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「小脳出血の予後」はご存知ですか?再発や後遺症の可能性も解説!

 公開日:2024/12/31

ひどい頭痛・めまい・ふらつきなどが頻繁に起こると、脳の病気ではないかと不安になる方もいるでしょう。

脳で起こる脳血管障害(脳卒中)には、脳出血・脳梗塞・くも膜下出血があります。

そして脳出血は出血の部位によってさらに分類されます。なかでも、小脳で起こる脳出血が小脳出血です。

こちらでは、小脳出血の原因・前兆・症状・治療方法などについて詳しくご紹介します。小脳出血について知りたい方はぜひチェックしてください。

※この記事はMedical DOCにて『「小脳出血」の前兆となる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

プロフィールをもっと見る
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

小脳出血の予後

高齢者と介護者

小脳出血は完治するのでしょうか?

小脳出血が完治するかどうかは、重症度や患者の年齢などによっても変わってくるといえます。場合によっては後遺症が残り、完治しないケースも考えられるでしょう。
後遺症を少なくして完治した状態に近づけるには、なるべく早い段階でリハビリを開始することが大事です。

後遺症は残りますか?

脳血管障害(脳卒中)全般では、 意識障害・認知障害・構音障害・顔面や四肢の麻痺・手足の運動障害・しびれなどの後遺症が残ることがあります。
小脳出血でもこのような後遺症がみられる可能性がありますが、症状・疾患の状態・年齢などによっても起こりやすい後遺症は変わってくるでしょう。なるべく早期に治療を受け、適切な時期に必要なリハビリを行うことで、機能回復を目指していきます。
小脳出血などの脳血管障害(脳卒中)にかかってしまうと、長期にわたってこのような後遺症に悩まされる可能性が高くなります。そのため、事前の予防を心掛けることが非常に大事です。
特に高血圧にならないようにすることが重要です。塩分の摂りすぎ・過度の飲酒・喫煙・ストレスなどに十分注意しましょう。

再発することもあるのでしょうか?

高血圧など小脳出血が起こりやすくなる原因が揃っている場合には、再発することも考えられます。
再出血を防ぐために薬が処方されているなら、しっかりと飲み続けることが大事です。ひとりひとりの病気の状態によっても再発を防ぐための注意点が変わってくるので、気を付けるべきことを医師に確認し、再発しないように心掛けましょう。
日ごろから塩分の摂りすぎに注意し、高血圧にならないように気を付けることも必要です。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

小脳出血は脳出血の中では比較的起こる頻度が少ないですが、死亡率が高めで、比較的少量の出血でも重症化するケースもあるため注意が必要です。かかってしまうと後遺症が残る可能性もあるので、とにかく予防が大切になってきます。
食事で摂取する塩分を控えめにし、規則正しい生活を心掛けましょう。ふらつき・頭痛・吐き気などいつもと違う異変を感じたら、早めに病院で診察を受けてください。
人によって症状・対処法・注意点なども違ってくるため、医師に相談をしてアドバイスをもらうことをおすすめします。

編集部まとめ

高齢者夫婦
頭痛・めまい・ふらつき・吐き気などが突然起こり、明らかに普段と違うと感じたら脳血管障害(脳卒中)を疑う必要があります。

小脳出血は脳出血のひとつで、小脳で起こる出血です。死亡率は脳出血の中でも比較的高めです。

原因は多岐にわたりますが、大きな原因となるのが高血圧です。高血圧が続くことで脳の血管がもろくなり、脳内で出血が起こってしまいます。

重症の場合には後遺症が残ることもあり、最悪の場合寝たきりになったり、死に至ったりする危険もあります。

塩分の多い食事は高血圧につながるため、心当たりのある方は食生活を改善し、生活習慣・飲酒・喫煙などにも注意しましょう。

いつまでも健康的な生活を送るために、小脳出血の発症予防を心掛けてくださいね。

この記事の監修医師