歯ぐきが”何色”だと「歯肉がん」のサイン?症状と原因を医師が解説!

歯肉がんとは口腔がんの1つであり、症例は決して多くはありませんが、最悪の場合命にかかわる病気です。
口の中であるため発見しやすいと思われていますが、あまり知られていないことで発見が遅れてしまうケースが多いのです。
早期発見と早期治療のためには、歯肉がんを正しく理解しておく必要があるでしょう。そこで本記事では、歯肉がんの症状と主な原因についてご紹介します。
※この記事はメディカルドックにて『「歯肉がん」を発症すると現れる症状・見分けはご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
小島 敬史(国立病院機構 栃木医療センター)
経歴
2006年3月 慶應義塾大学医学部医学科卒
2008年3月 佐野厚生総合病院 初期臨床研修修了
2008年4月 慶應義塾大学耳鼻咽喉科学教室所属
2013年9月 慶應義塾大学病院 助教として勤務
2018年8月 米国 ノースウェスタン大学耳鼻咽喉科で遺伝性難聴の基礎研究に従事
2021年5月〜 国立病院機構 栃木医療センター 耳鼻咽喉科医長 (現職)
【資格等】
日本耳鼻咽喉科学会専門医・指導医、日本耳科学会認定医、補聴器相談医、補聴器適合判定医
所属学会:日本耳鼻咽喉科学会、日本耳科学会、日本聴覚医学会、耳鼻咽喉科臨床学会
歯肉がんの症状と原因

歯肉がんの症状を教えてください。
- 歯茎の腫れ・痛み・しこり・えぐれ
- 歯茎からの出血
- 歯茎の色の変化
- 口臭
- 歯の緩み
主な症状の1つが、歯茎の腫れ・痛み・しこり・えぐれです。初期の頃は、痛みを感じることは少なく腫れだけを感じることがあります。痛みが少なく食生活などにも影響が少ないために、口内炎だと思い込んでしまうケースも多いです。
しかし、腫れは進行するとしこりとなり違和感を覚えるようになります。なお、えぐれとは潰瘍やびらんのことを示します。また、症状が進行すると出血も出てくるでしょう。
腫れたり、ただれたりしている部分から出血するようになるのです。痛みも強くなってくるため、口の開けにくさや食事の飲み込みにくさを感じるケースもあります。さらに、歯茎の色の変化も起こります。歯茎の色の変化は初期症状で見られるもので、赤色や白色に変化するケースが多いです。
症状には、口臭も挙げられます。しこりや潰瘍から悪臭を放つようになるのです。悪化した際の症状としては、歯の緩みも挙げられます。
歯肉がんは、歯茎の下にある上顎や下顎の骨にも広がっていく可能性があります。顎の骨に広がっていくと、腫瘍の影響で歯が緩み始め、最終的には抜けてしまう可能性もあるでしょう。このように、歯肉がんは顎の骨など非常に広く影響を及ぼす可能性がある危険な病気です。
歯肉がんは口腔がんの中で2番目に多いがんなのですか?
歯肉がん以外の口腔がんとしては、舌がん・口腔底がん・口蓋がん・頬粘膜がんなど様々なものが挙げられます。その中で最も頻度の多い病気が舌がんです。そして、2番目に多いのが歯肉がんとなります。
歯肉がんは飲酒や喫煙も原因のひとつとされているのでしょうか。
また、近年ではヒトパピローマウイルス(HPV)の感染も原因の1つと考えられています。このウイルスによって口腔内の環境が悪化して、この病気を発症する可能性があるのです。
飲酒・タバコ・ウイルス感染は著しく口腔内の環境を悪化させ、がんへとつながるリスクがあるため注意が必要です。
編集部まとめ

歯肉がんは、口内炎や歯周病から発症する可能性がある病気です。男性に多い病気ではありますが、誰しも発症の可能性があるのです。
また、口腔内のトラブルは直接見えにくいことや口内炎だと思い込んで放置する傾向があります。そのため、がん化していても気づかずに放置してしまうケースも少なくありません。
歯肉がんも他のがんと同様に早期発見が非常に大切です。放置することがないように、定期的な健診を受け、違和感を覚えた場合にはすぐに歯科医に相談しましょう。