「痛風の治療法」はご存じですか?控えた方が良い食べ物も医師が解説!
公開日:2025/11/12

皆さん、痛風がどのような病気かご存じでしょうか。疾患名を聞いて、多くの方が思い浮かべるイメージは下記の3点です。 ・男性がなる病気 ・美味しいものばかり食べている方がなりやすい ・とても痛い 昔はお金持ちの中年男性がなる病気ともいわれていました。しかし、現代ではそうとは限りません。 中年以降の男性だけでなく、若い方や女性でも痛風になる可能性はあるのです。では、痛風とは何が原因で起こるのでしょうか。 今回は痛風の治療や生活のしかたについて解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「痛風」の原因となる食べ物はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
プロフィールをもっと見る
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
目次 -INDEX-
痛風の治療や生活のしかた
治療方法はどんなものがあるのですか?
痛風は、発作そのものへの治療と原因である高い尿酸値を下げる治療の2つです。発作が起きている際は、痛み止めをつかった症状への対処が一般的になります。
痛みを抑えるだけでは、根本的な治療にはならないため尿酸値を下げる治療を行わなければいけません。痛みが治まった後に尿酸排泄促進剤や尿酸生成抑制剤を使い、徐々に尿酸値をコントロールしていきます。
また、痛風発作の抑制のためにコルヒチンが利用されることが多いです。発作が起きている間に尿酸値を下げる治療を行うと、症状が悪化してしまうため、発作が治まってから治療を行います。
薬を使った治療と並行して生活習慣の改善も行い、発作が起きないようにしていくことも大切です。
痛みを抑えるだけでは、根本的な治療にはならないため尿酸値を下げる治療を行わなければいけません。痛みが治まった後に尿酸排泄促進剤や尿酸生成抑制剤を使い、徐々に尿酸値をコントロールしていきます。
また、痛風発作の抑制のためにコルヒチンが利用されることが多いです。発作が起きている間に尿酸値を下げる治療を行うと、症状が悪化してしまうため、発作が治まってから治療を行います。
薬を使った治療と並行して生活習慣の改善も行い、発作が起きないようにしていくことも大切です。
痛風は完治しますか?
発作が起こる原因は体内の尿酸値が高いことが原因です。これを、うまくコントロールして正常値を維持し続ければ発作を予防することはできます。
ただ、発作を何度も起こしている方は、生活習慣の改善とともに薬を使った治療の継続が必要です。痛風の治療=尿酸値を正常に保つことになるため、発作時以外でも薬の服用を続けなければいけません。
痛風は治りにくい病気です。しかし、治療を続けることで発作が起きないようにコントロールができます。
尿酸値を下げる薬を処方されている方は、発作が起きていないからといって勝手に服用を中断しないようにしましょう。
ただ、発作を何度も起こしている方は、生活習慣の改善とともに薬を使った治療の継続が必要です。痛風の治療=尿酸値を正常に保つことになるため、発作時以外でも薬の服用を続けなければいけません。
痛風は治りにくい病気です。しかし、治療を続けることで発作が起きないようにコントロールができます。
尿酸値を下げる薬を処方されている方は、発作が起きていないからといって勝手に服用を中断しないようにしましょう。
痛風になった場合、控えた方が良い食べ物などあれば教えてください。
痛風を予防するためには食生活の見直しも重要です。過食を控えプリン体を多く含む食品やアルコールの摂取は控えてください。
プリン体を多く含む食品は以下の通りです。
プリン体は水に溶ける性質を持っているため、食べる前や調理前に一度茹でても良いです。魚などは内臓を取り除いて食べることで、プリン体の摂取を減らすことができます。
プリン体の多い食品を避けることも大切ですが、食べる量や摂取カロリーにも気を遣う方が良いです。水分を多めに摂って、排尿の量を増やすことも大切です。
適度な運動も無理のない範囲で取り入れてください。激しすぎる運動は逆効果になるため、注意をしましょう。
プリン体を多く含む食品は以下の通りです。
- レバー
- 干物(アジ・サンマ)
- いわし
- かつお
- エビ
- 白子
- アンコウ
- 甘い飲み物
- 甘みの強い果物
- アルコール
プリン体は水に溶ける性質を持っているため、食べる前や調理前に一度茹でても良いです。魚などは内臓を取り除いて食べることで、プリン体の摂取を減らすことができます。
プリン体の多い食品を避けることも大切ですが、食べる量や摂取カロリーにも気を遣う方が良いです。水分を多めに摂って、排尿の量を増やすことも大切です。
適度な運動も無理のない範囲で取り入れてください。激しすぎる運動は逆効果になるため、注意をしましょう。
家族が痛風になった場合、周囲はどのようにサポートしたら良いでしょう?
