「SIBO(小腸内細菌増殖症)」と”何の症状”が多くなる?原因も医師が解説!

SIBO(小腸内細菌増殖症)とは、世界的にも認知度が低く、近年注目され始めた小腸の病気です。
普段の生活の中で、腹痛や便秘といった症状はさほど珍しくありません。しかし、いつものことだと考えていると症状が積み重なり、SIBO(小腸内細菌増殖症)を発症する要因になる可能性があります。
本記事では、SIBO(小腸内細菌増殖症)とはどのような病気なのか、発症時の症状・原因などについて詳しく解説していきます。
※この記事はメディカルドックにて『「SIBO(小腸内細菌増殖症)」の症状・原因・食事の注意点はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
SIBO(小腸内細菌増殖症)とは

SIBO(小腸内細菌増殖症)はどのような病気ですか?
SIBO(小腸内細菌増殖症)は世界的に見ても比較的新しい疾患であり、近年研究が進んでいます。そのため、まだ日本国内ではあまり認知されていないのが現状です。
症状を教えてください。
- 頻繁にゲップが出る
- お腹が張る
- 便秘や下痢
- 胃酸が逆流する
上記の症状は、IBS(過敏性腸症候群)とよばれる消化器系の病気にも該当します。また、IBS(過敏性腸症候群)のなかにSIBO(小腸内細菌増殖症)が隠れている場合もあります。
その症状として、小腸内にメタンが多いと便秘になりやすく、硫化水素が多いと下痢になりやすいです。
健康な小腸は、液体で満たされているため細い状態で腹腔内に納められていますが、大量のガスにより圧迫されてしまうと体に悪影響が出てしまうのです。
発症する原因を教えてください。
- 小腸の機能低下
- 胃酸の減少
- 栄養食品の過剰摂取
- 薬剤による副作用
小腸は糖尿病・パーキンソン病などの基礎疾患や神経障害により機能が低下しやすいです。消化器系は、自律神経の高まりが消化作用に直接関わるため、精神状態の変化が腸内のぜん動運動に大きな影響を与えます。
小腸のぜん動運動が低下すると、食べた物がなかなか消化されずに腸内に残り続けてしまい、腸内に細菌が増える要因になります。これが繰り返されることで、残った食べ物が発酵してガスが発生してしまうわけです。
胃酸は、食べ物の消化や腸内環境を整える重要な役割をもっています。胃酸が減少する原因としては、自律神経の失調・ホルモンバランスの乱れ・ピロリ菌感染などが挙げられます。
自律神経の乱れと消化器系との関係が深いですが、ピロリ菌も胃酸を減少させる要因になります。ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する細菌です。感染してしまうと胃酸を抑える効果があり、除去しない限りは腸内に残り続けるため慢性胃炎の状態が続きます。
胃炎の腸内は、胃液や胃酸を分泌する組織が炎症を起こして胃の粘膜が萎縮してしまいます。その結果、腸内の細菌が過剰に増殖する環境になってしまうので注意が必要です。
普段から健康によいとされる栄養食品を摂っている方は多いでしょう。野菜・果物を中心とした食物繊維やヨーグルト・納豆などの発酵食品は腸内環境によいとされています。
しかし、体によいからといってこれらの食材を摂り過ぎてしまい、下痢や腹痛を引き起こしたことはありませんか。特に発酵食品は、摂り過ぎると腸内でガスを生成する要因となってしまいます。
抗生物質やピロリ菌を抑える薬を長期にわたり服用すると、副作用により胃酸が減少してしまいます。その結果、腸内細菌が増殖し、SIBO(小腸内細菌増殖症)を発症するリスクが高まるでしょう。
編集部まとめ

SIBO(小腸内細菌増殖症)について解説してきました。
珍しい病気のため、聞きなれない方も多かったのではないでしょうか。消化器系の専門医でさえ気づかない場合がある病気です。
そのため、できるだけ自身でもSIBO(小腸内細菌増殖症)に関する情報を知っておきましょう。実際に正しい治療を行ってもらえず苦しんでいる方々もいます。
SIBO(小腸内細菌増殖症)にかかってしまった場合、もっとも効果的な治療法は糖質の低い食事療法を行い症状を徐々に改善していくことです。
いきなり多くの制限をするのではなく、ストレスを感じない程度の食事管理から始めてみてください。同時に医師からの薬剤療法を並行することでより効果が期待できるでしょう。
本記事を機にSIBO(小腸内細菌増殖症)に関する知識を深めてもらい、もしも発症してしまった場合に正しい対処法を取って改善に繋げてもらえたら幸いです。
参考文献