「アキレス腱炎を放置する」と歩けなくなる可能性が?予防法も医師が解説!
公開日:2025/12/09

人体の中で最も強く、そして太い腱であるアキレス腱ですが、酷使する部分であるため頻繁に炎症が起きやすいです。
どのような人がアキレス腱炎になりやすいのでしょうか。また、アキレス腱炎を起こさないためにも日頃からできる予防はあるのでしょうか。
ここではアキレス腱炎の予防方法などを解説します。誰でも起こりうる病気なので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「アキレス腱炎」は知らない間に発症?原因やなりやすい人など医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
アキレス腱炎の予防

アキレス腱炎を放置するリスクを教えてください。
痛みを我慢し続ける方・湿布や内服薬を併用しながらだましだまし行動する方もいるでしょう。
しかし、痛みをそのまま放置していると痛さがさらに増し、うまく歩けない・一歩も足を出せないなどといった症状が出現して、日常生活に支障をきたします。
その他に、繰り返し断裂した組織が再生する時に作られる瘢痕組織(はんこんそしき)に置き換えられる可能性もあります。瘢痕組織には傷を再生する能力はないため、もし新たに断裂しても元の状態に戻すことが難しいです。
生活の質も悪くなる・断裂した組織も治りづらくなるなど良い面がないため放置することは避けましょう。
しかし、痛みをそのまま放置していると痛さがさらに増し、うまく歩けない・一歩も足を出せないなどといった症状が出現して、日常生活に支障をきたします。
その他に、繰り返し断裂した組織が再生する時に作られる瘢痕組織(はんこんそしき)に置き換えられる可能性もあります。瘢痕組織には傷を再生する能力はないため、もし新たに断裂しても元の状態に戻すことが難しいです。
生活の質も悪くなる・断裂した組織も治りづらくなるなど良い面がないため放置することは避けましょう。
予防する方法はありますか?
最も効果が期待できる予防法はアキレス腱に負荷をかけず適度な運動をすることです。
しかし、スポーツは負荷をかけずにはできないため、日々のストレッチが欠かせません。ふくらはぎのひらめ筋を伸ばすストレッチを毎日行いましょう。
運動前と運動後はもちろん、朝起きたら目覚まし代わりにするのも良いです。筋肉や腱が柔らかくなければ、運動時にかかる力が大きくなりアキレス腱にかかる負荷も減りアキレス腱炎の予防につながります。
少し違和感を覚える場合は安静にすることが良いですが、無理な場合はテーピングをしてふくらはぎへの負担を減らしつつ、運動量を減らす方法も1つです。
見落としがちですが、靴もご自身に合うものを選ぶことも大切な予防になります。靴底のクッション性は変化しないとはいい切れません。
クッション性がなくなれば足底のアーチが崩れ、結果として痛みが出てしまいます。足元を快適にすることも忘れずに行ってみてください。
しかし、スポーツは負荷をかけずにはできないため、日々のストレッチが欠かせません。ふくらはぎのひらめ筋を伸ばすストレッチを毎日行いましょう。
運動前と運動後はもちろん、朝起きたら目覚まし代わりにするのも良いです。筋肉や腱が柔らかくなければ、運動時にかかる力が大きくなりアキレス腱にかかる負荷も減りアキレス腱炎の予防につながります。
少し違和感を覚える場合は安静にすることが良いですが、無理な場合はテーピングをしてふくらはぎへの負担を減らしつつ、運動量を減らす方法も1つです。
見落としがちですが、靴もご自身に合うものを選ぶことも大切な予防になります。靴底のクッション性は変化しないとはいい切れません。
クッション性がなくなれば足底のアーチが崩れ、結果として痛みが出てしまいます。足元を快適にすることも忘れずに行ってみてください。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
アキレス腱炎は命にかかわる病気ではないものの、痛みを伴うため日常生活に支障をきたしてしまいます。
しかし、症状が軽いうちに適切な治療を受けることで悪化することは少ないです。ならないためにもふくらはぎの筋肉をストレッチにて柔らかくしたり運動量を調整したりしましょう。
また、足底に合った靴を選ぶことで痛みの原因を1つ減らすことができます。
しかし、症状が軽いうちに適切な治療を受けることで悪化することは少ないです。ならないためにもふくらはぎの筋肉をストレッチにて柔らかくしたり運動量を調整したりしましょう。
また、足底に合った靴を選ぶことで痛みの原因を1つ減らすことができます。
編集部まとめ

たかが痛みと放置しているアキレス腱炎は治りづらくなるだけではなく、日常生活に支障をきたしてしまう傾向にあります。
特にスポーツはアキレス腱に負荷をかけないほうが難しいため、痛みがなかなか引かないケースもあるでしょう。
しかし、アキレス腱炎は予防で防げるため、入念なストレッチ・症状がある際には無理をしない・靴を見直すことなどを徹底してみてください。
そして、違和感を覚えるなら自己流ではなく、医師の指示の元でしっかり治療を行うようにしましょう。