「涙嚢炎」は繰り返すと”失明の恐れ”も?目やになど発症した時の治し方も医師が解説!
公開日:2026/01/24

目の病気の1つに涙嚢炎(るいのうえん)という病気があることをご存じでしょうか。新生児、もしくは高齢者に多くみられる疾患です。
涙嚢とは目から流れてきた涙が通る器官で、袋状になっています。その器官に菌が入り込むことで炎症が起きます。
涙嚢炎を含む目の病気は見えづらさが出てくるだけでなく、見た目も悪いため早急に治療したいと思うことも多いでしょう。
今回は涙嚢炎の治療と手術について解説します。大切な目を守るためにも知っておくと良いでしょう。
※この記事はメディカルドックにて『「涙嚢炎」を発症すると現れる症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
涙嚢炎の治療と手術

どのような検査で診断されますか?
涙道が閉塞しているかどうか確認します。閉塞の確認には生理食塩水を使用し、涙の出口である涙点に流します。流してそのまま入っていけば閉塞はしていないですが、入らずそのままであれば閉塞している可能性が高いです。
中には、膿が混じっていることもあります。その場合、涙嚢炎を確実に起こしています。炎症具合によっては腫れているところを少しだけ穿刺し、膿を採取し原因となった菌を調べるのです。この他に、CTによる画像診断もあります。
中には、膿が混じっていることもあります。その場合、涙嚢炎を確実に起こしています。炎症具合によっては腫れているところを少しだけ穿刺し、膿を採取し原因となった菌を調べるのです。この他に、CTによる画像診断もあります。
治療方法を教えてください。
慢性涙嚢炎と急性涙嚢炎によって治療方法は若干異なります。まずは急性涙嚢炎の治療法から解説しましょう。主な治療方法は排膿・抗菌薬や抗生物質の投与です。炎症に対する症状が強い急性は、とにかく早く膿を出し痛みや炎症を和らげることが第一です。
膿を出しある程度落ち着いたら、抗菌薬や抗生物質を投与し中に残っている原因菌をなくします。基本的に急性涙嚢炎は手術は必要ありませんが、何度も繰り返す場合は手術も考えたほうが良いでしょう。慢性涙嚢炎の主な治療方法は抗生物質の投与・涙嚢洗浄・涙道へ細い針金を通すです。
あくまでも応急処置のような治療であり、この治療方法での根治は難しいでしょう。慢性涙嚢炎は放っておけば急性涙嚢炎を起こすだけでなく、繰り返す治療により角膜を傷付ける可能性もあります。角膜が傷付けば失明の恐れもあるため、あまり良い治療とはいえません。
安全にそして根治を目指すのであれば、涙嚢鼻腔吻合術や涙嚢摘出手術を選択するのも1つです。先天性涙嚢炎の場合、炎症がなければマッサージすることも可能です。マッサージにより閉塞部が広がりやすくなります。
しかし、前述のとおり先天性涙嚢炎は自然に解決することが多いため、マッサージをしなくても問題ありません。また何もないとはいい切れないため、いきなりマッサージをするのではなく、まずは小児科や眼科に受診すると良いでしょう。
膿を出しある程度落ち着いたら、抗菌薬や抗生物質を投与し中に残っている原因菌をなくします。基本的に急性涙嚢炎は手術は必要ありませんが、何度も繰り返す場合は手術も考えたほうが良いでしょう。慢性涙嚢炎の主な治療方法は抗生物質の投与・涙嚢洗浄・涙道へ細い針金を通すです。
あくまでも応急処置のような治療であり、この治療方法での根治は難しいでしょう。慢性涙嚢炎は放っておけば急性涙嚢炎を起こすだけでなく、繰り返す治療により角膜を傷付ける可能性もあります。角膜が傷付けば失明の恐れもあるため、あまり良い治療とはいえません。
安全にそして根治を目指すのであれば、涙嚢鼻腔吻合術や涙嚢摘出手術を選択するのも1つです。先天性涙嚢炎の場合、炎症がなければマッサージすることも可能です。マッサージにより閉塞部が広がりやすくなります。
しかし、前述のとおり先天性涙嚢炎は自然に解決することが多いため、マッサージをしなくても問題ありません。また何もないとはいい切れないため、いきなりマッサージをするのではなく、まずは小児科や眼科に受診すると良いでしょう。
抗生剤はどのようなものが使われますか?
目の病気であるため抗生物質の点眼のみと思われがちですが、涙嚢炎の場合は抗生物質の点眼以外に内服でも治療を行います。主な抗生剤は広範囲ペニシリン系や第1セフェム系です。
涙嚢炎の原因菌であるブドウ球菌やレンサ球菌などのグラム陽性菌、インフルエンザ菌などのグラム陰性菌に有効的です。
涙嚢炎の原因菌であるブドウ球菌やレンサ球菌などのグラム陽性菌、インフルエンザ菌などのグラム陰性菌に有効的です。
涙嚢炎の手術について教えてください。
涙嚢炎に対する手術は主に3つあり、涙嚢をまるごと摘出する涙嚢摘出術・涙嚢と鼻腔に新しい道を作り結ぶ涙嚢鼻腔吻合術・再閉塞を予防し涙道を広げる涙道内視鏡併用涙管チューブ留置術です。
まずは涙道内視鏡併用涙管チューブ留置術や涙嚢鼻腔吻合術を行います。この手術にて根治を目指すことが可能です。しかし、ドライアイの症状が酷く涙の分泌がほとんどない方は、涙が通る道を新しく作ったり通したりする必要がありません。
そのため、涙嚢ごと取ってしまう手術を行う場合があります。あくまで涙嚢炎に対する手術方法であり、必ずしないといけないわけではありません。なる度に嫌な思いをする・症状に耐えられないなどある場合は考えてみるのも良いでしょう。
まずは涙道内視鏡併用涙管チューブ留置術や涙嚢鼻腔吻合術を行います。この手術にて根治を目指すことが可能です。しかし、ドライアイの症状が酷く涙の分泌がほとんどない方は、涙が通る道を新しく作ったり通したりする必要がありません。
そのため、涙嚢ごと取ってしまう手術を行う場合があります。あくまで涙嚢炎に対する手術方法であり、必ずしないといけないわけではありません。なる度に嫌な思いをする・症状に耐えられないなどある場合は考えてみるのも良いでしょう。
編集部まとめ

新生児や高齢者に多くみられる涙嚢炎について解説しました。急性は慢性に比べると症状も強く出る傾向にあるため、辛いものがあるでしょう。
一度罹患すると、何かの拍子で再発する可能性があります。
しかし、涙嚢炎は根治する方法もあるため、まずは症状が悪化しないためにも目に異変を感じたら速やかに受診するようにしましょう。
参考文献