「ニューモシスチス肺炎」の”致死率が高い”は本当?予防法も医師が解説!
公開日:2026/01/07

カリニ肺炎とは、いったいどのような病気なのでしょうか。その症状や原因を詳しく解説します。
現在は、ニューモシスチス肺炎(Pneumocystis pneumounia:PCP)という病名で呼ばれている日和見感染症のひとつです。
つまり、病気や病気の治療により免疫が著しく抑制されることが原因となり引き起こされます。
特に自覚症状が現れず、気付かないまま重篤化することもある危険な感染症でもあります。
今回はニューモシスチス肺炎の予後や予防方法についての疑問にもお答えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「カリニ肺炎」の症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
目次 -INDEX-
カリニ肺炎の予後と予防方法

カリニ肺炎は完治する病気なのでしょうか?
ニューモスチス肺炎は身体の抵抗力が下がることによって起こる日和見感染です。よって、原因となる疾患や治療を続けている間は繰り返し発症する可能性があります。
原因となる疾患が完治し免疫抑制の原因となる治療が終了することで発症を抑えることは可能です。ただし、保菌状態は継続されます。そのため、著しく免疫力が低下した際には原因菌が再活性することもあります。
原因となる疾患が完治し免疫抑制の原因となる治療が終了することで発症を抑えることは可能です。ただし、保菌状態は継続されます。そのため、著しく免疫力が低下した際には原因菌が再活性することもあります。
致死率が高いといわれているようですが…。
ニューモシスチス肺炎は、死に至るおそれがある病気のひとつです。ただ、基礎疾患や受診した時の病状によっても予後は左右されます。
例えば、人工呼吸器が必要となったエイズ患者では致死率が80%以上となったというデータも報告されています。一方、発熱・咳・労作時呼吸困難を訴えた白血病患者がPCPと診断され、PCP治療薬を使用せずにステロイドのみで回復に至ったケースもあるのです。
また、基本的には徐々に病状が進行するといわれていますが、急激に悪化した症例もあります。そのため、自覚症状がある場合には放置せず、できるだけ早めに病院へ受診することが大切です。
例えば、人工呼吸器が必要となったエイズ患者では致死率が80%以上となったというデータも報告されています。一方、発熱・咳・労作時呼吸困難を訴えた白血病患者がPCPと診断され、PCP治療薬を使用せずにステロイドのみで回復に至ったケースもあるのです。
また、基本的には徐々に病状が進行するといわれていますが、急激に悪化した症例もあります。そのため、自覚症状がある場合には放置せず、できるだけ早めに病院へ受診することが大切です。
カリニ肺炎の予防方法を知りたいです。
PCPは患者の体内に存在する真菌が原因の感染症なので、マスクや手洗いという基本的な感染症予防対策はあまり有効ではないといわれてきました。
しかし、最近では口や鼻から侵入した菌が原因である可能性が有力とされています。そのため、マスク・手洗い・アルコール消毒などの基本的な感染対策が有効な場合もあります。
著しく免疫機能が下がっている場合・ステロイドを長期的に服用する場合・移植手術の後などでは、抗菌薬の予防投与が選択されることが一般的です。
しかし、最近では口や鼻から侵入した菌が原因である可能性が有力とされています。そのため、マスク・手洗い・アルコール消毒などの基本的な感染対策が有効な場合もあります。
著しく免疫機能が下がっている場合・ステロイドを長期的に服用する場合・移植手術の後などでは、抗菌薬の予防投与が選択されることが一般的です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
ニューモシスチス肺炎は、発熱や咳などのかぜに似た症状のため本人が気付かないうちに病状が進行することも多い病気です。ただ、必ずしも自覚できるような症状が現れるとは限りません。無症状のままで病気が進むこともあるのです。
また、免疫機能が著しく低下すると日和見感染を起こしやすくなります。HIV感染によるエイズやがん治療によりステロイドや免疫抑制剤を使用している人は、日頃から感染予防対策をしておきましょう。
ちょっとした身体の違和感に気付くことにより、病気の早期発見・早期治療がつながることもあります。日々の健康管理に加え、毎日の体調を記録しておくこともおすすめです。
また、免疫機能が著しく低下すると日和見感染を起こしやすくなります。HIV感染によるエイズやがん治療によりステロイドや免疫抑制剤を使用している人は、日頃から感染予防対策をしておきましょう。
ちょっとした身体の違和感に気付くことにより、病気の早期発見・早期治療がつながることもあります。日々の健康管理に加え、毎日の体調を記録しておくこともおすすめです。
編集部まとめ

今回は、ニューモシスチス肺炎(旧称:カリニ肺炎)について解説しました。
以前は原虫によるカリニ肺炎と呼ばれていましたが、現在では真菌の一種による感染症ということが明らかになっています。
重篤化すると命に関わることもある危険な病気ですが、早期に受診することで重篤化のリスクを軽減させることができます。
特に、エイズ・がん・白血病などの治療によりステロイドや免疫抑制剤を使用している人は、体調の変化には気を配るようにしましょう。
また、マスク・手洗い・アルコール消毒といった基本的な感染対策や薬剤の予防投与という方法もあります。
気になることがあれば、躊躇せず、かかりつけ医に相談するようにしましょう。