「盲腸の予防法」はご存知ですか?セルフチェックも医師が解説!
公開日:2025/11/05

耳にすることも多い盲腸という病気は、正式には急性虫垂炎といいます。 大腸の一部分である虫垂が炎症を起こす病気で、盲腸になった経験のある人も少なくないかもしれません。 誰しもが発症する可能性がある盲腸ですが、実は命に関わるリスクもあります。 この記事では、盲腸の予防法とセルフチェック法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「盲腸」になると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。
目次 -INDEX-
盲腸の予防法とセルフチェック方法
盲腸の予防方法はありますか。
盲腸と呼ばれる急性虫垂炎は、はっきりとした発症原因が解明されていない病気です。なぜ虫垂が炎症を起こすのか、具体的な原因もまだはっきりとわかっていません。そのため、盲腸にならないための予防方法もまだ確立されていません。
ただし、盲腸になった場合に保存的治療ではなく手術療法を選択することで、再発を予防することはできます。
ただし、盲腸になった場合に保存的治療ではなく手術療法を選択することで、再発を予防することはできます。
盲腸のセルフチェック方法を知りたいです。
盲腸の初期症状は腹痛・発熱・吐き気・嘔吐・食欲低下など、単なる体調不良に思えたり胃腸炎と間違えたりすることも多く、セルフチェックが難しい病気といえます。ただし、症状が進行し腹膜炎を併発すると、命にも関わるため早期発見・早期治療が重要です。
盲腸は時間が経過するにつれて痛みが強くなる傾向があります。みぞおち付近・右下腹部の痛みが続く、痛みが強くなっていくなどの症状がみられる場合は速やかに医師に相談しましょう。また、一度診察した場合でも、症状が治らない・症状が悪化する場合は我慢せずに再度受診しましょう。
盲腸は時間が経過するにつれて痛みが強くなる傾向があります。みぞおち付近・右下腹部の痛みが続く、痛みが強くなっていくなどの症状がみられる場合は速やかに医師に相談しましょう。また、一度診察した場合でも、症状が治らない・症状が悪化する場合は我慢せずに再度受診しましょう。
子供の盲腸での注意点を教えてください。
盲腸は子供が発症することも多い病気です。一方、子供の盲腸には2つの注意点があります。
子供の盲腸は、急激に症状が進行することも珍しくありません。子供が腹部の痛みを訴えてきたら、盲腸の可能性を疑い受診・検査することが大切です。
- 自覚症状をうまく説明できず、発見が遅れてしまう
- 虫垂の壁が大人よりも薄く、腹膜炎を併発しやすい
子供の盲腸は、急激に症状が進行することも珍しくありません。子供が腹部の痛みを訴えてきたら、盲腸の可能性を疑い受診・検査することが大切です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
盲腸は薬や手術で治療することが可能な病気です。盲腸になった人の多くが元気に回復しています。しかし、虫垂の炎症が進行し腹膜炎を併発してしまうと、重篤化し命にも関わります。そのため、盲腸は迅速な診断・治療が求められる病気です。
また、盲腸は男女・年齢問わず誰もが発症する可能性があります。適切な治療を迅速に受けるためには、腹部の痛みを我慢し続けないことが大切です。
腹部の異変・吐き気・食欲不振など、盲腸と疑われる症状がみられる場合は、速やかに医師に相談しましょう。
また、盲腸は男女・年齢問わず誰もが発症する可能性があります。適切な治療を迅速に受けるためには、腹部の痛みを我慢し続けないことが大切です。
腹部の異変・吐き気・食欲不振など、盲腸と疑われる症状がみられる場合は、速やかに医師に相談しましょう。
編集部まとめ
盲腸は胃腸の病気の中で耳にすることも多く、知っている人も多い病気といえます。
盲腸を経験した人も多いため、大事に至らない病気と考えている人も少なくないかもしれません。
しかし、盲腸は放置しておくと腹膜炎につながる恐れがあり、命に関わります。
また、はっきりとした原因・予防方法が解明されていないことから、発症を防ぐことが難しい病気でもあります。
腹膜炎を起こす前に盲腸に気付き、適切な治療を受けることが大切です。腹部の異変・痛みを感じたら我慢せずに医師の診察を受けるようにしましょう。