「化膿性汗腺炎の4つの予防法」はご存じですか?自然治癒するのかも医師が解説!
公開日:2025/12/12

わきやおしりなどのデリケートな部分に繰り返し炎症が起こる「化膿性汗腺炎」について、気になる方も多いのではないでしょうか。
「わきの下やおしりに繰り返しぶつぶつができる」「皮膚が硬くなって膿を含んでいる」という症状がある人は、化膿性汗腺炎かもしれません。
この病気は、一定期間の間に、良くなったり悪くなったりをくり返すのが特徴です。重症化すると、できもの同士が繋がり膿のトンネルを形成することもあります。
今回は、予防方法について詳しく解説していきます。
※この記事はメディカルドックにて『「化膿性汗腺炎」の症状・粉瘤との違い・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
化膿性汗腺炎の予後と予防

化膿性汗腺炎は完治しますか?
適切な治療を行うことにより、症状を改善させることが可能です。しかし、一度症状が改善しても炎症が再燃し、良くなったり悪くなったりを繰り返すことも多い病気です。
また、化膿性汗腺炎と正確に診断されるまでに時間がかかってしまうケースもあります。適切な治療の開始が遅れてしまうことにより症状の悪化に繋がることもありますので注意が必要です。
デリケートな部分に症状が出ることから受診をためらってしまう人も多いですが、できる限り早めに受診することをおすすめします。
また、化膿性汗腺炎と正確に診断されるまでに時間がかかってしまうケースもあります。適切な治療の開始が遅れてしまうことにより症状の悪化に繋がることもありますので注意が必要です。
デリケートな部分に症状が出ることから受診をためらってしまう人も多いですが、できる限り早めに受診することをおすすめします。
自然治癒することもあるのでしょうか?
化膿性皮膚炎が自然治癒する可能性が無いとは言い切れません。しかし、一度症状が改善しても半年の間に2回以上炎症をくり返すことが化膿性汗腺炎の特徴的な所見です。
自然治癒するかもしれないと思って放置していると重症化してしまう可能性もあります。また、発症から完治するまでに5年以上もかかったケースも報告されています。
気になる症状があれば早めに皮膚科へ相談するようにしましょう。
自然治癒するかもしれないと思って放置していると重症化してしまう可能性もあります。また、発症から完治するまでに5年以上もかかったケースも報告されています。
気になる症状があれば早めに皮膚科へ相談するようにしましょう。
予防する方法を教えてください。
化膿性汗腺炎の発症原因は明らかになってはいないものの、肥満や喫煙との関連が認められています。肥満傾向の人は減量を行うことも発症の予防に繋がります。喫煙の頻度が高い人は禁煙するようにしましょう。
また、化膿性汗腺炎は、わきやおしりなどの衣服で擦れやすい部分に起こりやすいのも特徴的です。摩擦による刺激が関係していることも考えられるため、締め付けの少ない衣服を着用すると良いでしょう。長時間座りっぱなしのオフィスワーカーやドライバーの人は適度に休憩を挟むのがおすすめです。
再発の予防としては、減量や禁煙などの他に抗菌・抗炎症作用をもつジアミノジフェニルスルホン(DDS)という薬を継続的に飲み続ける方法もあります。
また、化膿性汗腺炎は、わきやおしりなどの衣服で擦れやすい部分に起こりやすいのも特徴的です。摩擦による刺激が関係していることも考えられるため、締め付けの少ない衣服を着用すると良いでしょう。長時間座りっぱなしのオフィスワーカーやドライバーの人は適度に休憩を挟むのがおすすめです。
再発の予防としては、減量や禁煙などの他に抗菌・抗炎症作用をもつジアミノジフェニルスルホン(DDS)という薬を継続的に飲み続ける方法もあります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
化膿性汗腺炎は、炎症が肛門周囲や外陰部などデリケートな部分に及ぶことも多い病気です。そのため、性生活の障害やうつを併発する人も多く報告されています。
なかなか受診に踏み切れない人も多いかもしれませんが、軽症の場合には塗り薬と飲み薬で治療が可能です。症状で悩んでいる人はひとりで抱え込まずに、まずは相談してみてください。
なかなか受診に踏み切れない人も多いかもしれませんが、軽症の場合には塗り薬と飲み薬で治療が可能です。症状で悩んでいる人はひとりで抱え込まずに、まずは相談してみてください。
編集部まとめ

今回は、わきやおしりに赤いぶつぶつができ、時には膿を伴うこともある化膿性汗腺炎について解説しました。
症状が出やすい場所がデリケートな部位であるため、なかなか人に相談しにくい病気でもあります。
しかし、重症化すると炎症部分の痛みや臭いにより日常生活に支障が出てしまうこともあるので注意が必要です。
皮膚のできものは、化膿性汗腺炎以外の皮膚疾患である可能性もあります。気になる症状があれば、できるだけ早めに受診するように心がけましょう。