発作が起こっている間は安静を保てるようにサポートをしてあげてください。患部を冷やすのも効果的です。
発作が起きないようにコントロールするためには尿酸値を下げる薬の服用以外に、生活習慣・食生活の見直しも重要になります。
患者さんと一緒に、ご家族の方も食事内容を見直してみることもおすすめです。
発作が起きないようにコントロールするためには尿酸値を下げる薬の服用以外に、生活習慣・食生活の見直しも重要になります。
患者さんと一緒に、ご家族の方も食事内容を見直してみることもおすすめです。
予防方法があれば知りたいです。
痛風は尿酸値を正常範囲に保ち、発作が起きないようにコントロールをすることが重要になります。アルコールの摂取は適量を守り、上記で紹介したプリン体の多い食品に注意をしましょう。
肉食は尿酸の排泄を妨げるため、食べすぎ注意です。ストレスも尿酸値を上げる原因になるため、ストレスを溜め込まない工夫をしてください。
運動は有酸素運動が効果的です。ウォーキングなど適度に身体を動かしてください。
肉食は尿酸の排泄を妨げるため、食べすぎ注意です。ストレスも尿酸値を上げる原因になるため、ストレスを溜め込まない工夫をしてください。
運動は有酸素運動が効果的です。ウォーキングなど適度に身体を動かしてください。
最後に、読者へのメッセージをお願いします
昔は贅沢病と呼ばれていた痛風ですが、高カロリー・高脂肪な食事が多くなっている現代では意外と身近に起こりやすい病気といえます。
発作が起きると激しい痛みを伴うため、患者さんはかなり辛いはずです。発作が起きている間は、鎮痛剤などで痛みをやわらげながら安静に過ごしてください。
また、痛みが治まっても何も治療を行わないと、再発の可能性が高くなります。再発を繰り返す方は尿酸値を下げる治療が必要です。
発作の予防や合併症のリスクをさげるためにも、生活習慣の改善をしながら早めに受診をして適切な治療を受けるようにしましょう。
発作が起きると激しい痛みを伴うため、患者さんはかなり辛いはずです。発作が起きている間は、鎮痛剤などで痛みをやわらげながら安静に過ごしてください。
また、痛みが治まっても何も治療を行わないと、再発の可能性が高くなります。再発を繰り返す方は尿酸値を下げる治療が必要です。
発作の予防や合併症のリスクをさげるためにも、生活習慣の改善をしながら早めに受診をして適切な治療を受けるようにしましょう。
編集部まとめ
「風が吹くだけで痛い」といわれる通り、発作が起こると激しい痛みを伴います。痛風は血液中の尿酸が結晶となり関節に付着することで起こる病気です。
結晶ができてしまう状態を改善することが、発作の予防に重要なポイントになります。尿酸値の高い状態は痛風以外にもリスクが高いです。
合併症のリスクを下げるためにも尿酸値が高いといわれた方は生活習慣を改善していきましょう。
痛風は通常数日で治まりますが、治療を行わないと再発する可能性が高い病気でもあります。再発・悪化を防ぐためにも早めに病院で治療を行ってください。