「血栓症」を発症すると現れる初期症状・治療法はご存知ですか?医師が監修!
血の塊が血管内を塞いでしまう血栓症は、発症部位によってさまざまな病気が引き起こされます。ときには命を脅かすことでも知られ、不安に感じている方も少なくないでしょう。
突然発症するため、予防に努めることが重要になります。そのためにも血栓症について基本的なことを知っておくことが大切です
この記事では、血栓症の種類・原因・症状・できやすい人の特徴・治療方法・予防方法まで詳しく解説いたします。ぜひ参考にしてください。
※この記事はMedical DOCにて『「血栓症」を発症すると現れる初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
血栓症検査と治療
受診を検討するべき初期症状を教えてください。
- 手足のしびれ
- しゃべりにくさ
- 胸の痛み
- 呼吸困難
- 片足のしびれ・痛み・むくみ
- 激しい頭痛
- めまい
- 失神
上記の症状がみられたら、一刻も早く医療機関を受診してください。特に血栓症になりやすいといわれている持病のある人・高齢の人・ピルの服用をしている人・がん治療を行っている人などは、自己判断せず放置しないことが命を守るために重要です。
どのような検査で診断されますか?
また、自覚症状から早期発見される場合も多い深部静脈血栓症では、血液検査によるDダイマーの測定での診断も有用とされています。Dダイマーとは、血栓に含まれるフィブリンという物質が分解された際に生成される物質です。Dダイマーを測定することで、体内に血栓が存在しているかどうかを確認することができます。
治療方法を教えてください。
65歳以上・糖尿病・腎不全・心臓発作や脳卒中を起こして日が浅いなどの要素がある場合、出血リスクが高いため注意が必要です。また、脳梗塞・心筋梗塞など病状が重篤なケースでは、出来てしまった血栓を積極的に溶かすために血栓溶解薬の点滴を投与します。
編集部まとめ
血栓症について、種類・原因・症状・できやすい人の特徴・治療方法・予防方法などをご紹介しました。
もし発症したときは、放置してしまうと発症部位にかかわらずとても危険です。血栓症が疑われる症状がみられた際は速やかに医療機関を受診しましょう。
発症してしまうと恐ろしい病気ではありますが、血栓ができやすくなる原因を知ることで予防にも役立てることが可能です。
適切な水分補給・適度な運動など、日常的な小さな積み重ねで未来の健康を守りましょう。
参考文献