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「発達障害の特徴」はご存知ですか?大人の発達障害についても解説!医師が監修!

 公開日:2024/06/26

最近ではよく耳にするようになった発達障害ですが、発達途中のお子さんを持つ親御さんなら気になるところではないでしょうか?

また大人の発達障害ということもよく聞くようになりました。
生きづらいと感じていたら発達障害だったと大人になってから診断される方も増えてきています。

また、仕事などで一緒に働く部下とのコミュニケーションに困っている上司の方や同僚の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そのような発達障害について特徴から症状、治療と対策まで詳しくご紹介します。
お子さんの発達・ご自身の感じる生きづらさ・身の回りの方についてなど心当たりのある方はぜひ参考にしてみてください。

※この記事はMedical DOCにて『「発達障害」の兆候となる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

プロフィールをもっと見る
徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

発達障害の特徴

泣く女性と話す男性

発達障害には種類があると聞きましたが…。

発達障害は生まれつき、脳の働き方の違いにより現われる行動や精神的な特徴のことです。
おっちょこちょい・忘れっぽい・あわてんぼう・空気が読めない・よく叱られるなどのことがもしあるのなら、それは脳に特性があるせいかもしれません。
発達障害にはいくつか種類があります。それぞれ診断された障害名が一緒でも症状の現われ方に違いがあったり、いくつかの障害を併せ持っている場合があったりと人それぞれ違います。

  • 自閉症スペクトラム障害(ASD)
    認知機能や言語などの知的障害は全くありません。社会生活においてコミュニケーションを取ることが難しく、相手の感情を察して反応することが困難です。特定の行動などにこだわりが異常に強く、同じでないと癇癪を起こすこともあります。また自分の興味のあることには何時間でも没頭したりします。
  • 学習障害(LD)
    「読む」・「書く」・「計算」のうち特定のことだけが困難に感じます。
    全て苦手というわけでもなく、どれか偏った分野が苦手だという風に症状が現われることも多いです。
  • チック症
    チックは自分の意志とは関係なく不意に出る素早い動きや発声のことです。
    実際には、まばたきをする・頭を振る・肩をビクッとさせるなどの動きがよくみられます。
    主に幼少期(3歳・5~8歳)で発症し、1年以内に症状が治まることが多いです。
    1年以上強く症状が持続し、日常生活にも支障が出てしまうほどになる場合にはトゥレット症とよばれます。
  • 吃音
    吃音は言葉の一部を繰り返したり、詰まったり、引き伸ばしたりするというような言葉がスラスラで出てこない症状が現われます。

グレーゾーンについて教えてください。

発達障害のグレーゾーンとは、以下の障害で発達障害だと診断される基準を全て満たしていない状態の人たちのことです。

  • 自閉症スペクトラム障害(ASD)
  • 注意欠如/多動症(ADHD)
  • 学習障害(LD)

発達障害だと診断がついていない状態ですが、症状が軽度というわけではありません。
診断基準の90%をクリアしていても、20%だけクリアしていてもグレーゾーンというわけです。

大人の発達障害について教えてください。

発達障害は生まれつきの脳の特性ですので、成長し大人になってから発達障害になるということはありません。
ですが、子どもの頃には特に気にならなかった特徴や症状が進学、就職すると共に表面化して気付くことがあります。
同じミスを繰り返してしまう・悪気はないのに相手を怒らせてしまうなど社会生活の中で自分は人とは何か違うと感じ、大人になってから診断を受ける方も少なくありません。

編集部まとめ

木彫りの動物たち
発達障害の症状は、一見その人個人の性格にも感じてしまいます。それは本人にもそうですし、周りの人達から見ても「変わった人」と思われてしまいます。

それにより知らず知らずの内に自分自身を追い込んでしまう、発達障害を持つ子どもの親であれば「なぜ…この子はこうなんだろう?」と追い込んでしまいがちです。

そのような時に「発達障害」や「発達障害の傾向がある」ということが分かれば、自分や子どもが周りの人と違うのは、障害があるからなんだと生きづらさから解放されるのではないでしょうか?

今回の記事で、少しでも生きづらいと感じていることが和らぐお手伝いができていれば嬉しいです。

この記事の監修医師