「手足口病を発症したら学校や保育園はどのくらい休む」べき?医師が解説!
公開日:2025/12/02

「夏の三大感染症」ともいわれている手足口病をご存知ですか?もしかしたら1度はかかったり聞いたりしたことがある方も多いかもしれません。 手のひら・足の裏・口の中などを中心に水膨れのような発疹ができてしまう病気です。 症状としては軽いですが、手足口病を軽視してはいけません。 今回は、手足口病の治るまでの注意点について詳しくご紹介します。 手足口病を知っている方もそうでない方も、ぜひ1度目を通してみてください。
※この記事はメディカルドックにて『「手足口病」を発症したら学校や保育園はどうするべきかご存知ですか?初期症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
武井 智昭(高座渋谷つばさクリニック)
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【経歴】
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属
平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属
目次 -INDEX-
手足口病が治るまでの注意点
症状が現れたときに気をつけることを教えてください。
手足口病に対するワクチンや発症を予防できる薬は今のところありません。手足口病にうつる原因である飛沫感染を防ぐことが何よりも重要となります。
しっかりと手洗い・うがい・手指消毒を行うことが基本です。発症し治っても数週間は便の中にウイルスが潜んでいるので、トイレの使用やオムツ交換などで便に触れる可能性がある場合は、必ず手洗いや手指消毒を行ってください。
また、水膨れの中にもウイルスが潜んでいるので触って破裂させないように気をつけましょう。
しっかりと手洗い・うがい・手指消毒を行うことが基本です。発症し治っても数週間は便の中にウイルスが潜んでいるので、トイレの使用やオムツ交換などで便に触れる可能性がある場合は、必ず手洗いや手指消毒を行ってください。
また、水膨れの中にもウイルスが潜んでいるので触って破裂させないように気をつけましょう。
手足口病を発症したら学校や保育園はどのくらい休むのでしょうか?
手足口病は学校や保育施設等で予防すべき伝染病に含まれていません。前述したように、症状が治っても1か月程度は便の中にウイルスが残っているので、水膨れになっている期間休んでいても感染が広がらないということはあまり期待できません。
学校や保育施設に長期欠席を強いる必要性はとくになく、本人の症状や体調によって判断するとよいでしょう。
基本としては解熱して24時間経過して発疹の拡大がなければよいという所が多いです。この対応に不安であればかかりつけ医に相談することをおすすめします。
学校や保育施設に長期欠席を強いる必要性はとくになく、本人の症状や体調によって判断するとよいでしょう。
基本としては解熱して24時間経過して発疹の拡大がなければよいという所が多いです。この対応に不安であればかかりつけ医に相談することをおすすめします。
手足口病は繰り返しかかるのでしょうか?
始めに述べたように手足口病にかかり治っても、違うウイルスにかかってしまうと再発する可能性はあります。
実際に同じ年に2回かかる小児の方もいます。流行が予想される夏場はとくに手洗いや手指消毒を徹底して行い、十二分に注意しましょう。
実際に同じ年に2回かかる小児の方もいます。流行が予想される夏場はとくに手洗いや手指消毒を徹底して行い、十二分に注意しましょう。
家族や周囲が注意すべき点を教えてください。
手足口病はピークを迎える7月がとくに感染力が強いウイルスです。まずはうつりやすい飛沫感染を予防することが重要となります。
家族や周囲で感染している方がいる場合、マスク着用やタオル類を共有しないようにすることも、手足口病がうつらない予防策の1つです。
便の中にも数週間ウイルスは存在しているので、オムツを捨てる際は1度袋に包んでから捨てるなど、乾燥した便の粉末が飛ばないように気をつけましょう。
感染者が触れた物や箇所は徹底してアルコール消毒を行うなど家族内や周囲で集団感染が起こらないように、より一層感染対策を行ってください。
家族や周囲で感染している方がいる場合、マスク着用やタオル類を共有しないようにすることも、手足口病がうつらない予防策の1つです。
便の中にも数週間ウイルスは存在しているので、オムツを捨てる際は1度袋に包んでから捨てるなど、乾燥した便の粉末が飛ばないように気をつけましょう。
感染者が触れた物や箇所は徹底してアルコール消毒を行うなど家族内や周囲で集団感染が起こらないように、より一層感染対策を行ってください。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
手足口病の原因であるウイルスは感染力が強いので、発症する可能性も高い病気です。多くの場合水膨れができて治っていく軽度の症状となりますが、中には合併症などの危険な病気が隠されている可能性もあります。
手足口病にかかってしまい普段と様子が違うようであれば、早急に医療機関を受診しましょう。症状が落ち着いたとしても、経過観察をして様子を見ましょう。
手足口病は感染しないように予防していくことが重要です。流行しやすい夏場を中心に、日頃から手洗いやうがい・手指消毒を行っていきましょう。
手足口病にかかってしまい普段と様子が違うようであれば、早急に医療機関を受診しましょう。症状が落ち着いたとしても、経過観察をして様子を見ましょう。
手足口病は感染しないように予防していくことが重要です。流行しやすい夏場を中心に、日頃から手洗いやうがい・手指消毒を行っていきましょう。
編集部まとめ
手足口病は一見水膨れができるだけと考えがちですが、合併症や爪が剥がれ落ちるといった危険性も含んでいる病気です。
手足口病にかかってしまっても症状に合わせた治療法を行い、安静に過ごしましょう。
感染を拡大させないためにも、予防が重要となります。家族や周りと協力し合い、徹底した対策を行っていきましょう。
参考文献