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「脂漏性角化症」について医師が監修!シミやいぼで悩んでいませんか?

 公開日:2025/03/20
脂漏性角化症とは?

年齢とともに増えるのがお肌の悩みです。

年を重ねるごとに増えるシミやいぼを、気にされている方も多いのではないでしょうか。

加齢による肌トラブルの中でも、代表的なものが顔や首周りにポツポツとできるいぼです。高齢期にみられるこういったいぼは、脂漏性角化症かもしれません。

ここでは、脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)について解説します。発症する年齢の目安や原因などの基礎知識に加え、治療法や治療にかかる期間も詳しくご紹介しました。

いぼでお悩みの方はぜひご一読ください。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

※この記事はMedical DOCにて『「脂漏性角化症」について医師が監修!シミやいぼで悩んでいませんか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

脂漏性角化症とは?

首のイボ

脂漏性角化症とはどのような病気でしょうか?

高齢になると、顔や手・首などに出っ張った黒いシミのようなものが現れます。これが脂漏性角化症です。老人性いぼともいいますが、一般的ないぼとは原因や症状が違い、当然治療法も異なります。
いぼの形状はさまざまです。ポツポツと小さいものから広範囲にわたるシミ状のもの、ボタンのように飛び出したものやゆるやかにふくらんでいるものなど、一定した形はありません。また色も、濃い黒から肌よりもやや暗い程度のものまでさまざまです。
発症する部位は前述した顔・手の甲・首周りが多く、そのほか背中や胸などにできることもあります。基本的には、手のひらと足の裏以外は全身のどこでもいぼができる可能性があります。
脂漏性角化症は良性腫瘍なので健康に大きな影響を与えることはありませんが、いわゆる「老けた」外見を呈するというのが大きな欠点です。自然に治ることはありません。治したい場合は適切な治療が必要です。

発症する原因を教えてください。

脂漏性角化症は、主に紫外線の影響で発症すると考えられています。ほくろやシミと同じく、紫外線によって増加するメラニン色素の沈着が大きな要因です。
しかし、紫外線だけが原因とはいえません。脂漏性角化症は、日にさらされることのない胸や背中に発症することもあるからです。肌の老化や遺伝の要因が複雑に絡み合って起きるため、発症しやすさは人によって大きく異なります。
角化症」とは不要な角質が厚く重なり、肌の一部が硬くなる症状全般のことです。通常不要になった古い角質は、肌のターンオーバーによって排出されます。
しかし、肌の老化が進むとうまく出せずに積み重なってしまいます。それもまた脂漏性角化症の原因の1つなのです。

発症しやすい年齢を教えてください。

別名を老人性いぼという通り、高齢になるほど発症しやすくなるのが脂漏性角化症の特徴です。高齢期では、脂漏性角化症は非常に高い頻度でみられます。しかし、高齢期の方しか発症しないというわけではありません。
40代でも脂漏性角化症に悩む方は多く、早い場合は20代からみられるケースもあります。若い人でも注意が必要です。

痛みや痒みはありますか?

ほとんどの場合ありません。しかし、まれに軽い痒みやチクチクした痛みをともなうこともあります。
この症状がある場合は、脂漏性角化症によく似た悪性腫瘍の可能性があります。できるだけ早く皮膚科を受診してください。
また、出っ張っているいぼの場合は、服などに擦れて痛みや痒みを生じる場合もあります。

編集部まとめ

白衣の女性
高齢期に気になる脂漏性角化症についてまとめました。健康に大きな影響はないとはいえ、顔や首などの目立つ部位にできるいぼは気になるものです。

適切な治療を行えば治る疾患なので、ぜひ皮膚科の医師にご相談ください

また、脂漏性角化症を発症するのは高齢期の方だけとは限りません。20代や30代の方でも注意が必要です。脂漏性角化症は蓄積した大量の紫外線が原因といわれています。

早い時期からの対策で紫外線を浴びる量を減らして脂漏性角化症を予防しましょう。状況に応じたスキンケアも予防に効果があります。

そして高齢期に入ってもシミやいぼのないきれいな肌を保つためには、心も体も健康であることが1番です。規則正しい健康的な生活を強くおすすめします。

この記事の監修医師

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