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「不正咬合の治療期間」はどのくらい?治療中の注意点も歯科医師が解説!

 公開日:2026/01/04
「不正咬合の治療期間」はどのくらい?治療中の注意点も歯科医師が解説!

誰一人として同じ顔の人間がいないように、歯並びも千差万別です。笑ったときや会話をするときなど、日常生活のなかで歯並びが気になるシーンは多いですよね。

最近では、マスク生活の影響で目立たずに矯正歯科治療を進められるようになったため、歯列矯正を開始した方も増えたといわれています。

今回は歯並びのなかで、歯並びや噛み合わせが良くない状態の総称を指す「不正咬合(ふせいこうごう)」について解説いたします。

※この記事はメディカルドックにて『「不正咬合」の原因・放置するとどうなるか存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

不正咬合の治療方法と注意点

マウスピース矯正

不正咬合の治療方法を教えてください。

不正咬合の治療には矯正歯科治療が必要です。歯列矯正には主に「ワイヤー矯正」「マウスピース矯正」の2種類があります。
ワイヤー矯正は、歯にブラケットをつけて、ワイヤーの弾力性を利用して歯並びを改善する矯正方法です。1920年ごろにアメリカで開発された歴史ある方法で、近年では透明のブラケットを使用したり、歯の裏側に矯正装置をつけたりすることで目立たずに歯並びを治すことが可能になりました。
一方、マウスピース矯正は、1日約20時間以上透明のマウスピースを装着することで少しずつ歯を動かす矯正方法です。ワイヤー矯正と比較して目立ちにくいことと、マウスピースは自力で外せるため、これまで通り歯を磨いたり食事を楽しめたりすることがメリットです。不正咬合の治療にはどちらかの方法で治療を進めていくことになるでしょう。どちらの方法がご自身にあっているかどうかは矯正歯科にご相談ください。

成人している場合でも不正咬合は治りますか?

はい、治ります。子どものときに始めるよりも歯が動くスピードが遅いことや、虫歯や歯周病のリスクを抱えていることなどのデメリットもありますが、大人になってから始める場合のメリットもあります。
本人の意志で治療を行うため、装置の扱いや歯磨きなどのルールを守って治療が進められることや、すぐに本格的な治療を始められることは成人してから矯正を始めるメリットです。しかし、年を重ねるごとに口内のトラブルが増えてしまう傾向がありますので、歯茎や歯槽骨に問題が生じる前に治療をご検討ください。

不正咬合の治療期間は長いイメージがあるのですが…

矯正治療と同じですので、成人の場合は約1〜3年程度はみておいた方がいいでしょう。顎の位置や大きさを見ながら、顎の骨のなかにある歯を動かすため、年齢や歯の状態によって期間は異なります。また、治療後には後戻りを防止するために保定期間が約1〜2年程度必要です。
保定に使う装置は歯を動かす際に使用した装置よりは負担が少なく、目立ちにくいものがほとんどですのでご安心ください。長い治療に思えるかもしれないですが、不正咬合による悪影響を踏まえると早めの治療をおすすめします。

不正咬合の治療中の注意点があれば教えてください。

矯正期間中は、矯正装置や歯を動かすことによるトラブルが生じる可能性があります。

  • 歯が磨きづらいため、虫歯や歯周病に注意が必要
  • 歯肉が退縮したり、骨の減少が生じたりする可能性がある

また、食事や生活にも注意が必要です

  • ワイヤー矯正の場合、硬い食べ物や粘着性の食べ物は避けなければならない
  • マウスピース矯正の場合、食事のタイミング以外マウスピースを装着しなければならない
  • 矯正装置調整のため、ワイヤー矯正の場合は約1ヶ月に1度、マウスピース矯正の場合は約2ヶ月に1度通院しなければならない
  • 結婚式など大切なイベントを控えた期間や、転居などに伴う転院が生じる可能性がある期間は極力避けたうえで治療を開始する

これらの内容は、矯正方法やライフイベントによって注意点が異なります。また、矯正治療は基本的には保険適用外の自費治療となります。治療費が足らず、矯正の途中で中断にならないよう、最終的にかかる治療費について事前に把握しておくと良いでしょう。カウンセリングの際に医師に相談しておくと安心です。

不正咬合を予防する方法はありますか?

後天的な不正咬合については予防できる場合もあります。後天的な原因としては以下のものが挙げられます。

  • 指しゃぶり
  • 口呼吸
  • 食事の際に片方だけで噛む癖
  • 乳歯の虫歯

幼少期の習慣が癖となり、将来的に不正咬合となる場合もありますので、日頃の癖を見直してみてください。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

不正咬合は審美の観点だけではなく、虫歯・歯周病・顎関節症などのリスクの増加・咀嚼機能の低下・発音への障害など、様々な面でのトラブルに繋がります。長期的な治療にはなりますが、早く始めれば始めるほど治療中のリスクが軽減されますので、気になっている方はお気軽に医師のカウンセリングをご検討ください。

編集部まとめ

歯を見せる女性
残念ながら不正咬合は自然に改善される症状ではなく、年を重ねるごとに治療に伴うリスクも増加してしまいます。

しかし、治療することで将来的な口内トラブルの防止や、歯並び改善による見た目の自信向上にも繋がります。一生お付き合いする自分の歯だからこそ、少しでも早くお悩みを解決してはいかがでしょうか。

この記事の監修医師

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