療では治らない可能性もあります。完治しない場合は、症状を管理するために薬を使って悪化を止めたり手術によって進行を防いだりする治療が進められるでしょう。
どのような治療方法が行われるかは、症状や病気の進行度合いに応じて医師によって決められるため、症状などを詳しく相談しながら対応を進めましょう。

菊池病はうつる病気でしょうか?

この病気はうつる病気ではないと考えられています。現在、人から人への感染は確認されていません。しかし、遺伝的な要素はあると考えられています。

菊池病は再発しますか?

この病気は、稀ですが再発する可能性があります。改善した方の5%程度の割合で、治療を終えて数カ月~数年後に再発した症例が報告されています。
そのため、症状が一時的に改善した後でも、定期的な検診を受けて経過観察しましょう。再発後の治療方法は、症状の度合いなどによっても異なるため医師の指示を仰ぎましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

この病気は、東洋人に多く若い年代の女性がかかりやすい病気です。自然に治る病気ではありますが、症状が長く続く場合があるため早めに治療を受けましょう。
また、決して完治が難しい病気ではありませんが、稀に再発する場合もあります。それぞれのケースや症状に合わせて適切な対症療法があるので、医師と連携を取りながら治療を進めましょう。

編集部まとめ

医師
菊池病は稀な病気であり、いまだ原因も詳しく分かっていない病気です。過去の症例はありますが、根本的な治療方法も分かっていません。

しかし、効果が期待できるステロイド薬による治療などはわかっているため、医師の指示に従って治療を行えばほとんどの場合治ります。

正しい治療を進めて完治させるためにも、病気についての正確な情報を把握しましょう。また、万が一症状が現れた場合にはすぐに専門の医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師