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「強膜炎」の治療期間はどれくらい?【医師監修】

 公開日:2025/03/16
強膜炎の治療

強膜炎とは、眼球を強固にする役割を持つ強膜が炎症を起こし、目が充血したり強い痛みが生じたりする病気です。

症例はそれほど多くありませんが、他の目の炎症に比べて症状が強く出る傾向があります。

特に目の痛みは日常生活に支障が出るほど悩まされるケースが多く、最悪の場合は失明する可能性もあるため、早めに病院を受診し治療することが大切です。

今回は、強膜炎の症状や検査方法・治療期間などについて詳しく解説します。大切な目を守るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

※この記事はMedical DOCにて『「強膜炎」を発症すると現れる初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

強膜炎の治療

目薬をさす女性

どのような検査で診断されますか?

医師は眼の症状と外観を評価し、併せて細隙灯顕微鏡検査を行います。細隙灯顕微鏡とは、帯状の光を目に当てて眼の前部を観察する拡大鏡です。強膜炎の範囲・程度などがわかります。
後部強膜炎の有無を調べるためには、CT(コンピュータ断層撮影)や超音波検査で眼の内部を評価することが必要です。MRI・Bモードエコー検査・眼底検査で確認するときもあります。
さらに診察時には関節痛・背中の痛みや消化器症状の有無を確認し、全身性疾患との関連が考えられるときには、原因となる病気を特定する検査を行うこともあるでしょう。身体診察と併せて、血液検査・胸部レントゲン写真などの画像検査・尿検査などが行われます。
場合によっては塗抹標本や生化学検査が必要になるケースもあります。ただし強膜炎は検査をしても原因がわからないケースが多く、ひとまず治療に踏み切るケースも多いです。

治療方法を教えてください。

基本的には副腎皮質ステロイドの点眼を行います。炎症が広範囲に出ていたり充血が強く出ていたりすると、ステロイドの注射または内服を行うケースもあります。
注射の場合は複数回の通院が必要です。多くの場合、ステロイドを全身投与することで痛みや充血は軽快する傾向です。しかし、ステロイドは大量に投与し続けると副作用の不安があるため長期的な投与はできません。
強膜炎の症状が再発するかその徴候がみられる場合は、ステロイドを全身投与するのではなく点眼に留め、非ステロイド抗炎症薬の内服で経過を見ることが多いです。
症状が強くステロイドの全身投与以外に選択肢がないと思われる場合でも、長くて2週間程度に抑えるのが理想です。また、発症の原因が感染症であるときは、抗生剤や抗菌剤を併用します。
一方体の疾患が原因となっていたときは、その疾患に対する治療も必要です。また、穿孔のリスクがある場合は手術が必要となります。

治療期間はどのくらいでしょうか?

治療期間は症状の程度によって異なるため、1~2週間程度で済むときもあれば、約1ヶ月程度かかることもあります。症状が再発するケースも多くあるため、医師による定期的な診察が非常に大切です。
ステロイドの副作用を考えると使用期間や量の調整が必要になるため、医師と相談しながら治療を続けましょう。

強膜炎は自然治癒しますか?

上強膜炎であれば自然治癒するケースもいくつかみられますが、強膜炎の場合はほとんどみられません。また日常生活や睡眠に影響が出るほど目の痛みが強く出るため、早期に病院へ受診することをおすすめします。
放置しておくと視力低下のリスクがあるだけでなく、最悪の場合失明する恐れもあり非常に危険です。

編集部まとめ

笑顔の女性
強膜炎は失明する可能性もある危険な病気ですが、早期に治療を開始することでリスクは回避できる可能性が高いです。

目に痛みが出た場合は我慢せず、できるだけ早く病院を受診しましょう。上強膜炎であれば自然治癒する可能性もありますが、自己判断するのはほぼ不可能です。

医師のアドバイスを受けながら、治療方針に沿って通院を続けることが再発予防に繋がります。

大切な視力を失わないためにも、早めの行動と継続的な治療を心がけましょう。

この記事の監修医師

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