「肘部管症候群」の”腕や手のしびれ”を治す方法はある?医師が解説!

肘部管症候群とは、肘にある尺骨神経が傷つくなどで小指や薬指付近が痺れるなどの症状が現れる病気です。
症状が悪化すると、箸が持ちにくくなったりと日常生活に与える影響も大きいでしょう。そのため、軽度のうちに早期治療を行うことが大切です。
そこで、本記事では肘部管症候群の症状と原因を解説します。肘部管症候群の治療方法・予防についてもご紹介するので、早期発見と早期治療に役立ててください。
※この記事はメディカルドックにて『「肘部管症候群」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
肘部管症候群の治療方法と予防

肘部管症候群の治療方法を教えてください。
- 安静
- 薬物療法
- 注射療法
- 手術
治療方法の1つが、安静にすることです。軽度の症状の場合や進行が初期の場合には、安静にして肘に負担がかかるような作業や動作を控えるようにします。これによって神経の回復を促します。
また、同時にビタミンB12剤の内服や末梢神経障害性疼痛改善薬などで炎症を落ち着かせる薬物療法を実施するのも有効です。痺れや神経性の痛みを改善できるでしょう。注射療法は、神経の位置を確認後にステロイドなどの炎症を抑える効果が期待できる薬を投与する方法です。
しかし、安静・薬物療法・注射療法では回復が見込めない場合もあります。そのままにしておくと、動作に大きく影響する程の痺れの悪化や筋力の低下を引き起こすため手術が必要です。手術では、神経を圧迫する原因を取り除く内容となります。
例えば、靭帯の肥厚による圧迫の場合は腫瘍を摘出し、骨の変形による圧迫であれば骨の出っ張りなどを切り離します。なお、手術を行った場合には、神経が回復するまで少し時間がかかる可能性が高いです。回復の期間は、手術前の症状の度合いによっても異なります。
事前に予防する方法はありますか?
また一度治ったとしても、肘に負担がかかり続けると、再発を繰り返す恐れもあります。再発を繰り返さないためにも、姿勢を正して肘に負担をかけない動きを意識して取り組むことが大切です。就寝中などで無意識に肘を曲げてしまいそうな時には、サポーターによる固定やタオルを巻く方法も予防につながります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
軽度なものであれば、少しの痺れや違和感を覚える程度であるため放置する方もいますが、悪化すると手の動作にも悪影響を与えます。そのため、少しでも違和感を覚えた場合には、早めに専門の医療機関の受診をおすすめします。
早期治療ができれば、手術を伴わずに改善することも不可能ではありません。
編集部まとめ

肘部管症候群は、腕を通る尺骨神経が刺激を受けることで、痺れや痛みを感じる病気です。
加齢によって骨の変形や靭帯の肥厚が生じるために、神経を圧迫してこのような症状が現れます。しかし、稀ではありますが若い方でも発症するケースはあります。
万が一の発症に備えて、正しい治療方法や原因などを把握しておきましょう。また、少しでも違和感を覚えた際には、早めに専門の医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。
参考文献