「幻覚の治療法」は何をするのかご存知ですか?接し方も医師が解説!
公開日:2025/11/21

幻覚は、まるで本当の出来事かのように知覚してしまう危険な症状です。 本人は幻覚で知覚している世界を「現実」と錯覚しているため、病気であることの見極めや受け止めが難しいものでもあります。 そのような幻覚を起こしているのを目の当たりにすると、周囲の人は非常に心配に感じてしまいます。 しかし、どう接すれば良いのかわからず、対応に悩まれている方は多いのではないでしょうか。 本記事では、幻覚症状のある病気の治療方法や向き合い方について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「幻覚」で考えられる病気・前兆となる行動はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
目次 -INDEX-
幻覚症状のある病気の治療方法や向き合い方
幻覚症状のある病気は治療できるのでしょうか?
治療は可能です。しかし変性性認知症(アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症等)だと診断された場合は、症状を軽くし、進行を遅らせることを目的とした治療が行われます。
同じ幻覚症状を伴う病気であっても、病気の種類によって治療法も目的も変わってくることに注意してください。
同じ幻覚症状を伴う病気であっても、病気の種類によって治療法も目的も変わってくることに注意してください。
幻覚症状のある家族や知人との接し方を教えてください。
幻覚症状のあるご家族やお知り合いの方に対しては、決して本人の言葉を否定しないことを心がけましょう。幻覚症状を患っている患者さんの多くは、不安や孤独感を強く感じている傾向があります。
少しでも安心できるよう、言葉に共感し、否定せずに耳を傾けることが大切です。
少しでも安心できるよう、言葉に共感し、否定せずに耳を傾けることが大切です。
幻覚症状のある人との生活で気をつけることなどあれば知りたいのですが…
幻覚症状のある方と一緒に暮らしている場合は、先の接し方に加えて、安心して暮らせる環境づくりができると良いですね。幻覚症状は、生活リズムの乱れによって悪化してしまうことがあります。
日中は適度に運動し、夜に心地よい眠気が訪れるように工夫しましょう。薄暗い部屋にいると幻覚を見やすいという報告もあります。部屋の電気をつけて明るくすることや、もし幻覚で興奮してしまった時のために安全対策を施すことも忘れないでください。
また、介護者や同居人の精神的ストレスがそのまま本人の精神に影響を与えることもあります。ご自身が無理することのないよう、適切な医療機関や介護サービスの利用なども視野に入れ、リフレッシュや休息をとることも大切です。
日中は適度に運動し、夜に心地よい眠気が訪れるように工夫しましょう。薄暗い部屋にいると幻覚を見やすいという報告もあります。部屋の電気をつけて明るくすることや、もし幻覚で興奮してしまった時のために安全対策を施すことも忘れないでください。
また、介護者や同居人の精神的ストレスがそのまま本人の精神に影響を与えることもあります。ご自身が無理することのないよう、適切な医療機関や介護サービスの利用なども視野に入れ、リフレッシュや休息をとることも大切です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
幻覚症状を伴う病気は、本人だけでなく周囲の方も不安・戸惑い・混乱といったマイナスな感情に支配されやすくなってしまいます。少しでも気になる症状が見られるのであれば、早めに精神科や神経科を受診し、医師の判断を仰ぎましょう。お一人で悩まないことが大切です。
編集部まとめ
幻覚症状を伴う病気には様々な種類がありますが、幻覚以外に見られる症状を確認すればある程度的を絞れます。
幻覚症状は、本人にとっても周囲の方にとっても精神的な負担が大きくなってしまいがちです。
もしもご家族やご友人に幻覚症状を患っている方がいるのであれば、決して否定することはせず、共感と傾聴を心がけるようにしましょう。
そして、なるべく早く医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。