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「不妊症」かもと思ったら?原因やなりやすい人などの特徴を医師が解説!

 公開日:2025/12/26
「不妊症」かもと思ったら?原因やなりやすい人などの特徴を医師が解説!

なかなか妊娠ができず、不妊症なのではないかと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

昔に比べると不妊症についての情報は増えてきていますが、実際どういった症状や治療法があるのかわからないかと思います。

不妊症の原因はいろいろあるなかで女性ばかりに原因があると思われがちですが、そうではありません。

不妊症の特徴や原因を知ることで、正しい対策方法や不妊治療に取り組めます。この記事では不妊症の原因などについて解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「不妊症」の原因・発症しやすい年齢層はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

不妊症の特徴

考える女性

不妊症とはどんな状態ですか?

妊娠を望む健康な男女が避妊しないで性交しているにもかかわらず、一定期間妊娠しない状態を指します。
この一定期間について日本産婦人科学会では1年間妊娠しない場合に不妊と考えるのが一般的であると定義しています。
しかし、男女の年齢を考慮してその他に原因がないか調査することもあるので、一概に期間だけで判断するというわけではありません。

不妊症が起きる原因を教えてください。

原因として一番多いのが卵管因子です。卵子と精子が出会うことで受精し受精卵となります。受精卵は卵管を通って子宮に着床しますが、卵管が詰まると受精卵が子宮にたどり着けず妊娠できないことに繋がってしまうでしょう。
毎月の排卵がうまく起きない排卵因子もあります。日常生活において強いストレスなどを感じると排卵が止まりやすくなるでしょう。過度なダイエットや、肥満によってホルモンバランスが崩れてしまうことも危険です。
その他には子宮因子もあります。先天的に子宮の形状に異常があった場合、子宮内膜にポリープがあると受精卵が着床できず妊娠に至らないことになります。

女性だけの病気ではないというのは本当ですか?

女性側だけではなく、男性側にも原因があります。不妊症と聞くと女性側の問題が多いと思われがちですが、男女の割合でいうと半々だといわれています。
男性側の原因としては、精子を製造する能力に問題がある造精機能障害や、精菅の詰まりにより精子が排出できない精路通過障害・勃起不全(ED)による性機能障害などがあげられるでしょう。

どんな人がなりやすいですか?

不妊は加齢の影響を受けやすく35歳前後から妊娠する力が弱まり始め、40歳を過ぎると妊娠が難しくなります。これは卵子のなかにある「卵細胞」が加齢とともに古くなっていき、受精しにくくなることが原因です。
その他には月経に異常がある場合も影響を受けやすいでしょう。異常の内容としては、月経の間隔が36日以上と長い場合や、24日以下と極端に短い場合が考えられます。
また月経の量が極端に多い場合や、出血が8日以上続く場合・量が極端に少ない場合・出血が2日以内と短い場合も不妊症になりやすい傾向にあるでしょう。
過去にクラジミアや淋菌(りんきん)といった性感染症にかかったことがある場合もリスクが高まります。卵管が炎症などを起こすと卵子が子宮に運ばれにくくなり結果として不妊症になりやすくなるでしょう。
生活習慣の乱れも密接に関わってきます。過度な喫煙や飲酒・乱れた食生活・長時間の入浴などを日常的にしているようであれば、一度生活習慣を見直しましょう。

不妊症は増加傾向にあると聞きました。

現代では、晩婚化が進んでいます。背景としては女性のキャリアアップが進んでいることや、ライフスタイルの変化が影響しているでしょう。初婚の年齢が遅くなるにつれ、妊娠する年齢も高齢化します。
前述の『どんな人がなりやすいですか?』で解説したように不妊症は加齢による影響がとても大きいです。今後も晩婚化がさらに進んでいくと不妊症になる割合が増加していく可能性はますます高くなっていくでしょう。

編集部まとめ

ハートを持つ男女の手元
不妊症の特徴や原因を知ることで、対策方法や治療方法が明確になってきます。妊娠するにはまず健康管理が一番大切です。正しい生活習慣を意識して過ごしましょう。

不妊治療は女性、男性どちらかが行えばいいわけではありません。夫婦で一緒に取り組んでいくことが大切です。

一人で悩んだ結果、間違った対策方法を続けて体に負担をかけてしまうことがないようにしましょう。

早期に不妊治療を開始できれば、それだけ妊娠の確率が高まる可能性があります。不安があればすぐに病院や医師に相談して不妊症を乗り越えていきましょう。

この記事の監修医師

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