「ひょう疽(爪周囲炎)」の症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?
公開日:2025/04/04

指先に起こる病気の一つにひょう疽(爪周囲炎)というものがあるのをご存じでしょうか。この病気は私たちにとってとても身近なものです。
指先にできたささくれが赤く腫れあがりズキズキと痛みだしたり、爪の縁が化膿したりといった経験はありませんか。
実はこれらの症状もひょう疽(爪周囲炎)という病気の可能性があるのです。
身近な病気であるからこそ、ひょう疽(爪周囲炎)とはどのようなものか知っておきたいですね。
今回はひょう疽(爪周囲炎)の症状・原因・なりやすい人などさまざまな疑問について解説します。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
※この記事はMedical DOCにて『「ひょう疽(爪周囲炎)」の症状・原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
目次 -INDEX-
ひょう疽(爪周囲炎)の症状と原因
ひょう疽(爪周囲炎)はどのような病気でしょうか?
ひょう疽(爪周囲炎)とは爪の周りに炎症が起こる病気のことです。何らかの原因で爪の周りにできた傷から細菌が入り込み、腫れ・強い痛みなどを伴う炎症を起こします。
手足の指は日常動作でよく使う部位であり外傷を負うリスクが高いです。そのうえ細菌はあらゆる所に存在しているため、手足の指先に傷があると細菌が入り込みやすいのです。
私たちにとって身近な病気であるといえるでしょう。
手足の指は日常動作でよく使う部位であり外傷を負うリスクが高いです。そのうえ細菌はあらゆる所に存在しているため、手足の指先に傷があると細菌が入り込みやすいのです。
私たちにとって身近な病気であるといえるでしょう。
症状を教えてください。
ひょう疽(爪周囲炎)の症状として代表的なものは、腫れ・ズキズキとした強い痛み・化膿です。初期の段階では赤みを帯びた腫れと痛みだけですが、進行すると患部に膿が溜まり痛みもより一層強くなります。
ものに触れない・歩けない・眠れないほど痛みが強くなることもあるのです。指の構造は特殊で症状が深い所まで進行しやすいため、更に進行すると骨や腱にまで炎症が達し、非常に治りにくくなってしまうこともあります。
ものに触れない・歩けない・眠れないほど痛みが強くなることもあるのです。指の構造は特殊で症状が深い所まで進行しやすいため、更に進行すると骨や腱にまで炎症が達し、非常に治りにくくなってしまうこともあります。
発症する原因は何でしょうか?
ひょう疽(爪周囲炎)は、爪の周りについた傷から細菌が入り込むことで発症します。特にひょう疽(爪周囲炎)の原因となりやすい細菌が黄色ブドウ球菌であり、傷口に感染すると化膿を伴う炎症を引き起こすことが特徴です。
黄色ブドウ球菌は人の皮膚・自然界などに広く存在しています。細菌はほんの些細な傷からでも入り込んでくるため、爪周りについた傷を放置することでひょう疽(爪周囲炎)の発症リスクもあがるのです。
黄色ブドウ球菌は人の皮膚・自然界などに広く存在しています。細菌はほんの些細な傷からでも入り込んでくるため、爪周りについた傷を放置することでひょう疽(爪周囲炎)の発症リスクもあがるのです。
ひょう疽(爪周囲炎)になりやすい人の特徴を教えてください。
ひょう疽(爪周囲炎)は誰にでも発症する可能性がある病気ですが、特に爪周りが傷つきやすい人はひょう疽(爪周囲炎)になりやすいといえるでしょう。
爪周りの傷の原因として、ささくれ・巻き爪・陥入爪・深爪・爪を噛む癖などが挙げられます。これらの症状・癖がある方は特に注意が必要です。
また水仕事を頻繁に行う人・指しゃぶりをする乳幼児では、指先が頻繁に湿った状態になり傷つきやすくなるため発症しやすいです。
そのほか、土には細菌が多く存在するためガーデニング・畑仕事などで土をよく触る人も発症のリスクが高くなります。
爪周りの傷の原因として、ささくれ・巻き爪・陥入爪・深爪・爪を噛む癖などが挙げられます。これらの症状・癖がある方は特に注意が必要です。
また水仕事を頻繁に行う人・指しゃぶりをする乳幼児では、指先が頻繁に湿った状態になり傷つきやすくなるため発症しやすいです。
そのほか、土には細菌が多く存在するためガーデニング・畑仕事などで土をよく触る人も発症のリスクが高くなります。
編集部まとめ
今回はひょう疽(爪周囲炎)に関するさまざまな疑問について解説しました。
指先のささくれなど誰にでも起こる症状から発症してしまうため、ひょう疽(爪周囲炎)はとても身近な病気であるということが分かります。
小さな傷が腫れたくらいだと軽く考えていると後に重症化して日常動作に支障が出てしまう場合があるので、放置せず早めに病院を受診するなどの対処が必要です。
手足は日常のあらゆる場面で使用する部位ですから、指先にトラブルがあるとストレスを感じやすくなるものです。手洗い・保湿剤などを利用して手足の保護に努めましょう。
参考文献