「潰瘍性大腸炎の合併症」はご存知ですか?日常の注意点も医師が解説!
公開日:2025/11/19

今回は、国が定める指定難病のひとつである「潰瘍性大腸炎」について解説します。
潰瘍性大腸炎とは、近年増加している原因不明の炎症性腸疾患です。お腹の痛み・下痢・血便といった辛い消化器症状が現れます。
症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返し、長期にわたり付き合っていくことが必要な疾患です。
ただし、症状コントロールを行えば、発病前のように生活することは可能です。治療法や注意点を確認もお伝えするので、是非参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「潰瘍性大腸炎」になると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
プロフィールをもっと見る
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
目次 -INDEX-
潰瘍性大腸炎で気をつけること

患者さんの日常生活で気を付けるべきことを教えてください。
暴飲暴食や激しい運動は控えてください。軽い運動は回復に効果的だといわれているので、無理のない範囲で身体を動かすのもおすすめです。
また、潰瘍性大腸炎の症状悪化を予防するためには、薬を飲み続けることが重要です。処方された薬は用法や用量を守って服用しましょう。
症状が治まっても、途中で薬を中止するのは避け、気になることがあれば主治医に相談してください。また、体と心のストレスにより、炎症が再燃する可能性はゼロではありません。
できるだけ、身体に負担がかからないように心がけることも大切です。長期の旅行など、普段とは環境や生活様式が変化する場合にも再燃しやすくなるので主治医に相談しておきましょう。
また、潰瘍性大腸炎の症状悪化を予防するためには、薬を飲み続けることが重要です。処方された薬は用法や用量を守って服用しましょう。
症状が治まっても、途中で薬を中止するのは避け、気になることがあれば主治医に相談してください。また、体と心のストレスにより、炎症が再燃する可能性はゼロではありません。
できるだけ、身体に負担がかからないように心がけることも大切です。長期の旅行など、普段とは環境や生活様式が変化する場合にも再燃しやすくなるので主治医に相談しておきましょう。
症状がなくなっても薬を飲み続ける必要がありますか?
症状が無くなっても、寛解期を維持し続けるために薬を飲み続けることが必要です。症状が良くなったからといって薬を自分の判断で中断することは避けましょう。
もしも薬を中断したい場合には、必ず主治医に相談するようにしてください。
もしも薬を中断したい場合には、必ず主治医に相談するようにしてください。
合併症があったら教えてください。
口内炎・虹彩炎・関節炎といった腸管以外のいたる所に炎症が現れることがあります。他にも、膵炎や皮膚症状(結節性紅斑・壊疽性膿皮症)など、引き起こされる合併症は様々です。
また、ごく一部ではありますが、大腸がんを合併するケースもあります。
また、ごく一部ではありますが、大腸がんを合併するケースもあります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
「指定難病」と聞くと、怖いイメージを抱く人もいるかもしれませんが、潰瘍性大腸炎は寛解状態を長期間維持することもできる病気です。下痢や血便といった症状で受診された際には、まず問診から行います。
いつから・どんな症状が・どんなふうに続いているか、便の回数・便の性状・痛みの度合いなどが診断に役立ちます。ぜひ書き留めておくようにしてください。
いつから・どんな症状が・どんなふうに続いているか、便の回数・便の性状・痛みの度合いなどが診断に役立ちます。ぜひ書き留めておくようにしてください。
編集部まとめ

今回は、潰瘍性大腸炎について解説しました。
下痢や粘血便が続くのは、とても辛いものです。思い当たる症状があれば、我慢せず、早めに受診することが重症化の回避につながります。
すでに治療中の人は、ストレスをこまめに発散し、体も心も健康に過ごせるように心がけてみてください。
もし症状が回復しても薬は途中で止めず、飲み続けることが大切です。病状や治療について不安に思うことがあれば、かかりつけ医に相談しましょう。