「不正出血」を発症しやすい人の特徴・原因はご存知ですか?【医師監修】
公開日:2025/04/01

ホルモン異常やストレスなどの影響によって、生理の時以外に性器から出血することを不正出血といいます。
不正出血は、若い人から高齢者まで幅広い年代で発症します。ホルモンバランスの乱れで発症するだけでなく、子宮や卵巣に何かしらの病気が潜んでいる可能性もあるでしょう。
本記事では不正出血に関して症状・種類による違い・原因・発症しやすい人などについて解説します。不正出血をよく自覚する人は、特に参考にしてください。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
※この記事はMedical DOCにて『「不正出血」を発症しやすい人の特徴・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
目次 -INDEX-
不正出血とは?
最近よく耳にしますが不正出血はどのような病気ですか?
不正出血はホルモン異常だけでなく、膣・子宮・卵巣などの病気によって生理の時以外に性器から出血する病気です。
婦人科に受診される人の中でも多く聞かれる悩みの1つになります。出血の量も大量なものからおりものに混じる程度の少量まで、症状は様々です。また生理中でも普段より極端に出血量が少ない・生理期間が短期間・長期間・不定期といったことも不正出血と考えられます。
不正出血は経過を見るだけで問題ないものもありますが、中には危険な病気が潜んでいる可能性もあるので、放置せずに医療機関へ受診し、原因を突き止めることが大切です。
婦人科に受診される人の中でも多く聞かれる悩みの1つになります。出血の量も大量なものからおりものに混じる程度の少量まで、症状は様々です。また生理中でも普段より極端に出血量が少ない・生理期間が短期間・長期間・不定期といったことも不正出血と考えられます。
不正出血は経過を見るだけで問題ないものもありますが、中には危険な病気が潜んでいる可能性もあるので、放置せずに医療機関へ受診し、原因を突き止めることが大切です。
不正出血にも種類があるそうですが、どのような違いがありますか?
不正出血は2種類に分けられ、それぞれ原因や対処法が異なります。
まず1つが器質性出血です。器質性出血は、細菌感染・子宮体がん・子宮内膜ポリープ・子宮筋腫・子宮内膜炎など膣・子宮の病気が原因となって起こる不正出血です。これらの病気だけでなく、異所性妊娠や流産もこの器質性出血に分類されます。出血の原因が病気の影響なので、なるべく早く病気を突き止め治療することが重要です。
もう1つの不正出血は機能性出血です。この不正出血は疲労・ストレスなどの影響でホルモンバランスが乱れることが原因となります。またホルモン異常だけでなく月経異常・卵巣機能不全・排卵期出血なども機能性出血の原因となります。
不正出血の約30%は機能性出血です。この機能性出血はホルモンバランスが乱れやすい思春期や更年期に発症することが多いです。また生理と生理の間に出血する中間出血というものもありますが、これは卵胞ホルモンの分泌が一時的に減少することで出血するもので病気ではありません。
排卵日近くに出血するのであれば中間出血なので心配はいりませんが、毎回中間出血がある場合はピルで子宮内膜を薄くすることで、症状の改善が期待できます。
まず1つが器質性出血です。器質性出血は、細菌感染・子宮体がん・子宮内膜ポリープ・子宮筋腫・子宮内膜炎など膣・子宮の病気が原因となって起こる不正出血です。これらの病気だけでなく、異所性妊娠や流産もこの器質性出血に分類されます。出血の原因が病気の影響なので、なるべく早く病気を突き止め治療することが重要です。
もう1つの不正出血は機能性出血です。この不正出血は疲労・ストレスなどの影響でホルモンバランスが乱れることが原因となります。またホルモン異常だけでなく月経異常・卵巣機能不全・排卵期出血なども機能性出血の原因となります。
