「卵巣機能不全」を疑う主な「3つの症状」はご存知ですか?【医師監修】

卵巣機能不全とは、排卵など卵巣本来の働きが行えない(機能しない)ことをいいます。
排卵ができなくなるとさまざまな症状を引き起こすだけでなく、不妊症を引き起こすなど、妊娠を望む女性にとっては非常に辛い病気です。
この記事では、卵巣機能不全を引き起こす原因や症状など詳しくご紹介していきます。
※この記事はMedical DOCにて『「卵巣機能不全」になると現れる症状や原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
目次 -INDEX-
卵巣機能不全はどんな病気?
卵巣機能不全とはどんな病気か教えてください。
一般的に40代以降に発症することが多いですが、早発閉経といい老化と関係なく若い女性がかかることもあります。卵巣は妊娠を望むうえで欠かせない大切な臓器です。原因や症状について詳しく後述しますので、理解を深め早めの対策を行いましょう。
卵巣機能不全に多い原因とは何ですか?
- ストレス
- 加齢
- 腫瘍など他の病気による影響
- 卵巣のどこかに発生した障害
卵巣は脳からの指令で機能しています。そのため、脳に強いストレスがかかると上手く指令が伝達されず、卵巣本来の働きができなくなってしまうのです。また加齢による影響も考えられます。卵子の数は限りがあり、月経の有無に関わらず1ヵ月に1,000個ずつ減少・自然消滅しています。
年齢が上がるにつれて卵子の数もどんどん無くなってしまい、最終的に月経が止まるのが閉経です。卵巣の老化により、うまく卵子を育てたり排出したりできなくなることもあります。また、卵巣がんなど別の病気が卵巣本来の動きを邪魔している可能性も考えられるでしょう。
急激なダイエットなど大幅な体重の増減も、卵巣機能を停止させる原因です。このように、卵巣機能不全が起こる原因はさまざまであることがわかります。
卵巣機能不全の特徴的な症状はあるのでしょうか?
卵巣機能不全は重症化してしまうと、治療しても本来の機能を取り戻すことができません。卵巣機能は女性ホルモンを大きく左右するため、倦怠感やイライラなど心身へ影響を及ぼす可能性もあります。
10代でも発症しますか?
若いから大丈夫ということは決してないので、身体に負荷のかかるダイエットは避けましょう。何かしらの症状が出た際には、すぐに婦人科を受診することも大切です。
編集部まとめ
卵巣機能不全は40~50代の方にみられることの多い病気です。ただし、乱れた生活習慣や喫煙・過度な飲酒・ストレスが影響するため、若い方は大丈夫という認識は誤りです。
過度なダイエットをしがちな10代の女性でも発症リスクはあるため注意しましょう。
適切な治療を行えば症状の改善・完治が望める病気ですが、放置してしまうと卵巣の機能が完全に停止して、二度と排卵を起こせなくなる可能性もあります。
ただの月経不順と自己判断せずに、何らかの症状が現れた際は早めに婦人科を受診するようにしてください。
参考文献