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「眼精疲労」になりやすい人の特徴とは?受診の目安となる症状も医師が解説!

 公開日:2025/12/29
「眼精疲労」になりやすい人の特徴とは?受診の目安となる症状も医師が解説!

時代とともにITへの進歩が進み、私たち現代人の生活にスマートフォンをはじめとした電子機器は欠かせない存在です。

多くの方は日頃からスマートフォンやパソコンを使う機会が多く、目を酷使する生活が多いでしょう。

目を酷使しすぎると「目が疲れた・重い」などという、感覚を感じたことがある方もいるのではないでしょうか。その状態は一時的な疲れではなく、眼精疲労かもしれません。

この記事では眼精疲労の原因・なりやすい方などについてご紹介します。

※この記事はメディカルドックにて『「眼精疲労」の症状・セルフチェック法はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

眼精疲労の原因と対処方法

パソコンを使う女性

どのようなことが原因になりますか?

原因は大きく分けて以下の4つに分けられます。

  • 何かしらの病気の場合
  • 器質的眼疾患のない場合
  • 目に影響を与える環境
  • 心理的影響

まず目に関する多くの病気の症状として、緑内障・白内障・ドライアイなどがあり、これらの病気は眼精疲労と大きく関係があります。緑内障とは、眼圧が高くなり視神経の圧迫を起こす状態です。白内障は、加齢とともに誰にでも現れやすい病気として知られています。
年々悩みを抱える方が多いドライアイは、現代にとって深刻な病気です。日常から目を酷使することで瞬きの回数が減り、角膜上の涙が蒸発しドライアイを引き起こします。器質的眼疾患のない場合とは、近視・遠視・乱視・老眼などで目に屈折異常があるとピントが合わず、毛様体など目の周囲の筋肉は緊張状態が続きます。屈折異常を補うためにメガネやコンタクトレンズを使用していても、度数が合っていないとピントは合わず緊張状態は改善されず、あまり意味がないでしょう。原因に伴い、屈折性眼精疲労や不等像性眼精疲労などに分類されます。
目に悪影響を与えることでいえば、近年深刻な問題になっている、VDT症候群が眼精疲労を引き起こす要因として挙げられます。VDT症候群とは、パソコンやスマートフォンなどの電子機器を長時間使用することで引き起こされる目の症状です。画面の明るさや使うときの姿勢なども関係しています。VDT作業の目の疲れは、テレビなどの映像をただ見ているときとは比べ物にならないくらい、極端に瞬きの回数が減りドライアイも引き起こされやすい事態です。
心理的影響では、私たち人間は内分泌系・自律神経系(神経系)・免疫系のバランスを保とうとするホメオスタシスの機能が備わっています。目の疲れなどを放置することで眼精疲労となり、次第に頭痛・高血圧・血行不良などの全身疾患に結びつきます。そして生活に支障をきたし始め、ストレスを感じやすくなり精神的にも影響が出てくる可能性が高いです。
眼精疲労にはさまざまな原因が考えられますが、1つのことが要因となり引き起こされるわけではなく、いくつもの要因が重なることで引き起こされることも考えられます。

眼精疲労になりやすいのはどんな人ですか?

眼精疲労は、目を酷使することで引き起こる可能性が高いVDT作業を日頃から行っている方がとくになりやすいでしょう。デスクワークだけでななく、ゲームを長時間行う方も注意が必要です。ストレスを感じやすい方も、眼精疲労になりやすいでしょう。

受診の目安を教えてください。

受診の目安は以下の項目になります。

  • 目が疲れやすい
  • 目に痛みを感じる
  • 目が見えにくい
  • 充血が起こっている

上記のように目に何らかの異常を感じている・起きている場合は、すみやかに眼科などの専門機関を受診することをおすすめいたします。視力検査をはじめ、眼圧や眼底などの検査を行うことで、眼精疲労に繋がる原因が発見されるでしょう。
早期受診により適切な治療が受けられ、目の健康を守ることにも繋がります。どんなに些細な目の症状でも違和感を感じていたら、決して放置せずに専門機関を受診しましょう。

編集部まとめ

ビジネスウーマン
眼精疲労は始めは軽い目の疲れからはじまるかもしれませんが、放置してしまうことで事態は悪化します。

眼精疲労の原因をしっかりと把握し、対処を行いましょう。また、眼精疲労にならないためにも日頃から予防が重要となります。

日々の目によいことの積み重ねが、未来の目の健康に繋がります。目は一生を共にする大切な身体の一部です。

未来のためにも今一度、ご自身の目について考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修医師

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