不正出血の約30%は機能性出血です。この機能性出血はホルモンバランスが乱れやすい思春期や更年期に発症することが多いです。また生理と生理の間に出血する中間出血というものもありますが、これは卵胞ホルモンの分泌が一時的に減少することで出血するもので病気ではありません。
排卵日近くに出血するのであれば中間出血なので心配はいりませんが、毎回中間出血がある場合はピルで子宮内膜を薄くすることで、症状の改善が期待できます。
不正出血の原因を教えて下さい。
不正出血の原因は大きく5つ考えられます。ホルモンバランス・炎症・腫瘍・裂傷・妊娠の影響が原因となることが多いです。ホルモンバランスの乱れは疲労やストレスの蓄積で起こりやすくなります。
炎症はクラミジア・淋菌・トリコモナスなどの性感染症や大腸菌といった雑菌によって不正出血が起こることもあります。乳酸菌の持つ自浄作用が性交やストレスなどによって破壊されると、膣内や子宮の入り口に菌が繁殖することが炎症の原因です。
腫瘍は子宮頸がん・子宮体がん・子宮筋腫などの病気が原因で出血しているため、早めの治療が必要です。ほかにも性交時に起こる裂傷や着床出血・流産による出血も不正出血の原因となります。
炎症はクラミジア・淋菌・トリコモナスなどの性感染症や大腸菌といった雑菌によって不正出血が起こることもあります。乳酸菌の持つ自浄作用が性交やストレスなどによって破壊されると、膣内や子宮の入り口に菌が繁殖することが炎症の原因です。
腫瘍は子宮頸がん・子宮体がん・子宮筋腫などの病気が原因で出血しているため、早めの治療が必要です。ほかにも性交時に起こる裂傷や着床出血・流産による出血も不正出血の原因となります。
どんな人が発症しやすい病気ですか?
不正出血の原因は様々ですが、ストレスを溜め込みやすい人・不規則な生活を送っている人・閉経後の更年期にあたる人は特に不正出血が現れやすいでしょう。また条件に当てはまる人であれば誰でも発症する可能性はあります。
例えば、不正出血の原因の1つとなる子宮頸がんは、20〜30代の若い女性でも発症する確率が乳がんよりも高く、罹患している人は不正出血しやすいでしょう。また疲労の蓄積・ストレス・加齢などによって排卵障害が起きると、卵胞が黄体に変化せずプロゲステロンが分泌されないまま卵胞は小さくなっていきます。
それと同時にエストロゲンの分泌量も徐々に低下し、不正出血を起こします。これは無排卵性出血の原因と考えられており、ホルモンバランスが原因となる出血の中では頻度の高いものです。また40歳後半になると無排卵性の生理になり、個人差はありますが生理期間が短くなり、不正出血が頻回になることもあります。
更年期あたりになると、卵巣がん・子宮体がんなど悪性腫瘍を発症する確率が高くなるので、不正出血を生理と思わず、少しでも気になることがあったら医療機関へ受診してください。
例えば、不正出血の原因の1つとなる子宮頸がんは、20〜30代の若い女性でも発症する確率が乳がんよりも高く、罹患している人は不正出血しやすいでしょう。また疲労の蓄積・ストレス・加齢などによって排卵障害が起きると、卵胞が黄体に変化せずプロゲステロンが分泌されないまま卵胞は小さくなっていきます。
それと同時にエストロゲンの分泌量も徐々に低下し、不正出血を起こします。これは無排卵性出血の原因と考えられており、ホルモンバランスが原因となる出血の中では頻度の高いものです。また40歳後半になると無排卵性の生理になり、個人差はありますが生理期間が短くなり、不正出血が頻回になることもあります。
更年期あたりになると、卵巣がん・子宮体がんなど悪性腫瘍を発症する確率が高くなるので、不正出血を生理と思わず、少しでも気になることがあったら医療機関へ受診してください。
編集部まとめ
不正出血は女性に多い悩みの1つでありながら軽視して放置してしまう人も多いですが、中には危険な病気も隠れていることがあるので注意が必要です。
不正出血の原因は様々なので、原因を突き止めた上でしっかり対処することが大切です。また、日頃からストレスを溜め込みすぎず規則正しい生活を送ることである程度予防できます。
もし不正出血を自覚したら早めに婦人科へ受診し、問題ないかどうか診断してもらいましょう。