「ビタミンK欠乏症の予防法」はご存知ですか?ビタミンKが含まれる食材も解説!
公開日:2025/11/12

人体に必要な栄養素はビタミン・ミネラルとさまざまです。ビタミンKも必要とされる栄養素ですが、特に新生児・乳児は不足しやすいといわれています。 ビタミンK欠乏症は、ときには命の危険を伴う恐ろしい病気です。しかし、正しい知識を持って対処することで未然に防げる可能性が非常に高い病気でもあります。 この記事ではビタミンK欠乏症の予防方法も詳しくご紹介いたします。
※この記事はメディカルドックにて『「ビタミンK欠乏症」の症状・原因・予防する食べ物はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
ビタミンK欠乏症の予防
ビタミンK欠乏症を予防する方法はありますか?
基本的な予防方法として、新生児期からのK2シロップの投与が行われています。
出生後、適度に期間をあけつつ回数を分けて投与することで、ビタミンKの欠乏を予防する効果が期待できるでしょう。また、出生後24時間以内に発症してしまう早発型の場合、母体がビタミンKのサイクルを阻害する薬を内服している・吸収障害を持っているなどのケースも多くみられます。
その場合、早発型の可能性が高い新生児には、出生後すぐにビタミンK2注射用製剤を静脈内投与する方法で対処するケースも多いです。もしくは出生前から母体にビタミンK製剤を経口投与し、出生後の新生児に対し凝固機能の測定を行う方法もあります。
成人の場合は原因となる薬剤の服用はしていないか・吸収不全に陥る要因はないかを意識し、気になる場合は早めに医師に相談すると良いでしょう。栄養不良にならないよう、食事のバランスに注意することも大切です。
出生後、適度に期間をあけつつ回数を分けて投与することで、ビタミンKの欠乏を予防する効果が期待できるでしょう。また、出生後24時間以内に発症してしまう早発型の場合、母体がビタミンKのサイクルを阻害する薬を内服している・吸収障害を持っているなどのケースも多くみられます。
その場合、早発型の可能性が高い新生児には、出生後すぐにビタミンK2注射用製剤を静脈内投与する方法で対処するケースも多いです。もしくは出生前から母体にビタミンK製剤を経口投与し、出生後の新生児に対し凝固機能の測定を行う方法もあります。
成人の場合は原因となる薬剤の服用はしていないか・吸収不全に陥る要因はないかを意識し、気になる場合は早めに医師に相談すると良いでしょう。栄養不良にならないよう、食事のバランスに注意することも大切です。
ビタミンKを多く含む食品を教えてください。
ビタミンKは大きく分けて2種類あります。緑黄色野菜・海藻などに多く含まれるビタミンK1(フィロキノン)と、腸内でも生産されるビタミンK2(メナキノン)です。
ビタミンK1が多く含まれる食品は下記が代表的です。
動物性食品なら鶏肉などにもビタミンKが含まれていますが、緑黄色野菜の含有量よりはずっと少なく、効果的に摂取するにはやはり緑黄色野菜がおすすめです。
ビタミンK1が多く含まれる食品は下記が代表的です。
- ほうれん草
- 小松菜
- 納豆
- 春菊
- 大根の葉
- ブロッコリー
- にら
動物性食品なら鶏肉などにもビタミンKが含まれていますが、緑黄色野菜の含有量よりはずっと少なく、効果的に摂取するにはやはり緑黄色野菜がおすすめです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
ビタミンK欠乏症は頭蓋内出血などを起こすと予後も悪く、恐ろしい病気といえます。まずは予防を意識しておくことが何よりも大切です。しかし、それでも発症を必ずしも防げるわけではありません。
新生児・乳幼児であれば様子や便の色に変わったところがないか、成人であれば服用している薬や体調に気を配るなど、早期発見できるよう努めることで少しでもリスクを減らしましょう。
新生児・乳幼児であれば様子や便の色に変わったところがないか、成人であれば服用している薬や体調に気を配るなど、早期発見できるよう努めることで少しでもリスクを減らしましょう。
編集部まとめ
ビタミンK欠乏症の症状・原因・新生児や乳児に多い理由・治療方法・予防方法など、詳しくご紹介いたしました。
発症してしまうと重症になるリスクもあり、新生児・乳幼児に多いため不安に感じる方も少なくないでしょう。
一方で、知識を味方につければ予防や早期発見にも役立てることができる病気です。
日常的に大人も子供も栄養状態に気を配り、変わった様子があればすぐに気づけるようにしましょう。もしも気になる症状があれば早めに医療機関を受診してくださいね。