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「水虫」の症状・原因はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/03/20
水虫の症状と原因は?

主に足でよく発症する皮膚病の1つとして、経験する人が多い病気である「水虫」

経験した人の多くは「水虫になったことはあるけど、何が原因で発症したのかわからず、対処法もいまいちわからない」という人が多いのではないでしょうか?

実は水虫というのは、とある菌の感染によって発症する皮膚の病気で、足だけで発症する病気というわけではありません。

本記事では水虫の症状・感染しやすい場所・放置するリスクについて解説していきます。

水虫に今も苦しめられている人や、水虫の対策を知りたいという人もぜひ参考にしてみてください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

※この記事はMedical DOCにて『「水虫」を放置するとどうなるかご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

水虫の症状と原因は?

靴下を履く

水虫の症状はどんなものがありますか?

以下のような症状が見られます。

  • 足のかかと・指に白癬菌が感染して発症し、感心した場所の皮膚が剥けて赤くなってしまうなどの症状がでる(足白癬)
  • 足と同じように手の平・指の間で白癬菌に感染して、感染した場所の皮膚が剥けたりかゆみが続く状態に悪化したりなどの症状(手白癬)
  • 爪に白癬菌が感染し、爪が不自然に分厚くなって切れにくくなったり爪が白く濁っていってボロボロになってしまったりなどの症状(爪白癬)
  • ふとももの周囲・尻などで白癬菌に感染し、水ぶくれができたり発疹が広がってしまったりなどの症状(股部白癬)
  • 体・顔に白癬菌が感染してしまい、かゆみがある水ぶくれができたり発疹ができてしまったりなどの症状(体部白癬)

このように足で発症する病気のイメージが強い水虫ですが、白癬菌の感染する場所によっては様々な部位で発症する可能性があります。

水虫が感染する理由はなんですか?

水虫が感染する理由としては水虫のもとである白癬菌が「ケラチンというタンパク質を好む菌」であることが感染する原因と考えられます。
また、もう一つの大きな理由として人間の皮膚の最外層である角質は白癬菌が潜むには絶好の場所であることも挙げられます。角質には、白癬菌が好むケラチンが非常に豊富に存在するためです。

水虫が感染する原因を教えて下さい。

感染の要因として考えられるのは、白癬菌が繁殖している場所などを足で踏んでしまったり触れてしまったりすることす。しかし、水虫に感染してもすぐに白癬菌が繁殖してしまうということはありません。
感染後に白癬菌が好む「高温多湿」な環境に長時間滞在する・白癬菌に触れてしまう・しっかり洗わないなどが白癬菌繁殖の原因になってしまいます。

感染しやすい場所はどこですか?

白癬菌が最も感染しやすい場所としては「足」が挙げられます。靴や靴下などを履いているために非常に蒸れやすく、白癬菌が好む高温多湿な状態になりやすいことが、足で感染しやすい理由と考えられます。

水虫を放置するとどうなりますか?

水虫の悪化、もしくは足から爪や手など他の部位へ感染し白癬に罹患する可能性があります。特に爪に白癬菌が入り込むと厄介で、爪白癬は内服治療(抗真菌薬)をしなければ治りにくいです。外用薬では難しく、市販薬で治すことはできません。また、白癬菌は他人にも感染させてしまいます。
白癬菌は角質の中に潜むため、剥がれ落ちた角質が付いたままの共用して使用するもの(バスマットやトイレスリッパなど)から知らない間に感染します。水虫=痒いイメージがあるかもしれませんが、足白癬を罹患している人の10%程度です。結果、水虫と気付かずそのままにしているケースがほとんどです。放置することはご自身だけでなく、周りの人たちもリスクが高まります。少しでも足に異変を感じたら病院への受診をおすすめします。

編集部まとめ

足
今回は水虫について症状やその原因、対処法から予防法まで解説しました。

白癬菌という菌及びカビが感染することで発症する水虫ですが、意識したいポイントは下記のとおりです。

  • 体を清潔にすることが白癬菌の感染予防につながる
  • 靴下や靴を変えることも感染予防に有効
  • 適切な対処を行うことで完全な治療も可能

また、身近な病気ではあるもののそのまま放置して症状が末期まで進行すると、自身だけでなく周囲の人にまで悪影響が及んでしまうれっきとした恐ろしい病気です。

本記事で解説した対処法や予防法を参考に、「そもそも水虫に感染しない」「感染後も適切な対処を行って治療する」ということを意識して、水虫という病気と向き合ってみてください。

この記事の監修医師

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