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「副鼻腔炎は自然治癒」することはあるのか?予防法も医師が解説!

 公開日:2025/11/28
「副鼻腔炎は自然治癒」することはあるのか?予防法も医師が解説!

副鼻腔炎とは、アレルギーなどによって副鼻腔に炎症を起こす症状です。ドロドロとした鼻水や鼻づまりが続き、悪化すると頭痛を発症するなど不快感の多い症状が特徴です。

原因はいくつかありますが、誰しも起こりうる病気であり、最悪の場合は蓄膿症などを引き起こす可能性があります。

そこで、本記事では副鼻腔炎の予後と予防について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

※この記事はメディカルドックにて『「副鼻腔炎」は自然に治る?・治らない?どちらだと思いますか?具体的な症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

五藤 良将

監修医師
五藤 良将(医師)

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防衛医科大学校医学部卒業。その後、自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどに勤務。2019年より「竹内内科小児科医院」の院長。専門領域は呼吸器外科、呼吸器内科。日本美容内科学会評議員、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医。

副鼻腔炎の予後と予防

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完治するまでどのくらいの期間がかかりますか?

  • 急性の場合は早いものであれば、1週間~2週間程度の治療で管理することがわかっています。長くても1ヶ月程度で治るでしょう。
  • しかし、慢性の場合は、完治までの期間は長引く傾向です。おおよそ、2ヶ月~3ヶ月程度かかるといわれています。これは、症状の個人差があることと、手術による治療を行ったかどうかにも関わるためです。

副鼻腔炎は自然治癒することもあるのでしょうか?

  • 自然治癒することはあります。症状が軽度の場合は、特に治療を行わなくても治る可能性があるのです。実際に、多くの方が風邪の延長だと思って、特別な治療を行わないことが多いです。
  • 膿がたまっているなどの症状に気づかず、痛みなどが現れなければ、初期症状はなかなか気づけません。そのため、多くの軽症の方が自然に治ってしまっているケースが多いです。自然に治るおおよその期間としては、10日程度です。

予防方法を教えてください。

  • 基本的な予防方法としては、風邪をひかないことと風邪を長引かせないことが挙げられます。特に予防すべきなのが、鼻風邪です。鼻風邪は、鼻の粘膜がウイルスなどに感染して、急性炎症を起こす病気です。鼻つまりを起こし、匂いがわからないなどの症状が現れます。
  • 鼻風邪の状態が長引くと、この病気の発症リスクを高めてしまうでしょう。発症・悪化を招かないためにも、うがいや手洗い・鼻うがいなどを行って風邪にかからないようにすることが大切です。また、風邪以外にもアレルギー性の鼻炎や花粉症によっても、この病気を招く可能性があります。
  • これらの原因が考えられる方は、定期的に受診して、鼻つまりを起こさないようにすることが重要です。鼻つまりを起こした際の、改善方法も教えてもらって、悪化しないようにもしましょう。細かい予防が、病気のリスクを下げることにつながります。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • 副鼻腔炎は、風邪やインフルエンザなどのウイルスや細菌によって起きるもので、誰しも発症リスクのある病気です。症状には個人差がありますが、重症となると手術が必要になる場合もあります。
  • そのため、日頃から発症しないような予防が大切です。また、早期治療も大切です。症状に気づかず放置していると、知らない間に悪化していることも少なくありません。万が一、異変を感じた場合は、すぐに専門医療機関を受診しましょう。

編集部まとめ

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副鼻腔炎は、軽度な症状から重度なものまで幅広く、個人差も大きな病気です。急性のものであれば、比較的軽度な症状です。

自然治癒でも治る可能性は高く、治療を行えばより確実に治せるでしょう。しかし、慢性のもので症状が重ければ手術が必要となります。

治療期間も相応に長くなるため、気づかず悪化させないためにも普段からできる正しい予防方法を知り、少しでもリスクを減らしましょう。

この記事の監修医師

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