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「家族性大腸腺腫症」になると”大腸全摘出術”が一般的?治療法を医師が解説!

 公開日:2026/01/16
「家族性大腸腺腫症」になると”大腸全摘出術”が一般的?治療法を医師が解説!

家族性大腸腺腫症(かぞくせいだいちょうせんしゅしょう)とは、10~20代で大腸内にポリープができ始めて、年齢とともに徐々に増える病気です。

症状が進行すると100個以上のポリープになることもあり、放置しておくとがん化する恐ろしい病気です。発症は稀ですが、万が一かかった場合には早期の治療が求められます。

そこで本記事では、家族性大腸腺腫症がどのような病気なのかをご紹介します。診断・治療方法なども詳しく解説するので参考にしてください。

※この記事はメディカルドックにて『「家族性大腸腺腫症」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

プロフィールをもっと見る
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

家族性大腸腺腫症の治療

説明する医師の手元

発症する割合を教えてください。

家族性大腸腺腫症の発症割合は、世界では8,000~10,000人に1人といわれており、日本では推定17,400人に1人と非常に少ないです。なお、発症率については、人種や地域によっても異なると考えられます。

家族性大腸腺腫症はどのように診断されるのでしょうか?

この病気の診断は、次のような検査方法をもとに行われます。

  • 大腸内視鏡検査
  • 遺伝学的検査
  • 家族歴の調査

主な検査内容の1つが、大腸内視鏡検査です。この病気の大きな特徴として、大腸内に大量のポリープが発生する症状があるため、大腸内視鏡検査を行えば家族歴を問わず家族性大腸腺腫症と診断できます。
しかし、まだ発症していない子供や兄弟に変異したAPC遺伝子が受け継がれているかを確認するためには、遺伝学的検査家族歴の調査が有用です。
遺伝学的検査では、血液を採取して遺伝子を抽出して調べます。同時に家族歴も調べて、発症している家族や兄弟の変異している遺伝子と、抽出した遺伝子を見比べることでこの病気を発症しているかどうかが確認できます。これらの検査を組み合わせて早期発見ができれば、大腸がんの予防にも取り組めるでしょう。
ただし家族性大腸腺腫症にかかっている場合でも、変異したAPC遺伝子を確認できない場合もあります。検査の意味や検査結果がどのように家族に影響するかなどを考え、医師とも相談しながら検査を受けましょう。

治療方法を教えてください。

家族性大腸腺腫症の治療方法は、次の通りです。

  • 大腸全摘除術
  • 予防的大腸切除術
  • 定期検査
  • 最も一般的な治療方法は、大腸全摘出術です。家族性大腸腺腫症を発症している方は、大腸がんをこれ以上増やさないため、大腸を全摘出することでリスクを大幅に下げます。
    しかし10代などの若い方で変異したAPC遺伝子を受け継いでいると判明している場合には、すぐに全摘出術を行うわけではなく、まずは定期的な大腸内視鏡検査によってポリープの経過観察を行います。そして、大腸がんになる前のポリープや大腸を予防的に切除して、大腸がんへの進行を防ぐ方法が一般的です。
    さらに罹患リスクのある子供の場合は、出生時から定期検査を行うことで、ポリープや大腸がんを監視を行いながら適切な治療を組み合わせて進めます。

編集部まとめ

診察する男性医師
家族性大腸腺腫症は、10代から大腸内に大量のポリープができてしまい、その後がん化する可能性のある病気です。

40代になると、ほぼ100%がん化するといわれているため、決して放置してはいけません。家族の病歴で、万が一この病気がある場合にはすぐに検査と治療を受けましょう。

家族性大腸腺腫症は、医師との連携を取りながらの検査や治療が非常に重要です。十分に病気のリスクや注意点を把握して、医師と相談しながら治療を進めましょう。

この記事の監修医師

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