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「SIBO(小腸内細菌増殖症)」は”市販薬”でも治せる?治療法を医師が解説!

 公開日:2026/01/16
「SIBO(小腸内細菌増殖症)」は”市販薬”でも治せる?治療法を医師が解説!

SIBO(小腸内細菌増殖症)とは、世界的にも認知度が低く、近年注目され始めた小腸の病気です。

普段の生活の中で、腹痛や便秘といった症状はさほど珍しくありません。しかし、いつものことだと考えていると症状が積み重なり、SIBO(小腸内細菌増殖症)を発症する要因になる可能性があります。

本記事では、SIBO(小腸内細菌増殖症)とはどのような病気なのか、治療などについて詳しく解説していきます。

※この記事はメディカルドックにて『「SIBO(小腸内細菌増殖症)」の症状・原因・食事の注意点はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

SIBO(小腸内細菌増殖症)の診断と治療

診断書と聴診器

何科を受診すれば良いでしょうか?

SIBO(小腸内細菌増殖症)は消化器系の疾患のため「消化器内科」または「胃腸科」を受診してください。
しかし、医師は単に長期的な腹痛・下痢・便秘といった理由だけでSIBO(小腸内細菌増殖症)だと判断できません。前述のとおり、SIBO(小腸内細菌増殖症)は国内ではあまり認知度が高くなく、明確な判断基準が定まっていないためです。
消化器系の専門医でさえ気づかないケースも少なくありません。そのため、正確な治療には多角的な診断が必要になります。また、自律神経の影響も受けやすいので、日々ストレスを感じている方であれば心療内科や精神科の診断も検討するとよいでしょう。

どのような検査で診断されるのでしょうか?

SIBO(小腸内細菌増殖症)の診断には「呼気検査」が行われます。呼気検査とは、糖質を含む食べ物を食べたあとに、吐く息を検査する診断方法です。
検査時間は2~3時間程度かかり、小腸内に細菌が増殖している場合、メタンや硫化水素が検出されます。一般的にもっとも費用対効果の高い診断方法として用いられています。
なぜなら、細菌の増殖によって小腸にガスが溜まっている状態は、CTやエコーなどの画像検査では正確な診断ができないからです。呼気検査を受診する場合、12時間の準備食期間と断食期間があり、それぞれ食事制限がされます。準備食をとる理由は、測定する呼気の発酵食品の割合を最小限にして、明確な規定値を定めるためです。
呼気検査を受診する際の注意点としては、自己検査に該当するため医療保険が適応されません。そのため、検査費用として4~5万円ほどかかってしまう点です。詳細な金額は、呼気検査が行えるクリニックや専門の施設にて確認してください。

治療方法を教えてください。

SIBO(小腸内細菌増殖症)の治療方法には食事療法・薬物療法・心理療法の3種類があります。

  • 食事療法
  • 小腸内の細菌を増やさないために低FODMAP食とよばれる食事療法が有効です。低FODMAP食とは、「発酵性(Fermentable)」・「オリゴ糖(Oligosaccharides)」・「二糖類(Disaccharides)」・「単糖類(Monosaccharides)」・「ポリオール類(Polyols)」これらの頭文字をとった小腸で吸収されにくく大腸で発酵しやすい糖質の総称です。
    糖質が低く、腸内の細菌増殖を抑える効果が期待できます。
    逆に高FODMAP食といわれる小麦を使った糖質が高い食材を避け、腸内環境の改善を目的としています。

  • 薬物療法
  • SIBO(小腸内細菌増殖症)の治療や再発防止のために抗生物質による薬物療法が有効です。治療が進んでいる欧米諸国では、下痢に効果が高いとされるリファキシミン・ネオマイシンなどが広く使われています。
    腸のぜん動運動を促すためには、モサプリド・エリスロマイシン・漢方薬などが使用されます。

  • 心理療法
  • 過度にストレスがかかった状態は、消化不良や吐き気などの症状が表れやすくなります。そのため、SIBO(小腸内細菌増殖症)は精神面のケアも重要な疾患です。
    アダプトゲンという気分を落ち着かせる作用があるハーブや瞑想・ヨガといった呼吸法を行い、ストレスの軽減を目的に小腸のぜん動活動の改善を図ります。

市販薬は使用できますか?

SIBO(小腸内細菌増殖症)の治療には、薬局やドラッグストアで購入できる市販の第3類医薬品や漢方薬がお腹の張りや便秘に効果的とされています。しかし、薬剤そのものに腸内の殺菌作用がある物や、長期服用すると結局便秘を引き起こしてしまう物もあります。
さらに服用後に発疹や痒みが出たという報告もあるため、使用する場合は一時的な効果はあれど副作用の可能性も考慮しておきましょう。また、購入前に店舗のスタッフや薬剤師に相談するとより確実でしょう。

編集部まとめ

人差し指を立てる女性
SIBO(小腸内細菌増殖症)について解説してきました。

珍しい病気のため、聞きなれない方も多かったのではないでしょうか。消化器系の専門医でさえ気づかない場合がある病気です。

そのため、できるだけ自身でもSIBO(小腸内細菌増殖症)に関する情報を知っておきましょう。実際に正しい治療を行ってもらえず苦しんでいる方々もいます。

SIBO(小腸内細菌増殖症)にかかってしまった場合、もっとも効果的な治療法は糖質の低い食事療法を行い症状を徐々に改善していくことです

いきなり多くの制限をするのではなく、ストレスを感じない程度の食事管理から始めてみてください。同時に医師からの薬剤療法を並行することでより効果が期待できるでしょう。

本記事を機にSIBO(小腸内細菌増殖症)に関する知識を深めてもらい、もしも発症してしまった場合に正しい対処法を取って改善に繋げてもらえたら幸いです。

この記事の監修医師

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