「下咽頭がん」の検査・治療法はご存知ですか?【医師監修】
公開日:2025/01/26
下咽頭がんとは、咽頭の下部に発生する悪性腫瘍のことを指します。初期症状があまりなく、発見が遅れてしまうことが多い病気です。
病気を治癒するためには、早期発見・早期治療が大切になります。また、その病気に関する知識を身につけ、対策を知っておくことも欠かせません。
本記事では、下咽頭がんの特徴や症状などの基礎知識を紹介しています。これらの情報を把握しておくことで、病気への向き合い方が分かるようになるでしょう。
下咽頭がんに悩まされている人はぜひこの記事をチェックして、予防や治療に役立ててください。
※この記事はMedical DOCにて『「坐骨神経痛」とは?症状・原因・治療方法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
下咽頭がんの検査と治療について
下咽頭がんの検査について教えてください
下咽頭がんの検査は、いくつかの方法を組み合わせて行います。主に行われる検査は、経鼻内視鏡検査・生検・CT・MRI検査・触診などです。経鼻内視鏡検査では、内視鏡を用いて下咽頭の腫瘍を確認します。
がんが疑われた場合細胞を採取し、顕微鏡で細胞を詳しく調査します。この調査が生検という検査です。CT・MRIは、腫瘍の広がりや転移を確認するために行われます。リンパ節への転移がある場合、触診で首のしこりが確認されます。
また、この病気は食道がんや胃がんを併発しているケースも多いです。そのため、これらの検査に合わせて上部消化管内視鏡検査も行い、悪性腫瘍がないかを調べます。
以上の検査の結果を踏まえ、がんやステージの診断がされます。
がんが疑われた場合細胞を採取し、顕微鏡で細胞を詳しく調査します。この調査が生検という検査です。CT・MRIは、腫瘍の広がりや転移を確認するために行われます。リンパ節への転移がある場合、触診で首のしこりが確認されます。
また、この病気は食道がんや胃がんを併発しているケースも多いです。そのため、これらの検査に合わせて上部消化管内視鏡検査も行い、悪性腫瘍がないかを調べます。
以上の検査の結果を踏まえ、がんやステージの診断がされます。
下咽頭がんの治療方法について教えてください
治療方法は、がんのステージや患者さんの健康状態を考慮し、適切なものが選択されます。
初期の場合、経口切除を行うケースが多いです。経口切除は内視鏡を使用して長い鉗子で腫瘍を取り除きます。この方法では身体にかかる負担が少なく、長期間の入院も必要ありません。
がんが広がっている場合、放射線治療や抗がん剤治療が行われます。この2つを併用して治療が行われるケースも多いです。
ただし、これらの化学療法には副作用があります。治療後に嚥下障害などが残る可能性も高いです。ステージがかなり進んでいる状態であれば、咽頭切除手術が行われます。切除部分が小さければ治療後の影響は少ないですが、場合によっては声帯の切除が行われ、発声ができなくなります。早期に治療を行うほどリスクが少なくスムーズに行えるので、病気の早期発見・早期治療を目指しましょう。
不安なことがあれば担当医に相談して、適切な治療の方針や方法を決めていくと良いでしょう。
初期の場合、経口切除を行うケースが多いです。経口切除は内視鏡を使用して長い鉗子で腫瘍を取り除きます。この方法では身体にかかる負担が少なく、長期間の入院も必要ありません。
がんが広がっている場合、放射線治療や抗がん剤治療が行われます。この2つを併用して治療が行われるケースも多いです。
ただし、これらの化学療法には副作用があります。治療後に嚥下障害などが残る可能性も高いです。ステージがかなり進んでいる状態であれば、咽頭切除手術が行われます。切除部分が小さければ治療後の影響は少ないですが、場合によっては声帯の切除が行われ、発声ができなくなります。早期に治療を行うほどリスクが少なくスムーズに行えるので、病気の早期発見・早期治療を目指しましょう。
不安なことがあれば担当医に相談して、適切な治療の方針や方法を決めていくと良いでしょう。
下咽頭がんの予防方法はありますか?
下咽頭がんの原因となるのは、過度な喫煙と飲酒です。そのため、喫煙の習慣がある人は禁煙し、お酒を飲む人は適度な飲酒に止めることが効果的です。生活習慣に問題がないかを見直し、改善できる部分は直しましょう。
また、口腔ケアも予防に効果があります。日ごろから口内の清潔に気を配り、歯磨きやうがいなどを実施すると良いでしょう。加えて、がんを発症してしまった場合は、できる限り早く対処をすることが大切です。
しかし、下咽頭がんは初期症状がほとんどなく、早期の発見が難しいです。早期発見をするためには、定期的に健康診断を受けると良いでしょう。自覚症状があまりなくても、検診で病気が発見される可能性があります。
また、口腔ケアも予防に効果があります。日ごろから口内の清潔に気を配り、歯磨きやうがいなどを実施すると良いでしょう。加えて、がんを発症してしまった場合は、できる限り早く対処をすることが大切です。
しかし、下咽頭がんは初期症状がほとんどなく、早期の発見が難しいです。早期発見をするためには、定期的に健康診断を受けると良いでしょう。自覚症状があまりなくても、検診で病気が発見される可能性があります。
編集部まとめ
下咽頭がんとは、咽頭の下部にできる悪性腫瘍のことです。喫煙・飲酒が原因となって引き起こされる病気です。
この病気は、初期症状が強く表れることはほとんどありません。そのため早期発見が難しく、発見時にはステージが進行していたケースも多くあります。
発見・治療が遅れると5年生存率が下がり、治療にもリスクが伴うようになります。このことから、できるだけ早期の発見・治療をすることが望ましいです。
早期発見をするために、定期的に検診を受けるようにしましょう。また、予防のために喫煙・飲酒を控えることも大切です。
参考文献