「食あたりはどのくらいで治る」かご存知ですか?治療法も医師が解説!

食あたりは食中毒とも呼ばれ、細菌やウイルスにより引き起こされる食べ物による中毒症状をいいます。
多くは嘔吐をともなう腹痛や下痢がその症状ですが、ひどい場合は症状が長引き不安になることも多いです。
そこで今回は食あたりについて解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「食あたり」を発症すると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
目次 -INDEX-
食あたりの治療法や予防方法

食あたりではどのような治療をしますか?
病院では点滴の他に原因になる細菌や毒素・症状により適切な処置を行います。
食あたりは大体どのくらいの期間で治るのでしょう?
症状が治まっても胃腸が弱っていることが多いので、少しずつ通常の食生活に戻すよう注意してください。
食あたりの治療中におすすめな食べ物があれば教えてください。
一度にたくさん食べると弱った胃腸に負担をかけるため、少量ずつ食べて様子を見ながら量を調節していくことが大切です。
食あたりを予防するにはどのような事をしたら良いですか?
- 冷蔵・冷凍食品は素早く冷蔵庫冷凍庫に入れる
- 冷蔵庫の詰めすぎに注意
- 調理の前にしっかりと手を洗う
- 調理中もこまめな手洗いを心掛ける
- 野菜もしっかりと洗浄する
- 使用後のまな板布きんなどは煮沸する
- 残った食べ物は清潔な容器に保存する
- 充分に再加熱して食べる
- 時間の経ったものは思い切って処分する
当たり前のことですが、少しの心掛けで食あたりは防げるのです。また食中毒には自然毒が原因となることも少なくありません。
魚介類ではフグや貝に注意が必要ですが、特に注意したいのが植物性自然毒です。キノコや野草など、日常手にしがちな植物で食中毒が起きた例もあります。
専門的な知識を持つ人に確認してもらう必要が出てくるため、怪しいと思う場合は触れたり食べたりしないことが大切です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
かかってしまったときには、水分補給しながら安静にして菌やウイルスが体外に排泄されるのを待ちましょう。決して独自判断で下痢止めなどの服用はしないように注意してください。
なお、ノロウイルスなど感染者から他の人への感染を広げるウイルス感染の場合は至急受診して検査を受けるようにしてください。
また日頃の対策で防げることも多いのが食あたりの特徴です。食品の取扱いに注意するなど食あたりの予防を心掛けるようにしてください。
編集部まとめ

食あたり(食中毒)は細菌やウイルスが食べ物によって体内に入ることで発症する病気です。
安静にしていれば1週間から2週間ほどで治癒することが多いですが、細菌の種類によっては重症化する場合もあるので注意が必要です。
ノロウイルスなど感染者からさらに感染が広がる恐れのある食中毒に関しては、検査などの必要があるので至急受診してください。
食べ物を扱う時のひと手間が、食あたりを防ぐことにつながります。特に、生ものの扱いには充分注意して食あたりを防ぎましょう。